スポーツテックのビジネスモデル図解まとめ4個
2月の「月刊ビジネスモデル図解」は、「スポーツテック」特集です。この特集では、スポーツ×テクノロジーの分野で注目に値するビジネスモデルを図解で紹介します。
スポーツテック特集のビジネスモデル図解4つ
・HADO:短期間に世界展開を実現するARスポーツ
・Atleta:選手のコンディション管理アプリ
・XRstadium:スタジアム観戦VRプラットフォーム
・Whooop!:スポーツ団体を支援する電子トレカサービス
それではどうぞ!
1.HADO
子どもの頃に夢見た技を実現させるスポーツ競技
近年、スポーツの持つ「楽しさ」や「エンターテイメント性」に着目され、スポーツに新しいジャンルが登場している。その一例としてeスポーツがある。eスポーツとは、エレクトロニック・スポーツの略称で、ビデオゲームを使ったスポーツ競技だ。eスポーツは、1972年アメリカのスタンフォード大学で初めての大会が開催された。日本国内では2010年以降にプロ選手が誕生し、アジアオリンピック評議会主催の2018年のアジア競技大会のウイニングイレブン2018で、日本代表は優勝した。
ただ、eスポーツはスキルのスポーツだが、「フィジカル」さが欠けている。そこでAR(拡張現実)が導入された。ARの導入により、自らの移動や動きにあわせて、仮想空間ならではの特殊な技が使えたり、モンスターと戦える。
その中でもHADOは、ARの中で気をためて「かめはめ波」のような「波動」を対戦相手と打ち合い、また防御をし、相手を倒すゲームだ。つまり、子どものころに憧れたあの漫画の世界を、自らの身体と気合によって体験できる新しいスポーツである。
HADOの面白さは、老若男女問わず楽しめることだ。元レスリング日本代表でオリンピック三連覇をした吉田沙保里氏もHADOを体験し、幼稚園児に負けている。これはビデオゲームのように対戦相手のレベルに応じて、ハンデを設定できるからだ。また、CEO・福田氏は、将来的には日本にいながらブラジルにいる選手と戦えるようになると話している。HADOは、これまでのスポーツやeスポーツでは体験できない魅力を提供しているといえる。
また、HADOはサービスを開始した2016年から現在までに、世界23カ国、52店舗で展開している。この大規模かつスピーディーな展開力の秘訣は、店舗運営のフランチャイズ化だ。未来のスポーツを見ているかのようなワクワクするプロモーションビデオを制作、配信。それにより、世界各地からHADOを体験・提供したい店舗が集まった。また資金調達に関しても、これまで約11.1億円を調達している。
そして、現在はプロHADOプレーヤーとして活動する人々も現れ、2018年12月に第3回世界大会が開催された。プロリーグ立上げを検討されているなど、まさにテクノロジーの力でスポーツに新しい価値を提供しているといえる。
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