見出し画像

安易に成功を求めるキモチワルイバカな人々

私は49歳で独身です。

福山雅治と同じ歳です。しかし、年齢以外に全く共通点はありません。きっと同じ年にも見えないでしょう。

仮に、私が福山雅治の口説きのテクニック(そんなものがあるかどうかは知りません)なる情報を入手して、そのテクニックを使えば、福山雅治と同じように女性を口説けるでしょうか。

おそらくダメでしょう。

では、少し年上の織田裕二の口説きのテクニック(ないかもしれません)だったらうまくいくだろうと、そのテクニックを使ったら、どうでしょうか?

きっと、ここまでやると、私はキモチガワルイ人になるでしょう。

私が「一夜漬けで東大の合格する方法」という情報を実践して、一晩で東大合格できると信じていたらどうでしょう?

しかも、49歳で、一夜漬けで東大を目指すと言ったら、世の中をナメるな!と思われるでしょう。


私が「100万円投資すれば、1年後に1000万円になります。」という投資話に騙されて、100万円を失ったら、気の毒だと思いつつ、バカだなと思うのではないでしょうか?

50万とか100万円が1000万になることがあるでしょうか?

では、カウンセラーとかセラピストとか、資格と言えないような資格を取って(お金で買って)、年収1000万円になれると信じている人はどうでしょう?

50万とか100万円を払って、年収1000万になるなら、夢のような投資話です。

しかも、売ることが苦手だからといって、セールスレターやクロージングトークのマニュアルを丸パクリしているとしたら、福山雅治の口説きテクニックを使い、一夜漬けの勉強で東大に入れると信じ、甘い儲け話に乗っかる私と同じです。

こうした人は、キモチワルイバカなのです。

で、儲けられないからといって、情報の提供側にせいにしたり、新しいノウハウを求める人は、キモチワルイバカの二乗です。

特に、ビジネスの経験がない主婦などが、この手の話に乗っかります。


私はコンサルタントなので、かつてこの手の人の相談を受けていました(今はやっていません)。

真面目に相談に乗り、提案をしていたのですが、正直なところ、結果の出る人2割、出ない人8割くらいでした。ある時、この違いがわかったので、結果の出ない人の相談に乗るのをやめました。

おかげさまで、最近は、10割近く結果が出るようになりました。結果が出そうな人の相談しか受けていないので、当たり前ですね。

この違いは、一目瞭然です。

結果が出る人は、例外なく顔がいいのです。

美人とそうでない人の格差

「どうすれば、お金を稼ぐことができるでしょうか?」
「どうすれば売れるようになるでしょうか?」

という質問に対して、

「顔をよくしてください。」と言います(こんなにダイレクトに言ったことはありませんけど)

美人でない人は、セクハラだと怒るかもしれませんが、美人である人は、その恩恵を十分に享受していると思います。

『言ってはいけない』(橘玲:新潮新書)では、美貌格差についての解説があります。

美貌を5段階で評価し、平均を3点とした場合、4点か5点と評価された人は平均よりも8%収入が多く、1点か2点と評価された人は平均よりも4%収入が低いという結果もあります。

20代の女性の平均年収を300万とした場合、美人は毎年24万円のプレミアムを受け取り、美人でない人は12万円のペナルティを支払っていることになります。

大卒サラリーマンの生涯年収が3億円とした場合、美人は2400万円の得をし、美人でない人は1200万円の損をしていることになります。つまり、美貌の格差は3600万ということになるのです。

なんと、残酷なデータでしょう。でも、美形でない私は、きっと美形の人は得をしているのだろうとひがみます。

だからといって、男女とも、美形でない人が、美形の人のノウハウを真似るということはかなり無理があり、悲しいことに、やりすぎると、キモチノアルイバカになってしまいます。

顔がよくない場合、どうすればいいか?

美形でない人はがっかりしたかもしれませんが、美しさを逆転する方法があります。実は、美形の人の収入が多い理由は、美しさそのものではないというデータもあります。

彼らを押し上げているのは、美しさからくる自信なのです。

『残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する』(エリック・パーカー 飛鳥新社)には、自信を持つほど、利益がもたらされる傾向があるとあります。自信のある人は生産性が上がり、困難か課題にも挑戦するので、職場で頭角を表しやすいということです。

過剰な自信は、はっきりと言えば勘違いであることも多いのですが、よい妄想はよい未来を引き寄せることになります。

ですから、美しい顔以外に、自信を持つことができれば、美貌の格差を解消することができるかもしれません。

過剰な自信の恐ろしい点

過剰な自信は、私たちを失敗させることもあります。やはり、勘違いは勘違いなのです。

同じく『残酷すぎる成功法則』にある合気道の達人の話が出てきます。相手の体に触れずに気の力で人を吹き飛ばすデモンストレーションで人気の達人は、ある時、他流派と格闘技の試合をします。

試合開始と共に、達人は相手に向かって気を集中させました。その瞬間、相手のパンチが顔面を捉えて、達人は崩れ落ちます。

当然と言えば当然の結果ですが、注目しておきたいことは、達人は気の力で相手を吹き飛ばすことができると信じていたのではないかということです。

過剰な自信は未来を引き寄せることがありますが、物理的に力を強くしたり、能力を高めることはありません。自信は、私たちを無謀な挑戦に駆り立てることがあるので、注意が必要です。

↑かなりショッキングな映像です。閲覧注意です。


自信を持つとは、自分をわかること

では、正しい自信の持ち方というのはあるでしょうか?

結論から言えば、あります。

それは、自分をわかるということです。

映画やドラマでは、主役は主役の顔をしています。要は、美形だということです。しかし、脇役はと言えば、個性のある顔をしています。

たとえば、佐藤二朗さん。

独特の芝居は、アドリブなのか台詞なのか、見る者を佐藤ワールドに引き込みます。テンポも独特で、他に類のない個性を発揮しています。佐藤さんは、ご覧の通り、美形ではありません。また、怖い顔でもないので、悪役専門というわけにはいきません。

まさに主役を食う役者さんだと言えそうです。役は、佐藤二朗ですから。

自信とは、自分を見つめ、個性を表現し、認められることで生まれます。

自分を知らずして、ノウハウを学ぶことがナンセンスであることがわかるでしょう。



手段と目的を間違えない

手段が正しくても、手段を用いる人によって結果は違います。イチローモデルのバットを使って、イチロー選手の打ち方をまねれば野球が上手くなるわけではありません。しかし、甲子園に出場したいという目標があれば、進学する学校とポジション選びを考えるでしょう。

成功の目的とは、自分の才能を提供して、欲しいだけのお金を稼ぐということです。

考えるべきは、自分が提供できるよいサービスとはなにか?ということです。

1:自分は何者であるか

2:なにを提供できるのか

3:どんな形で提供するのか

4:値段

成功のノウハウはあなたを成功させません。キモチワルイバカに誘います。


ここまでの話を読んで(読んでいただきありがとうございます)、それでも安易な方法論で成功する方法を探すなら、あなたは一生、キモチワルイバカです。

逆に、キモチワルイバカを抜け出し、成功に向かう第一歩は、自分についてよく考えるということです。

キモチワルイバカを抜け出したらどうなるのか?

ジブンラシクイキルという未来が待っています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?