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インパクト加重会計マップを作成しました

図解総研で「インパクト加重会計マップ」を作成しました。

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インパクト加重会計マップ(日本語版)

インパクト加重会計マップは現在Ver.1.2の改訂版が最新です。本マップはVer.1.1まで無償で公開していましたが、Ver.1.2から今後のアップデートをふくめ、この活動を持続的にしていくために、有償とさせていただくことになりました。

申し込みフォームへの記入が必須でしたが、Ver.1.2以降は必要ありません。ご利用にあたってはご購入した上でお願いいたします。運良くVer.1.1以下の無償版をゲットできた方はそのまま無償でご利用いただけますが、Ver.1.2以降をお求めの方は以下ページから購入お願いします。

The Impact Weighted Accounting Map (English Ver.)

This map was initially released free of charge, but we have decided to charge a fee starting from Ver. 1.1 to ensure the sustainability of our activities, including future updates. Please purchase the map if you wish to use the impact-weighted accounting map. If you are lucky enough to have the free version of Ver. 1, you may continue to use it free of charge.

インパクト加重会計マップとは?

インパクト加重会計マップは、インパクト加重会計のフレームワークの構造を可視化した概略図です。ハーバードビジネススクールが研究・開発を進める「インパクト加重会計」について、どのようなカテゴリーでどのように計算されているか、大まかな構造を知るためのマップになります。

インパクト加重会計マップ

このままだと文字が小さくて見えにくいと思うので、PDFファイルで配布したいと思います。PDFファイルを配布するにあたって、今後のアップデートの参考にするため、アンケートフォームに回答いただいています。記事の最後にフォームへのリンクがありますので、とにかくマップを見たいという方は最後へどうぞ。

そもそもインパクト加重会計とは?

以前、図解総研ではインパクト加重会計のことをぜんぜん知らない方に向けた説明の一つとして、以下のような図解をつくったこともあり*、元々興味関心のある分野ではありました。

インパクト加重会計とは
※図を改訂しています

インパクト加重会計についてのより詳細な説明は以下になります。

「インパクト加重会計」とは、損益計算書や貸借対照表などの財務諸表に記載される項目で、従業員、顧客、環境、より広い社会に対する企業の正と負のインパクトを反映させることにより、財務の健全性と業績を補足するために追加されるものである。投資家や経営者が、自社の利益や損失だけでなく、企業が社会や環境に与える広範なインパクトに基づいて、十分な情報を得た上で意思決定を行うことができるような統合的な業績を示すことを目指している。

インパクト加重会計:インパクト・エコノミーのために必要なもの

詳しくは以下リンクより。

初めてインパクト加重会計を知ったときは、「利益」と「インパクト」を統合するというとても野心的な取り組みに感動しました。そのため、何かインパクト加重会計で貢献できることはないか、と常々思っていました。

インパクト加重会計マップを制作した経緯

このマップを作成することになった直接的な経緯としては、先日「インパクト加重会計」をテーマに、公認会計士の五十嵐剛志さんをお招きした対談イベントを行ったことになります。イベントページはこちら(イベントは終了しています)。

(ちなみに、録画アーカイブは「図解総研+」というコミュニティに加入すると見ることができます。図解総研+について気になる方は以下のページから詳細をご覧ください。)

対談ゲストでお越しいただいた五十嵐剛志さんは、ハーバードビジネススクールのインパクト加重会計元フェローとして、現在も日本でインパクト加重会計を広められている方です。

このインパクト加重会計の考え方についてもっと多くの人に知ってほしいと思い、対談では、そもそもどんな考え方で、いま現在どんな議論がされているか、など、いろいろとお聞きすることができました。

この対談では、お話を聞きながら図解をしていきました。その図解を、もう少し体系的に整理して可視化し、公開することで、インパクト加重会計をより多くの方に広めることができるのではないかと五十嵐さんにご相談し、図解総研でマップを制作し、内容を監修いただいたという経緯です。

なお、インパクト加重会計のフレームワークは現在進行形で議論されているところであり、情報が古くなることや、不正確な部分が含まれるかもしれないことを了承いただいた上でご活用ください。

終わりの方になってしまいましたが、インパクト加重会計マップの制作にあたっては、ハーバードビジネススクールがインパクト加重会計を研究・開発されており、その情報にできるだけ沿わせてまとめています。その際、五十嵐剛志さんに丁寧にフィードバックいただき、内容を調整させていただきました。また、日本ではエーザイ株式会社さんが積極的にインパクト加重会計を推進されており、一部例を使わせていただいています。さらに、スウェーデンの財団であるNorrsken FoundationのWebサイトでインパクト加重会計について体系的な見せ方をされており、こちらもまとめる上で大いに参考にさせていただいています。マップ左下に引用を掲載しています。

Norrsken FoundationのWebサイトもインタラクティブな動作で面白いので、ぜひみてみてください。

購入はこちらから

あらためて、購入のリンクを貼っておきます。

インパクト加重会計マップ(日本語版)

The Impact Weighted Accounting Map

アップデートについて

2023年4月27日時点でインパクト加重会計マップをアップデートしました。アップデート内容は以下です。

  • 英語版「The Impact-Weighted Accounting Map」をつくった

  • 英語版をつくる際に調べて新たにわかったことを日本語版にも反映

    • 環境インパクトに生物資源のインパクトを追記

    • 雇用インパクトに将来的な要素としての「サプライチェーン」を追記

  • 英語版と日本語版あわせてデザインをリニューアル

The Impact-Weighted Accounting Map

大まかにはこのようなアップデートになっています。日本語版では特に雇用インパクトについて、エーザイさんの事例をご紹介するのがわかりやすいかと思いそうしましたが、英語版では特定の事例ではなくより抽象度を高めた表現になっています。英語版の作成にあたっても、五十嵐さんに監修いただいています。

今回、日本語版を公開したことの反響は大きく、4月27日時点で100件以上の申し込みをいただき、英語版はないのかといったお問い合わせや、韓国語版、ドイツ語版にも翻訳したいとのことで海外の大学の教授の方などからお問合せをいただきました。

そうした声を受け、まずはこのインパクト加重会計マップの英語版をつくり、そこから多言語展開していきたいと考えています。miroというツールで作成しており、各国の言語で翻訳いただける方は、編集中のmiroに招待して編集できるような体制を考えています。もしご興味ある方は図解総研までお問い合わせください。

The English version of Impact-weighted Accounts Map is now available!!

After the release of the Japanese version, we received more than 100 applications, and due to the large number of responses from overseas, we have now created the English version. The Japanese version has also been slightly updated accordingly.

The updates are as follows.

  1. The English version of The Impact-Weighted Accounting Map was created.

  2. The Japanese version has also been updated to reflect new findings from the research conducted during the creation of the English version.

  3. The design of both the English and Japanese versions were redesigned.

さいごに

図解総研では、こうした複雑な情報を構造化し、ビジュアライズすることをお仕事としてもお受けしています。もし興味のある企業・団体の方いましたら、お問い合わせまでご連絡ください。

インパクト加重会計マップを通じて、インパクト加重会計に関する議論がより活発になったり、フレームワークが推進されていくことの一助となれたら幸いです。

以上です。

最後までお読みいただきありがとうございます。サポートは「図解総研」の活動費として使わせていただきます!