【反省会・雑談】落選していました
「すばる」の文芸誌をようやく、図書館から取り寄せました。予選通過者一覧を確認すると……案の定、名前はなく。いつものとおり、一次落ちでした。
悔しい、悲しいなどの感情は浮かばず、でもやはり「自分の書きたい作風では、通らないんだな」と改めて思った次第です。インターネットで受賞作の概要を少し読んだら、今回も“女性の生きづらさ”みたいな題材のようで(間違っていたらすみません)。賞の傾向を考慮して書き上げるのが、賢明な策なのかなあ、とぼんやり思ったりしました。
かといって、そう器用に書けるものでもないので、難しいですね。わたしは一応女性ですが、女性としての生きづらさよりも、もっとほかのことに気をとられて生きてきたように思います。できれば、自分が関心を持っているものについて書きたい。そう思うのは書き手のエゴかもしれませんが。
ジェンダーについても、今Twitterなどで話題になっていますが、それを題材に小説を書くとなると、わたしでは筆が届かないかな、と思います。福祉関係の事業所で、性的マイノリティの方と交流があったりしましたが(友人でしたが)、彼らの問題は彼らにしかわからない、誰にも侵入されない、聖域のように思えてなりませんでした。多かれ少なかれ、個人の悩みというのは、そういうものだと思うのですけどね。
ここ最近の受賞作の傾向が似通っていると思ってしまい、ちょっと、しょんぼりしているのかもしれません……。まだ作品を読んでないので決めつけはよろしくない、ということは承知で。
自分が関心を持っているものを書く! 報われないかもしれませんが、賞のために対策して書くのは、自分の心に逆らうようで好きになれないのです。その文芸誌の読者層が求めるものが賞の傾向――という理屈をつくって、納得したところで、感情面ではやはり違うよね、と思ってしまう。
と、いろいろ愚痴を吐いてしまいましたが、自作を振り返ると「賞の傾向を無視した題材」以外にも、落選要因はあるな、と感じます。
たとえば、
・早い段階で設定を明らかにしていない
・繰り返される似たようなエピソード
・登場人物の行動や心理の動きが不自然、一貫性?に欠ける
・結末まで読み終えたとき、作品を通して伝えたいものがわからない
など。
構想段階が甘かったのもありますが、もっとシンプルに書いてもよかったのかな、と思います。あえて複雑に書いたため、作品の整合性がとれなくなってしまったのだと。
反省して、ぜひ次作に活かしたいですね(毎回課題だけどできない
あと余談です。いち読み手として、インターネットに上がっている落選作や通過者の作品などを読んだりしましたが、印象としては「素直に書いている作品」も選ばれやすいのだなあ、と感じます。素直に書く、というのは少し漠然としていますね。もっと、具体的にいうと、特別な文体ではない、あえて色をつけないような文章です。イメージに近い作家としては、角田光代さんや、村田紗耶香さん(初期ではなく)など、表現を抑えたような文章ですね。
もちろん、情感豊かな(という表現が的確なのかはさておき)文章でも、選考に残られている方もいますね。何が言いたいのかというと、きれいな文章を書こうと努力をするよりも、構成に力を入れたほうがいいのではないか、という反省です……。
あと、この場を借りて言わせてもらうと、言葉選びのセンスや文体の魅力を持っているクリエイターさん(作家志望の方)は多いと感じます。ほかの投稿サイトでもそうですが。それらを考えて、選考に残る、残らないは、「書かれた物語」によるところが大きいのかな、というのが素人の見解です
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今回の敗因を心に留めながら、また懲りずに次作へと挑戦していきます。では、また。
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