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プロのコーチとして心理学を学ぶ必要があるホントウの理由

さて、今日は宣伝と言いますか、PRのために投稿しています。5月から始まる下記の講座の紹介になります。

こちらは、ナカニシヤ出版『コーチング心理学概論』をテキストとした、大学の講義風の講座になっており、編著者はもちろん、執筆者が複数、登壇する連続講座です。

ちなみにテキストはこちら。

さて、私も本名で編著者に名前を連ねていますが、そもそも私は社会学部出身で、どちらかと言えば心理学系の学問を習得していたわけではありません。しかし、プロのコーチとして仕事をしていく中で、どうしても心理学について知る必要があるな、と思って、何冊も何冊も本を買って、それで個人的に勉強してきました。

で、自分で振り返って、なんでいろいろ勉強しようと思ったのかな、と思うと、だいたい3+1つの理由があるな、と思いました。

クライアントさんに情報提供するのに必要だから

まず、こちらはわかりやすい理由ですね。クライアントさんの話を聞いていて、コーチングもそうですが、人の心理の話になったりします。あの人はどう思っているのだろう、なぜ、そういう行動をするのだろう、とか。

で、その理由を説明するときに、心理学の知識があると便利かな、というところがまず、あります。

コーチングを説明するのに必要だから

コーチングというものの成り立ちを調べていったところ、やはりいろいろな心理学の影響を受けているんだなぁ、ということがだんだんわかってきました。正確に言えば、コーチングの元になった自己啓発セミナーの方々が影響を受けているのですが、それ以降も当然、受けているはずですし、国際コーチング連盟(ICF)のコア・コンピテンシーを見ても、心理学の素養があるコーチの方が増えてきているんだなぁ、という印象を持っています。

日本以外の国での、プロコーチの学歴と言うのはだいたい大学院以上、博士課程をクリアしている方も珍しくありません。そうした方々は組織論とか心理学とか神学とかを専門に学ばれているわけで、そのカリキュラムの中には、当然のように心理学の基礎的な内容は含まれているでしょう。

ということで、コーチングの歴史も、さらには現在進行形で発展しているコーチングを理解する上でも、心理学の知識がさらっとは必要だろうなぁ、と思います。

コーチングの領域が広がっているから

これは私が口頭で最近、よく言っていることですが、コロナ禍を経て、コーチングの対象とする領域が拡大し、マーケットが広がっていることが挙げられます。カンタンに言うと、コロナ前は、アメリカを中心とした主にビジネスの世界、エグゼクティブ向けの「イケイケドンドンコーチング」(筆者の造語)が主流でした。いつまでに何をやり遂げるかを訊いて、コーチがその成果を倍に、期間を半分にしては?と提案し、ひーひー言いながらそれを実行し、生産性が上がった、と喜ぶタイプのコーチング。クライアントはドM限定、というようなもの。

エグゼクティブにはドMが多い、というのはどこかで聞いた話ですが、これがコロナ禍を経て、コーチングがテレワークで退職が増えた組織への処方箋として入れられるなどの動きが広がりました。やりたい気持ちがあってもコロナで行動が制限されてできない、というイライラやストレス。そこに、マインドフルネスなどの考え方を元に、それでも前を向いて楽しく生きていこう、というようなコーチング。

フタを開けると、ドMな人より自分に優しく、というような人の方が人口バランス的に多かった、という当たり前。

この辺のことは具体的にはこちらの記事に書きましたので御参考まで。

ここまでが割とポジティブな3つの理由ですが、もうひとつ、これはあまり言われないけど、とっても大事だと思っている理由がひとつあります。

騙されないため

これは私がかなり昔、某コーチ養成機関でクラス運営をしていたときに思ったことですが、そのテキストに書かれている内容がかなりひどいものでした。

ひどいというのは、内容が間違っているというよりは、無断引用の嵐。その上、このテキストは無断で複写&シェアするな、という注意書きつき。

そりゃそうだ、これがバレたら著作権違反で訴えられますわ、と思ったものでした。

これはまだ良い例で、様々な講座や書籍では、あやしげな心理学に基づいたお話が展開されていることが多いです。

それはもともと、心理学の世界にもあって、心理学の先生が監修したとされる心理テストの類は、世の中に出回っています。内容は占いレベルで、とても科学的根拠のないようなものもあります。

しかし、それらがもっともらしかったりするので、厄介です。

というわけで、それらを信じるも信じないも、まず最低限、コーチングに関係する心理学の基礎的な知識体系を頭の中にいれば、おかしな言説に惑わされたり、ひどいときには誤った知識の拡散者になったりしないかな、ということがあります。

専門家になる必要はないのです。概論的知識があればOK。それを実践に応用できればなお吉、です。

ということで、手前味噌ですが、連続講座「コーチング心理学概論」をオススメします。

この講座では、ナカニシヤ出版『コーチング心理学概論』をテキストとして、各回、講師が登壇して、書籍の内容+αの情報をお伝えする他、チームブレイクでのディスカッションと質疑応答を行い、書籍の内容を自分の中に落とし込んでいく講座です。

詳細なカリキュラムはこちらにあります。

約7か月間かけて、じっくりと学んでいきますので、修了時には自分の中でコーチングに関する心理学が納得感を以て習得できていることかと思います。

昨年度の参加者の声もいくつかご紹介しましょう。

私はビジネスコーチングと、プレゼンテーションコーチングを行うものですが、同じお仕事をされている人だけなく、自分とは異なる分野でコーチングをされている学校関係、医療関係の方のお話しは視野を拡げるためにも非常に有益でした。こうした機会に積極的に参加して自分の視野を拡げることができたのは本当に良かったと思います。異業種の方の視点で自分のコーチングを見つめ直すことはとても有益です。

(専門・技術サービス業)

1冊のテキストについて解説や質疑応答を通してより深く学ぶことができ、知識の点と点を結んだ線に新しい点が加わって面になるようなしっかり学べたと実感できる勉強会です。

(教育,学習支援業)

コーチング心理学概論を読むだけでは理解できないことを、オンラインの講義を通じて、より深く理解することが出来ました。多様な参加者のお話も、とても楽しく、実践にも即生かせる、学びの多い講座でした。また、内容が濃く、一度では消化しきれない部分も、後から、アーカイブを繰り返し視聴できたので、とても良かったです。

(会社員)

コーチングにはたしかに効果がある!と感じつつ、それをうまく説明できない、納得してもらえないもどかしさを覚える人にお勧めです。コーチング心理学は学問の一分野だ、ということを大前提に、効果を測定する方法や「経験的に」行っていたアプローチの背景を知ることができます。また、多様な分野でのコーチング実践例や、他業種からの参加者それぞれの「今」を聞けるのもこの講座の魅力です。「ここにもコーチングが使えそう」と可能性が拡がるのを実感できるでしょう。

(教育,学習支援業)

コーチングが大好きなら、コーチングを医療に広めたいと思うなら研究しなきゃなと思えた講座でした。医療で働くコーチはたくさんいるので、そういったナースに届くと、もっと医療のなかでコーチングに対する理解が進むと感じました。ありがとうございました。

(医療,福祉業)

上のサイトからの抜粋でした。昨年は、医療ケア職の方、教育関係の方も多く参加されていましたが、個人的には、プロコーチの人にこそ、もっと学んでいただきたいと思っています。

プロコーチの皆様の御参加、お待ちしております。

現場からは以上です。

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