Automation Tech NEWS | vol.34
BizteXのメンバーが気になったニュースをピックアップしてお届けします!
RPA・iPaaS
Gartner、国内企業におけるソフトウェア・プラットフォーム・テクノロジーの利用状況に関する調査結果を発表 ~BPAが最多で、iPaaS、API管理が続く
ガートナージャパンは6月7日、国内企業におけるソフトウェア・プラットフォーム・テクノロジーの利用状況に関する調査結果を発表した。同社では2023年2月に、ユーザー企業のシステム開発に従事するソフトウェア・エンジニアを対象に、問い合わせの多い主要な6種のSEプラットフォームの利用状況について調査を実施したところ、各種プラットフォームの利用が加速している状況が明らかになった。現在利用中のプラットフォームは、ビジネス・プロセス・オートメーション (BPA) が54%と最多で、サービスとしての統合プラットフォーム (iPaaS) が52.3%、API管理が51%と、6種類のうち半数の3種類が、過半数を超えた。1年以内に利用予定という回答を合算すると、データ統合ツール、ローコード/ノーコード開発ツールも50%を超え、イベント駆動型テクノロジーも半数近くになる見込み。
株式会社インフォマートの「BtoBプラットフォーム 請求書」の外部連携に「JOINT iPaaS for SaaS」のご活用開始
株式会社ストラテジットは、SaaS企業向けiPaaS「JOINT iPaaS for SaaS」の利用事例として株式会社インフォマートの事例を公開した。プラットフォームのネットワークの中で請求書や発注書をやり取りするのが基本だったが、昨今では請求データを会計システムに連携やデータの解析、請求書や発注書のデジタル化など様々なデータ活用が増えてきており、手動連携がメインの業務をAPIを活用した自動連携することが求められていた。JOINTの活用により、簡単にデータ連携できる環境を提供しつつ、連携品質を維持するためのコストの削減を実現したとのこと。
AI・ロボット
OpenAI、LLMの新バージョンや値下げを発表 関数呼び出し可能に
OpenAIは6月13日、LLM(大規模言語モデル)のAPIの更新と一部の値下げを発表した。gpt-3.5-turboとGPT-4がそれぞれアップデートされ、「gpt-3.5-turbo-0613」と「gpt-4-0613」になった。新モデルでは関数呼び出し機能が利用でき、関数を呼び出すための引数を含むJSONオブジェクトの出力を選択させることができる。GPTの機能を外部ツールやAPIと接続するための新しい方法となる。新価格は以下の通り。(いずれも1000トークン当たりの価格)
・text-embedding-ada-002:0.0001ドル(75%値下げ)
・gpt-3.5-turbo-0613:入力は0.0015ドル、出力は0.002ドル(25%値下げ)
・gpt-3.5-turbo-16k:入力は0.003ドル、出力は0.004ドル
AI inside、マルチモーダルなAI統合基盤「AnyData」を提供開始、経営層向けAI実装コンサルチーム「InsideX」が課題発見フェーズから支援
AIインフラの提供を通じてAI民主化を推進するAI inside 株式会社は、AI開発・実装に求められるデータ基盤・学習基盤・運用基盤を全て包含した、マルチモーダルなAI統合基盤「AnyData」の提供を開始した。利用者はデータを準備いただくだけで、任意の課題解決に寄与する高付加価値なAI実装が可能。また、同時に発足した「InsideX」は、AIテクノロジーとその事業化に深い知見を持つプロフェッショナル人材を結集した経営層向けAI実装コンサルティングチーム。経営活動に資する潜在的なビジネス課題の発見から、AIドリブンなビジネス変革を実現するAI技術のアセスメント・構想・要件定義、AI実運用まで、「AnyData」や生成AI・LLMを活用して一気通貫で支援し、全社最適・新規事業創出に繋がる本質的なDXやデータドリブン経営の実現に貢献するとのこと。
ローコード・ノーコード
Salesforce Data Cloud、データ連携の拡張にCDataのコネクターを採用
CData Software, Incは6月13日、「Salesforce Data Cloud」にてCData提供のコネクターが採用されたと発表した。今回のコネクターカタログの拡張により、SaaSやデータベース、ファイルベースのソースから、より多くのデータにSalesforce Data Cloudから連携が可能となる。Salesforce顧客はCDataコネクターを利用することにより、幅広いデータソースやデジタルタッチポイントからの顧客データへのアクセスを効率化できるようになるとしている。
ノーコードAIスタートアップのFLUX、44億円のシリーズB資金調達ラウンドを実施
株式会社FLUXは、DNX Ventures、Archetype Ventures、ジャパン・コインベスト、あおぞら企業投資、Salesforce Ventures、Sony Innovation Fund、SMBC日興証券、NTTドコモ・ベンチャーズを引受先とする第三者割当増資および新株予約権付社債と、金融機関からの融資等を合わせて総額44億円のシリーズBラウンドを実施したことを発表。資金調達の目的および今後については以下のように述べている。
1:既存サービスの強化
2:他領域への展開
3:AI技術の基礎研究
国産SaaS ERP『奉行V ERPクラウド』のOBC、実績豊富なノーコード・ローコードツール7社と連携ビジネスを開始
勘定奉行をはじめとする奉行クラウドなどの基幹業務システムを開発・販売する株式会社オービックビジネスコンサルタントは、中堅企業のDX推進を強化するため、実績豊富なノーコード・ローコードツール7社と連携ビジネスを開始。具体的な取り組みとしてパートナー向けの教育支援によりビジネスを加速させる。また、この取り組みにより得られた実際の連携実績は「DX解決モデル」と称し、全国のOBCパートナーを通じて共有化し、検討企業への提案活用を進めていくエコシステムの構築を目指すとのこと。
マーケットトレンド
「社労夢」のエムケイシステム、ランサムウェア被害で個人情報漏洩の恐れ
「社労夢」など社会保険労務士の業務を支援するシステムをクラウドで提供している「エムケイシステム」が6月5日早朝にランサムウェアによる被害を受け、個人情報漏洩の恐れが出ている。そのため、サービスを利用していた全国の社会保険労務士事務所や、委託元の中小企業は、個人情報保護法にもとづき個人情報保護委員会への報告や本人への通知などが必要となっている。「社労夢」は2023年4月時点で管理事業所数は約57万事業所、管理する在職者は約826万人に上り、各社の業務に影響が出る見込みとのこと。
アミューズメント施設を運営するイオンファンタジー、468店舗の遊具の安全管理に「カミナシ」を導入し、8,000時間の工数削減へ
現場DXプラットフォーム「カミナシ」を提供する株式会社カミナシは、株式会社イオンファンタジーが「カミナシ」を導入したことを発表。イオンファンタジーは全社的な中期経営計画のテーマの1つにDX推進を掲げ、その中で、店舗のペーパーレス化とともに安全管理体制の強化を目的に、カミナシを導入した。導入により以下の活用と成果をあげている。
・全店舗に散在する紙帳票をデジタル化し、店舗のDXを推進。直営468店舗で年間8,000人時の工数削減と67,500枚の紙帳票の削減を実現
・テスト導入から1ヶ月後には468店舗へ展開し、利用率は90%超。紙帳票と変わらないUIの実現によって、安全管理業務のデジタル化が現場に浸透。
キャップドゥー・ジャパン、「Misoca for kintone」を開発し、2023年6月20日より提供開始!
株式会社キャップドゥー・ジャパンは、サイボウズ株式会社のクラウドツール「kintone」と、弥生株式会社の請求書作成ソフト「Misoca」を連携するプラグイン「Misoca for kintone」を開発し、2023年6月20日(火)から販売を開始する。「Misoca for kintone」を利用することで、効率的な会計処理を実現でき以下の2つが可能になる。
・kintone上の取引先データと請求書データをMisocaへ連携
・Misocaの入金・請求ステータスをkintoneに連携(同期)
SaaS・クラウド
支出管理サービス「バクラク」などを提供するLayerX、シリーズA累計で約82億円の資金調達を実施
請求書処理や経費精算、法人カードを中心とした支出管理サービス「バクラク」などを提供する株式会社LayerXは、シリーズAセカンドクローズとして26.8億円の資金調達を実施したことを発表。当社は2023年2月にシリーズAファーストクローズで約55億円の資金調達を実施しており、今回の調達によりシリーズAラウンドでの累計調達額は約82億円となった。今回調達した資金はAI・LLMも含めたバクラクシリーズの機能追加・開発費のほか、認知度向上を目的としたマーケティング費用、人材採用のためなどに使用するとのこと。
テクノロジー
Datadog、アプリケーションの問題をより迅速に修復する「Workflow Automation」の提供を開始
クラウドアプリケーション向けの監視およびセキュリティプラットフォームを提供するDatadog, Inc.は、「Workflow Automation」の一般提供開始を発表した。即座に実行可能なアクションとあらかじめ構築されたテンプレートを備えたWorkflow Automationは、以下の機能が利用できる。
・レスポンスを即座に実行
・複雑なプロセスの自動化
・自動化の安全性を担保
ワークスタイル
開発者はコーディングよりもビルドとテストの待ち時間が長く、チームの協力でコード作成が高速に。すでに92%がAIを仕事に活用。GitHubによる米国の開発者500人の調査
GitHubは、現在の開発ツールやワークフローが開発者の体験にどのような影響を与えるかについて、米国に拠点を置く企業のソフトウェア開発者500人を対象に調査した結果を発表した。開発者がコーディングの時間よりもビルドやテストなどのCI待ちの時間が長いと感じていること、チーム内の協力によってカバレッジやコード作成が改善されること、そしてすでに92%がAIを仕事に活用していることなど、興味深い内容が明らかになっている。詳しい調査結果は「Survey reveals AI’s impact on the developer experience | The GitHub Blog」から参照できる。
プロダクト開発
社会課題を解決する手段として、オープンデータとテクノロジーを活用した「都知事杯オープンデータ・ハッカソン」が今年度も開催される。アイデアとデータを組み合わせることで、新しい価値を生み出し、個人や社会の可能性を広げ、まちの未来を創造することを目的としている。エントリーは7月21日まで受け付けている。