熟成された我が怒り
おはこんばんにちは。気がつけばもうすっかり冬ですね。うちで育てているヤマモミジがようやく紅葉し、秋だなーとか思っていたら既に冬でした。そんな時間感覚で今を生きています。周りに老けたねと言われるのも当然なのかもしれません。年賀状を書こうとして今年が辰年であるということを知りました。残り少ない辰年、特に忘れることもない忘年会を少しでも楽しもうと思います。
今回は、新入社員時代に経験した出来事について、客観的に見ることが出来るようになってきたので少しずつ思い出しながら整理してみようと思います。
理不尽な環境というもの
入社してから1ヶ月ほどで毎朝、出社前に駅のトイレで吐き気を催すようになり、課への通路では目眩がするようになり、常に胃が痛く、下痢が止まらなくなり、体重が10キロほど落ちました。それは「若手の成長過程での一時的な現象」として片付けられました。正直、とても納得がいきません。今でも時々、あの部署の前を通るたびに、胃がキリキリと痛むのを感じます。
世代間ギャップという壁
私の配属された部署には年の近い先輩がいませんでした。また他の同期は3歳程度年上の上司の下で働いているのに、なぜか私だけが20歳以上も年の離れた上司の下に配属されました。これが想像以上に大きな問題でした。相談したいことがあっても、年齢差を考えるとどうしても躊躇してしまい、必要以上の気遣いを強いられる日々が続きました。
LINEの交換から始まり、話題の選び方、言葉遣い、休憩時間の過ごし方まで、すべてが気を遣う対象でした。同期たちが上司とランチに行って楽しそうに話している様子を見聞きしながら自分はそんなのないなーと思っては得も言えぬ孤独感を感じていました。
周りの人々との関係
杜撰な指導体制
仕事の教え方が本当に雑でした。例えば、エクセルの作業一つとっても、「これ、間違ってるから直しておいて」と言われるだけ。どこがどう間違っているのか、どう直せばいいのかは全く教えてもらえません。まるで暗闇の中を手探りで進むような毎日でした。
「自分で考えなさい」という言葉の下、基本的な業務の流れすら教えてもらえないまま、毎日が試行錯誤の連続。当てようがない上司の中にしかない答えを探すのはとてもストレスでした。間違えれば叱責され、例え正解にたどり着けても「そんなに時間がかかるようじゃダメ」と言われる。そんな矛盾した状況に、何度も心が折れそうになりました。
まあでも自分にも非があったとは思います。いっくら興味がわかないからといって業務内容を業務時間外に復習したりする努力を怠って研鑽しないのは給与を貰って仕事をするサラリーマンとしては失格に近いですし。なのでここはトントンかなと思っています。
不当な比較という重圧
特につらかったのは、上司の前部下との比較です。彼も新卒だったのですが、彼はとても優秀だったのだと思います。「前の子はこんなミスしなかったのに」「前の子はもっと早く覚えたのに」「前の子は1回で出来たのに」。前部下と事あるごとに比べられ続けるのは、本当に精神的に堪えました。
職務内容も量も全然違うのに、隣の部署の新入社員とも職能を比較されたりもしました。異性の新卒同士というだけで、妙な噂を立てられたりもしました。
同期との温度差
同期が「仕事が楽しい」などと言っているのを聞くのも辛かったです。同じ給料なのに、こんなにも待遇が違うんだなと。研修の空き時間で「うちの部署、ホントに居心地いいよ! 毎日定時帰りだし!」や「仕事に誇りを持って取り組める! こんな良いことはない!」と心底楽しそうに話す同期を見ながら、私は笑顔を取り繕うのが精一杯でした。
休憩時間に同期と話すのも次第に辛くなっていきました。みんなが新しい仕事を任され、習得していく話をする中、私は基本的な業務すらままならない現状を隠すので精一杯。「頑張ってるね」という励ましの言葉さえ、重荷に感じるようになっていました。
上司との日々
日常的な精神的暴力
これが一番つらかったかもしれません。今でも思い出すだけで、動悸が始まり手が震えてきます。
入社してから2ヶ月、業務があまりにも回らないため、業務内容の改訂が行われました。それによって初めて少し余裕のある時間ができ、常々指導役の上司に「机は常に整理されていなければならない」と言われていたのでグチャグチャのままだった机上の書類整理をしていたところ、わざわざ自席に呼んで小声で「誰のおかげでそんな(書類を整理するような暇が)時間ができたんですか?」と問われました。そのときの刺すような視線と言葉に込められた明確な悪意は今でもたまに夢で見るほど明確に私の中に刻まれ、毒のように精神を蝕み続けています。
決裁を回した際も私のものだけ明らかにわざとゆっくりにされたり。他の人の書類はすぐに処理するのに、私の書類だけは必ず「後で」と置いていかれる。それが重なって、上司からは「処理が遅い」と叱責される。明らかに幼稚な50を超えたとは思えない嫌がらせでした。
明確な人格否定
興味のある研修があり、行きたいと伝えたところ、「あなたみたいな無能が行っても時間の無駄」と言われました。実際はこれを1時間半近く説法が如く言われました。その間、同僚は誰一人何も言わない。それが、もっともつらかった。
その件について上司の上司から指導された後も陰湿な形で嫌がらせは続きました。残業制限があるのに関係なく仕事を押し付けられるなど。体調を崩して医者から制限を受けているのにもかかわらず、「どうせ来年担当になるんだから今年やるのは何も問題がない」として片付けられました。仕事自体は他の非定型業務に逼迫されつつあったにも関わらず。そして最低なのは、私を「無能」と呼んだことについて話そうとしたところ、「愛の指導だった」言い訳されたこと。その瞬間、これまで抱えていた怒りが、深い諦めに変わっていくのを感じました。
まとめ - 今、そしてこれから
この経験を書き記すのは正直しんどかったです。キーボードに向かいながら、何度も休憩を取らなければならないほど、心と体が疲れました。でも、これを読んでくれた誰かが「私だけじゃないんだ」って思ってくれたら嬉しいです。
今の私は、まだ完全には立ち直れていません。電車で偶然、元上司と同じ年代の人を見かけただけで、動悸が激しくなることもあります。抗うつ薬もトリンテリックスを20mg、イフェクサーを150mg、レキサルティを2mg飲んでようやく人並みに動けることもある程度の体調が維持できている程度です。でも、少しずつ前を向こうとしています。同じような経験をしている人がいたら、一人じゃないよって伝えたいです。
そういえば、この記事を書いている今も外は寒いです。またいつの間にか季節が変わってしまうんでしょうね。でも今度は、その変化にちゃんと気づけるといいな。少なくとも、あの頃のように、季節の変化すら感じられないほど追い詰められた日々は、もう終わりにしたいと思います。
心の傷は、まだ完全には癒えていません。でも、この記録を残すことで、少しでも前に進めた気がします。いつか、この経験を「あの頃は大変だったね」と笑って話せる日が来ることを、密かに願っています。