その4.ダヨオ先生『肉食組曲』
花材:グロリオーサ、雲龍柳(ドラゴンうんりゅう)
花器: 陶器
波打つ花を焼き始めのお肉に見立てる
グロリオーサは、花びらが波打つようにそりかえって咲きます。
濃い赤と黄色のふちどりが、網の上で焼き始めたお肉のよう。
いけるたびに元気をもらえる花ですが、いけた後は決まってお腹がすきます。
ダヨオ先生の筆致のように、あたたかい色気があって、唯一無二の個性を持つ花です。
食べて恋して笑って泣いて
焼肉屋を舞台にした、4人の主人公による3つの恋のオムニバス・ストーリー。
気が置けない仲間と食べるご飯、テンポのよい会話、そしてとにかく美味しそうなごはんの描写ーー肉を焼く音や咀嚼音が聞こえてきそうなまんがです。
筆致も温かく、お皿の上の肉や食事がとにかくおいしそう!
主人公4人はみな、やさしくてどこか繊細で、決して器用じゃないけど一生懸命で。
こんな人たちがいる焼肉屋があったら素敵だな、友達になりたいなと、ついつい思ってしまう。
過ごした一日に何があっても、あったかいご飯と愛があればそれでいい。
私もおいしくご飯を食べられる毎日を過ごそう! という元気をもらえます。
ご飯も共感もマシマシ山盛りの作品。
昨日も、花をいけた後に、肉を食べてしまいました。
読み手のアクションを引き出せるなんて、ダヨオ先生ったらすごい!
なんて、自分の食いしん坊っぷりをつい作家さんのせいにしたりして🪷