「話が違うよ!」
楽天モバイルが0円プランを終了するらしい。三木谷さんが決算説明会で、「ゼロ円でずっと使われても困っちゃうのがふっちゃけな話。正直に言って。」と発言したと新聞にあった。調査では、楽天モバイルの35%が無料のユーザーだというのだから、厳しい数字だということも予想ができる。
楽天ユーザーの中には、「話が違うよ」とか「聞いてないよ」(言ってないから)という人もいるかもしれないけど、「話が違う」ことは世の中に溢れている。というか、僕は、何度も話を違えている人間でもある。この自覚があれば、話が違うことに遭遇しても、状況が変わったのねということで、心を落ち着かせることができる。
僕に最も「話が違う」と思っているのは、結婚していた人だろう(元妻というのは失礼な言い方の気がする)。
25歳の結婚式の時、「一生大切にします。」と列席の方々の前で宣言したものの、離婚をしてしまった。もしかしたら、「一生守ります。」と言っていたなら、自分が出て行った家の住宅ローンを払い続け、生活費の仕送りをしているので、話が違っていないのだろうか。きっとそんなことはないだろう。なにせ、家族を壊したのだから。
52歳になったからと言って、「昔のことだから」とすませていいものか、やはり約束は約束なのか。答えなんかないのだから、僕が自分で決めればいい。できれば、人を傷つけないように。
生きていれば、「話が違う」「聞いてない」と言いたいことがたくさんある。でも、きっと僕らも話を違えている。
離婚のことは大事だけど、注文した商品をキャンセルしたり、仕事の都合でデートのドタキャンをしたり、会社の業績が下がって給料が減ったり(これは大事かも)など、やっぱり僕らは話を違えている。その度に、相手は「話が違う」と思っているかもしれない。
この前、知人の女性がマッチングアプリで知り合った人と付き合うという話をしてくれた。「この人と一緒に生きていきます。あなたにもいい人ができるわよ。」と、後半は僕がモテない独身中年である前提で(その通りだけど)、励まされた。3ヶ月後に、「やっぱり経営者の人って忙しいのかな?LINEの返事も来なくなって、しばらくしてマッチングアプリを開いたら、その人が再開していて、ショックだった。」という連絡が来た。相手は経営者だったようで、僕は一人会社だけど、彼女の中では、経営者の部類に入っているので、きっと何かを言って欲しいのだろう。
「それは大変だったね。経営者にもいろいろいるからね。僕にはよくわからない感覚だけど。」
「私、最近落ち込んで、笑顔を忘れていた。自分の笑顔が人を幸せにすると思って生きてきたのにね。」
「女性は笑顔か一番」
と、噛み合っているのか、噛み合っていないのか全くわからないやりとりをした。
世の中、話が違うことは多発している。僕もたくさんの話を違えてきた。今回は話を違えなかった。