失敗するウェビナーはココが足りていない!企画する前にやっておくべき事前準備
※bizhikeはCASTER BIZ セールスマーケへ名称を変更しました
こんにちは!株式会社キャスターbizhikeチームの川添です!
みなさんは、ウェビナーを企画・運営したことはありますか?
株式会社キャスターが行った調査によると、ウェビナーを実施したことのある企業の、実に90%が「ウェビナーは新規顧客獲得のために重要」だと考えています。
一方でなんと、さらにそのほぼ全員が「開催に課題や懸念を感じている」という結果となりました。
また、困っている課題について詳しく聞いてみると、スライド作成方法やタイトルの考え方、登壇者のアサインなどこまごました手法よりも全体のフローや進め方がわからないという声が突出していました。
そこで、11月30日にbizhikeのパートナー企業である才流(SAIRU)澤井さんとbizhike代表の渡さんが「ウェビナー施策全体の企画設計」についてウェビナーを開催しました!
noteではウェビナーで語られた内容を2回にわたってまとめていきます!
前編であるこの記事では、ウェビナーを成功に導くために絶対に押さえておくべき最重要ポイントをご紹介します。
ちょっと長いですが今すぐ活用できるヒントが満載なので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
ウェビナーを成功に導く最重要ポイントは顧客理解
デジタルマーケティングが失敗する原因の多くは「顧客理解」不足
様々なBtoB企業から、ウェビナーをはじめとした「デジタルマーケティング施策のどこから手を付ければいいかわからない」とご相談いただきます。
いきなり個々の施策から着手すると成果につながらないため、まずは各施策の根幹となる顧客理解から始める必要があります。
しかし多くの企業で、顧客を理解したつもりになっているケースが意外と多いんです。
顧客理解ができていないとどうなるか、具体例を見てみましょう。
これは、あるコモディティ化したサービスの実例です。
当初、クライアント社内では一般的な「検索」「問い合わせ」「見積もり」「受注」といった購買プロセスを想定していました。仮にその前提であれば、リスティングやSEO強化などの施策が必要に思えます。
しかし、実際に見込み顧客の方にインタビューしてみると、実は「検索」「問い合わせ」は各社サービスを比較検討するためではなく、すでに内定している企業の稟議を通すべく相見積もりを取るためだったことがわかりました。
つまり、リスティングやSEO強化をして検索ユーザーにアプローチしたところで、遅すぎて検討すらしてもらえないということになります。本来は、潜在層の段階でアプローチするウェビナー施策などが必要なのです。
もうひとつの事例をご紹介しましょう。
見込み顧客が「勉強したい」という軽い気持ちでお役立ち資料をダウンロードしただけなのに、電話をかけて商談を打診してしまうというパターンです。
購買プロセスを理解していれば、すぐ商談を打診するのではなく、まずは現状の課題などをヒアリングした上で、広いテーマのセミナーへ誘導したり、サービスに興味があるのであれば顧客事例セミナーに誘導するなど、検討フェーズに合わせた適切なアプローチをすることができます。
顧客理解はどのようにやればいいのか?
では、顧客理解のためには何をすればいいのでしょうか?
まずは見込み顧客や既存顧客へのインタビューを行うことをお勧めします。
見込み顧客や既存顧客へのインタビューを実施し、解決したかった課題や導入に至った背景、検討プロセス、優先順位などを確認します。
ほかにも、既存顧客に関するデータ、受注・失注分析、問い合わせ内容の分析、商談データの分析、営業へのインタビューなどを通じて顧客理解を深めます。これらの情報を元にして、ペルソナを作成します。
営業とマーケティングで求めているペルソナの認識が違っているケースもよくあります。ペルソナを言語化・見える化することで社内で共通認識を持つことが大切です。
ペルソナを作成した後は、カスタマージャーニーマップを作成して各検討フェーズごとの行動、タッチポイント、態度変容について整理します。すると、お役立ち資料などで接点を持った後に段階を追って商談までつなげる設計が可能になります。
ウェビナーの目標は「リード獲得」か「商談化」か?社内で期待値調整を
ウェビナーの役割や形式は、目的によって異なります。ここは関係者全体でしっかりと整理して期待値調整しておく必要があります。
たとえば、著名人を招いた広いテーマのウェビナーを開催しても、参加者は潜在層が多いため商談化率は低いです。しかし、新規のリード獲得には効果があります。逆に特定の製品・サービスを知りたい顕在層向けにサービス紹介セミナーを開催すれば、新規リード獲得は少ないですが商談化率は高くなります。
顧客理解を徹底し、検討フェーズごとにウェビナーの役割、目標をきちんと設定して、「次はどの施策に誘導すべきか」を考えながら全体設計することが大切です。
リアルな疑問に答えます!ウェビナーQ&A
Q. これまでに企画されたウェビナーで「うまくいかなかったな」と思うものはありましたか?
澤井さん:うーん…すぐに思い出せないのですが…。きちんと顧客理解をしていれば、どういうコンテンツのウェビナーにすればいいかはわかるので、失敗する可能性は低くなると思います。
渡さん:やっぱり「顧客理解」ということですよね。僕らの企画したウェビナーでそれを象徴する事例があったんですが、経営者の人たちに特化した勉強会のようなウェビナーで集客にかなり苦戦したことがあります。
ウェビナーに参加したい人たちは、ふわっと情報収集したい、澤井さんのいう「準顕在層」が多いのですが、一方で経営者のみなさんはとにかく忙しい。なので、従業員に「コレ参加したらどう?」と促すことはあっても、経営者自身がウェビナーに参加する時間がないんですよね。そのため、当初想定の半分も集まらなかった記憶があります。これも結局、ターゲットである経営者が普段どんなふうに時間を使っているか、きちんと顧客を理解すればわかったことなんですよね。
Q. 見込み顧客や既存顧客にインタビューする時に、「顧客理解したつもり」にならないために行っている取り組みはありますか?たとえば、既存顧客に話を聞く時に、取り扱い商材を称賛して終わってしまいそうです。
澤井さん:既存顧客インタビューだとその可能性はありますね。もともとどういう課題があったか、検討プロセスがどうだったかなど、サービスそのものと関係がない部分を中心にヒアリングしていくといいかなと思います。また、見込み顧客へのインタビューを実施するとバイアスがかかっていない話も聞けるので、両方聞くと理解したつもりになりにくいと思います。
渡さん:インタビューの鉄則のひとつとして「意見ではなく事実を聞く」のがすごく大事だなと思っています。たとえば、高級路線の牛丼屋を港区に出店したい経営者の方がいたとして、「高級牛丼を食べたいと思いますか?」と聞くと称賛する人が一定数出てきてしまいます。事実にフォーカスして、「ランチにかける時間はどのくらいですか?」「予算はいくらですか?」「今日のランチはどうやって決めたんですか?」と聞くことで、わかったつもりになることを回避できるのかなと思います。
Q. カスタマージャーニーマップを作るのにどれくらい時間がかかりますか?
澤井さん:我々がコンサルティングするときにはだいたい3ヶ月くらいです。ただ、ひとりのコンサルタントが複数社を担当している背景があるので、リソースを集中することで1〜2ヶ月くらいで作れるのではないかと。どうしても大変だし手間がかかるので後回しにされがちなんですが、ここがしっかり整っていないとすべてのコンテンツや施策の成果に影響が出てくるので、今やっている施策を止めてでも先にやっておいた方がいいと思います。
渡さん:才流さんの場合は顧客インタビューをしっかり実施して…という感じだと思うのですが、僕らの場合はコンテンツのネタ帳のような感じで経営者やマーケティング担当の方の思い描いていることをテンプレートをもとに吐き出して、一度作ってからブラッシュアップしていく形を取っています。それでも1ヶ月くらいはかかるかなという感じです。
顧客理解の疑問、実績豊富なプロ集団に相談してみませんか?
顧客理解が重要であることはわかっても、本業の合間を縫って実施するのはなかなか大変ですよね…。中途半端にリソースを消費してしまう前に、頼れるプロ集団にアウトソーシングするというのも手かもしれません。
興味が湧いた方、まずはフランクにオンラインでお話しましょう!
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