ChatGPTに看護師国家試験を解かせてみた
導入
ChatGPTが世に出回ってから半年ほど経ちました。その間にChatGPTは様々な挑戦をし、司法試験や医師国家試験に挑戦してきました。
そんな中、わたくし看護学生ながらふと「看護師国家試験ならどうだろう」と思い至り、実際にやってみようと思いました。
ChatGPTについて
ChatGPTは、OpenAIが2022年11月に公開した高度なAI技術によって、人間のように自然な会話ができるAIチャットサービスです。OpenAIは、AIの安全性と倫理を重視しており、ChatGPTもその一環として開発されました。
GPT-4は、ChatGPTの基盤となる言語モデルです。GPT-4は、テキストとコードの膨大なデータセットでトレーニングされており、テキストを生成し、言語を翻訳し、さまざまな種類の創造的なコンテンツを作成し、質問に有益な方法で答えることができます。これによりさまざまな種類のタスクを実行することができます。
ChatGPTはまだ開発中ですが、将来の可能性は非常に大きくなっています。 ChatGPTは、教育、エンターテイメント、ビジネスなど、さまざまな分野で使用できる可能性があると考えられます。
ChatGPTがどの程度の知識を持っているか、どのようにしてそれを利用するかについては、まだまだ開発段階で、今まさに世界がその可能性を開拓し続けています。
看護師国家試験について
看護師国家試験は、看護師免許を取得するために毎年2月頃に実施される国家試験です。
国家試験合格のボーダーライン (合格基準)
国家試験は、厚生労働省の定める下記の合格基準を満たせば合格できます。
必修問題及び一般問題は、1問1点、状況設定問題は1問2点の配点です。
出題数は240問。内容は必修問題・一般問題・状況設定問題の3つに分けられます。
設問数配点ボーダーライン
必修問題50問1点/問 正解率80%以上
一般問題130問1点/問
状況設定問題60問2点/問
近年の傾向だと一般・状況設定問題は 正解率65〜70%
2020年度のボーダーは159点でした。
ChatGPTと看護師国家試験
まず解答条件は写真問題は自動的に不正解にしています。
ではでは、前置きはここまでにして、早速結果発表したいと思います!
GPT4 必修 45点 一般状況 207点
GPT3.5 必修 35点 一般状況 153点
みごとGPT4は2020年度の看護師国家試験合格です!
結果
GPT4は余裕のある合格でした。
しかしGPT3.5は残念ながら必修、一般状況ともに不合格となりました。
結論
ChatGPTは医師国家試験を合格していることで医学的知識がある程度ついていることはすでに証明されています。しかしここでChatGPTが看護師の国家試験を合格することはChatGPTが看護師の役割を支援するために使用できる可能性を示唆しています。たとえば、ChatGPTは、看護師が患者のケアに必要な情報を提供したり、患者の質問に答えたりするために使用できるでしょう。私個人としては看護界ではよく耳にする「看護は実践の科学である」という言葉のようにまだまだ長い道になりそうです。
ChatGPTは人間ではありません。したがって、人間と同じレベルの理解や判断能力はないことは注意が必要です。文字だけの情報量と実際に臨床でベットサイドで得られる情報量には大きな乖離がまだまだあります。すべての情報を拾い集める必要はないですが、いつどのように必要になるかは未知数であり、そこを埋めていく技術ができるときが、看護業界の次のブレイクスルーではないかと思います。
有料部分では、回答部分のChatGPT共有URLから実際の出力を確認することができ、解答に使用したプロンプトの紹介と解答の個人的な分析を踏まえて総評します。
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