失敗事例から学ぶプロジェクト成功の秘訣~インサイドセールス編~
株式会社ビズリンクスで営業オンラインアシスタントサービス「セリーズ」の運営責任者を務めています冨澤です。
弊社では多くの企業様に対してインサイドセールス支援を提供しており、毎月様々な企業様からご依頼いただいております。
インサイドセールスは顧客育成と信頼構築をしていく戦略であり、成功させるまでにしばらくの時間が必要です。
しかしあまりに短期で成果を求められてしまったり、弊社のサービス体制が甘かった部分もあり、短期間でプロジェクト終了となる場合もありました。
この記事では、短期終了してしまったインサイドセールスプロジェクトの失敗事例と、そこから得た学びについて解説いたします。インサイドセールスの導入や外注を検討されている方の参考になりましたら幸いです。
失敗事例①
背景と終了要因
MAツールを導入されたタイミングで、弊社にインサイドセールス支援をご依頼をいただきました。当初はお客様側でMAツールの初期構築を進めながら、弊社で架電やメルマガを行っていく予定でした。
しかし、MAツールの構築があまりスムーズに進んでおらず、架電のみでしか稼働ができませんでした。通常MAツールからメルマガを送ったり、メルマガや架電から確度が高いリードを抽出してパーソナライズされたメールを送ったりなど、架電とメールを並行して行っていきます。
インサイドセールスはMAツールの活用シーンが多いため、導入仕立てであまり活用できないとなると、できることが狭まったり思うような成果が得られません。
結果的に本プロジェクトは、MAツール構築を完了させた後に、再度インサイドセールスに挑戦したいということで、プロジェクトが終了しました。
このプロジェクトで学んだこと
「スケジュールと優先順位」です。
プロジェクト開始からインサイドセールス実施までのスケジュールを事前にすり合わせしていたら良かったと思います。MAツール構築状況から逆算して、メール配信はいつから開始できるのか、架電はいつから開始ができるのかのマイルストーンが必要でした。
上記のマイルトーンがあれば、MAツールが運用開始できるまでサポートをし、インサイドセールスの体制が整った後に架電開始するというスムーズな流れができたのではないかと思います。
失敗事例②
背景と終了要因
社内でインサイドセールスを行っており、営業リソース不足によりご依頼をいただきました。社内で作成したフローチャートやトークスクリプトのご用意もあり、弊社もそちらに沿って運用することとなりました。
通常のプロジェクトでは、フローやトークスクリプトから弊社で作成することが多いため、お客様と密にコミュニケーションを取れることが多かったのですが、今回は全てご用意をいただいたため、コミュニケーションをとることよりも、情報インプットがメインの準備でした。
そのため、双方の業務フローの認識に相違が出てしまったり、それが原因で架電スタートのスケジュールが押してしまったりと、稼働開始までがスムーズにいきませんでした。(架電スタートは2ヶ月目にようやく開始)
セリーズの契約では、更新1ヶ月前までに次回ご契約の申告をいただいており、今回は初回3ヶ月契約だと導入して2ヶ月後、つまりにたった1ヶ月だけのインサイドセールスの結果で判断をしないといけない状況になります。
前述のようにインサイドセールスは中長期継続することで効果が出てくる戦略であり、1ヶ月だけではまだ結果が見えず、稼働開始の遅延と1ヶ月だけの成果が要因でプロジェクトが早期終了となりました。
このプロジェクトで学んだこと
「稼働準備(オンボーディング)とプロジェクト期間」です。
そもそも契約期間が3ヶ月なのに、最初の1ヶ月分は架電準備で使うのは学習コストがかかる上、お客様の期待値と大きく乖離が生じます。
契約継続判断まで2ヶ月間インサイドセールスがフル稼働できたところで、正直劇的な効果は出てこないので、いずれにせよ3ヶ月間のプロジェクトでご支援するのは双方にとって良くないという結論に至りました。
営業代行(テレアポ代行)の場合、1か月~3ヶ月の短期で成果を出すようなサービスもありますが、ですが、インサイドセールスは違います。
お客様にも「インサイドセールスは中長期かけて効果を出していく戦術」ということを商談でしっかり理解いただくことが重要だと再認識しました。
【ご参考】営業代行との違いは代表新井のnoteをご覧ください。
④失敗から学んだプロジェクトの改善点
1.契約期間の見直し
インサイドセールス支援は6ヶ月契約のみとしました。
スモールスタートをしたいお客様のニーズにはお答えにくくなりましたが、受注させていただいたクライアントの成功を第一に考えた結果です。弊社のインサイドセールスは新規獲得型よりも見込顧客育成に重きをおいて支援していることから、中長期でのご利用を推奨しております。
3ヶ月の短期間では助走段階となり、4ヶ月目くらいから成果も出始めるものです。急ごしらえで体制を構築したのに、そこでプロジェクトを終了してしまうと、お客様にとってもこの3ヶ月が無駄になってしまいます。成果を出すためには最低6ヶ月は必要ということをご理解ください。
2.プロジェクトスケジュールの提示
成果が出るのに6ヶ月かかると聞くと、長いなと思われる方も多いかもしれません。しかし、同じことを6ヶ月も続けるのではなく、どのタイミングでその対象にどんな内容の架電ををするのか、どのようなメルマガを送るのかをスケジューリングして実務に入っていきます。
そうすることで、いつ頃から成果が出始めそうかお客様も見えてきます。
3.稼働準備(オンボーディング)をメニュー化
今までセリーズ導入後の1ヶ月間は、商材理解やトークスクリプトを作成したり、メールのテンプレートを作成したりと、8割ほどは準備に時間を使わせていただいておりました。
そのため、架電スタートできるのが2ヶ月目からということがほとんどでした。且つ、1ヶ月目から実務に入れないことで、何ヶ月かつづけている割に成果が出てない…となってしまいがちでした。
そこで、通常のセリーズプランとは別にインサイドセールスオンボーディングプランを用意しました。インサイドセールスをご依頼いただく企業様はこちらのプランを一律でご導入いただきます。
プランの中には、今まで1ヶ月目でやっていたことすべてが入っています。
オンボーディングプランの導入により、セリーズの契約期間は全てインサイドセールス実務でお使いいただけるようにしました。
6ヶ月契約なら、6ヶ月間分の活動ができますので、お客様側も成果の判断をしやすいですし、セリーズとしても実働部分のみの評価をいただけるので、双方にとってプラスではないかと考えています。
▶インサイドセールス支援オンボーディングプログラムはこちら
⑤まとめ
今回この記事を書こうと思ったのは、これからセリーズのインサイドセールス支援を検討いただく皆様に、成功のポイントを知っていただきたいと思ったのと、様々な経緯がありインサイドセールスの支援ができていることをお伝えしたかったからです。
解約はとてもつらいですが、そこから私たちもたくさんの学びがあり、サービスをアップデートできたのはとても良い経験だったと思います。
これからインサイドセールスを導入、外注検討されている方や、すでに導入はしているけどやり切れていないという方はぜひお気軽にご相談いただけたらと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
営業オンラインアシスタント「セリーズ」資料ダウンロードはこちらまで。
私、冨澤のインタビュー記事はこちら☟