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脳は、あなたを成功させないように設定されている

脳科学の研究がすすんで、科学的なエビデンスのある成功法則は世に出ているのに、依然として成功する人は限られます。

方法はわかっていても、実際に脳を操るのは難しいということです。

その理由は、脳をデフォルトの状態にしておくと、成功するようには動かないからです。残念ながら、脳は私たちを成功させないようにできているようです。


行動経済学の分野では、人間は得をすることよりも損をしないことに反応しやすいという結果が出ています。どうらや、脳はネガティブなことを感じやすくできているようです。ただし、これにはメリットもあって、ネガティブに敏感であると、危機回避能力を高めることになります。

動物としての人間のポテンシャルは、それほど高くありません。猛獣に襲われればひとたまりもありません。原始時代のように、安全性が確保されていない時代において、危機察知能力は人類が生き延びるために重要な能力だったと考えることもできます。

それが現在の人間にも受け継がれているとすると、ネガティブな情報に反応しやすいのは当然でしょう。人間の脳は、生物的に生き延びるようにインプットされているようです。


「成功するためにやることはわかっている、しかし、継続することができない」

こうした場合、自分の意志が弱いと思うかもしれませんが、もともと脳は、しんどいことを継続しないようにできています。

往往にして、悪い習慣をいうのは簡単で、よい習慣をいうのは負荷がかかります。だから、私たちがよい習慣を身につけようとすると、脳はいじわるとするのです。

たとえば、ダイエットは食事の質を変えて、摂取カロリーを減らし、運動をすることでうまくいくことがわかっています。しかし、ダイエットをはじめても、三日坊主に終わってしまうことが少なくありません。逆に、お腹いっぱい食べて、寝てばかりの生活が許されるなら、継続は簡単そうです。

食事を制限するのは体に負担がかかります。精神的にもがまんが必要になります。このように体と心に負担のかかることを脳は嫌がります。

だから、よい習慣が続かないのは当たり前だとも言えます。

脳の専門家に言わせると、三日坊主は、意志が弱いとか優柔不断であるとかという性格の問題ではなく、私たちの脳の性質にあるということです。脳は、私たちが習慣を変えようとすると、妨害するようにできているのだから、習慣化が難しいのは当たり前なのです(くどいですが)

心理学で「コンフォートゾーン」と言われるように、私たちは慣れた場所で、変化の少ない生活に安心をします。変化をすることに脳は抵抗するのです。

私たちが変化をしようとすると、脳は自然とそれを妨害してストップさせるように、不快感をもたらし、日標を見失わせて、やる気を奪い取ろうとします。

また、私たちの脳は、絶えず省エネをするように設計されているとも言われます。脳は、生きていくのに必要最小限の行動をするようにプログラムされています。もっと言えば、人間の脳は、生命を維持していくうえで最適な働きしかしないのです。

人間も動物の一種と考えた時、動物にとって、子孫代々にわたって生き延びていくために最優先されるべき行動とは、食べること、寝ること、そして子孫を残すことになります。

食べる
寝る
繁殖活動をする

これは苦労なくできます。

この3つが最も基本的な行動で、食べたり、寝たりすることが習慣になっていなければ、人も含めた動物は生きていくことができません。また、動物が子孫を残そうとしなければ、その種は滅亡してしまいます。

こういった危機に陥らないように、健康であれば、食べたい。寝たい。SEXしたいという意欲が自然にわき上がってきます。

だから、私たちは、努力しなくても毎日食事をするという習慣を身につけているし、仕事中にも居眠りをしてしまいます。

成功するための行動は、省エネで生きるという脳のプログラムとは逆のことが多くなります。脳が、必要な行動を認識しなければ、行動を阻害するプログラムが発動します。

私たちの脳は、「やるとメリットがあることができない」ようにプログラムされています。これが、多くの人が成功できない原因です。

だから、意志の力ではなく、成功するための行動を脳に必要な行動だと認識させる必要があります。

成功につながる行動を習慣化する方法は、

・反復訓練によって、オートランにする

・楽しむ

できれば実現させたいのは、楽しむということで、成功への道のりが楽しければ、自然と継続します。

こう考えると、好きなことを仕事にすれば成功するのではなく、好きなことを仕事にしなければ成功しないということがわかります。


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