深泥, BLいけばな

沼歴1年余りのいけばな某流派師範。何度も思い出すBL作品をいけばなにしてみる、無謀な試みをしていきます。 お花を目にされた方が笑顔になれば(作品を読んだことのある方がニヤッとになれば)うれしいです。BLといけばな双方の魅力が伝わりますように!

深泥, BLいけばな

沼歴1年余りのいけばな某流派師範。何度も思い出すBL作品をいけばなにしてみる、無謀な試みをしていきます。 お花を目にされた方が笑顔になれば(作品を読んだことのある方がニヤッとになれば)うれしいです。BLといけばな双方の魅力が伝わりますように!

最近の記事

その5.ウノハナ先生 『官能リマインダー』

花材:ひば、コニファーブルーアイス、シダ(漂白)、松かさ、シナモン、スターアニスほか BLとクリスマスを過ごす幸せを クリスマスシーズン到来です。 いけばなを始めてから、クリスマスいけばなをいけるだけでなく、スワッグを制作するようになりました。 ヒバ、もみの木や檜などの針葉樹を使うため、部屋がウッディーな香りで満たされます。 そもそもスワッグは、家に幸福を呼び込むためのもの。 だったら、好きなBLと一緒に幸せになりたい! と思って制作したのが、今回の作品『官能リマインダ

    • その4.ダヨオ先生『肉食組曲』

      花材:グロリオーサ、雲龍柳(ドラゴンうんりゅう) 花器: 陶器 波打つ花を焼き始めのお肉に見立てる グロリオーサは、花びらが波打つようにそりかえって咲きます。 濃い赤と黄色のふちどりが、網の上で焼き始めたお肉のよう。 いけるたびに元気をもらえる花ですが、いけた後は決まってお腹がすきます。 ダヨオ先生の筆致のように、あたたかい色気があって、唯一無二の個性を持つ花です。 食べて恋して笑って泣いて 焼肉屋を舞台にした、4人の主人公による3つの恋のオムニバス・ストーリー。

      • その3. 暮田マキネ先生『Odds and Ends (オッズ・アンド・エンズ)』

        花材:カンガルー・ポー、サツマ杉 花器: 陶器 濃蜜で重厚な作品なので「とにかく力がミチッと充満していて、それがウチとソトの両方にブワッと放たれる感じ!」を花にしました。 かわいくも衝動的な前足 「カンガルーの前足」と名づけられた黄色い花は、全体が産毛に覆われ、どこか幼くかわいい印象です。 ところがどっこい、咲き進むと丸い花の先端がパクッと割れ、歯をむき出しにしたような花勢になります。 動物のほうの話になりますが、カンガルーの前足は、メスを巡るオス同士の争いで武器にな

        • その2.ミナモトカズキ先生『メルヘン課長とノンケ後輩くん』

          花材:ケイトウ、スカビオーサ、石化柳、ベニテングダケ(カット綿・着色) 花器: バケットバッグ、陶器 最新刊Season2第2巻の上司は、後輩くん・颯斗が着こなすショッキングピンクのスーツが、課長・健二さんへのデレっぷりを表しているような気がします。 今回、花材として選んだケイトウですが、花を咲かせながら種を撒き散らすという、スゴ技を持っています。 愛の種を周囲に撒きちらし、人々を笑わせたり泣かせたりする颯斗と健二に似ている気がします。 そこに、照れくさそうにうつむき加減

          その1.日ノ原巡先生『神様のウロコ』

          花材: ・鱗が智宏に贈った水の花…カーネーション ・水神のぐっぱっ手(鉤爪)…モンステラ(ドライ・着色) ・燐のウロコ...エリンジューム 花器:陶器 ストーリー: 亡き祖母と暮らした故郷に帰ってきた作家・智宏(ちひろ)。 駅前で花嫁を待っているという男性・鱗(りん)と出会うが、どうやら智宏がその嫁のようで……。 美しい田舎町を舞台に、運命の嫁を探す水神・鱗とスランプに苦しむ作家・智宏が、幼なじみの姉弟やその子ども(姉の方の)に支えられ、時に稲荷神や狐たちに翻ろうされながら

          その1.日ノ原巡先生『神様のウロコ』

          自己紹介

          はじめまして、深泥 Mizoro と申します。 このnoteは、好きなBL作品を「いけばな」で表現する試みを記録していきます。 何かを好きになる。ドキドキしながら好きを続けるうち、いつしか日常に組み込まれ、やがて生活や人生の一部になります。 私にとって、それはいけばなであり、BLです。 毎日どこかで、花やまんがの線、構図、色やかたちを思い起こします。 最近、ひとつの問いが浮かんで、頭から離れなくなりました。 好きなまんがをいけばなで表現したら、自分はどんな花材を選ぶだろ