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なぜこれからの時代に「パーパスモデル」が必要なのか?
ついに、あらたな書籍が発売されました!!!!!
パーパスモデル :人を巻き込む共創のつくりかた
という本です。
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2022年、8月10日に学芸出版社から出版されました。2年以上かけてつくっています。図解総研代表の近藤と、共創の専門家である吉備友理恵氏が共著者になっています。
↓こちらからお買い求めいただけます!!(もちろん全国の本屋さんにも置かれています。本屋さんで購入できる方はぜひ。)
この記事では、なぜこれからの時代にパーパスモデルが必要なのか?なぜパーパスモデルをつくったのか?といったそもそもの話から、パーパスモデルの使い方まで、お話していきます!
まず、本の一部をチラ見せ
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なんとなく本の中身、伝わりましたでしょうか?数ページ見せられただけだとよくわからないかと思いますが、とにかく本の中にはたくさんの図があります。そのほぼ全部を図解総研が担当しています。
パーパスモデルってなに?
パーパスモデルとは、「パーパスを中心とした共創プロジェクトの設計図」です。と書籍内でも紹介されていますが、もっと平たく言えば、
共通目的を中心にして
誰がどんな目的で
どう関わるかを可視化するツール
です。
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たとえば、書籍にも掲載されている「瀬戸内国際芸術祭」の事例では、このようなパーパスモデルになります。
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ほかにも、東京の下北沢にある商業施設「BONUS TRACK」のパーパスモデルはこうなります。
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このように、ぜんぜん種類の違う取り組みでも、共通の型であるパーパスモデルを通してみることで、何のために・誰が・どのように参加しているか、全体像を見渡しやすくなります。
これまで、ビジネスの現場でなかなか本音を伝えたり、実はこう思ってるんだよね、といった、想いの共有をする機会はなかなかなく、建前が先行して話が進む場面も少なくはなかったと思います。
しかし、これからの時代には、個人の熱い想い、そこからくる強い原動力がみんなの心を動かして、あるべき世界をつくっていくことが、ますます増えてくると思います。こうした想いの共有を促すツールとしても、パーパスモデルは活用できると思っています。
なんとなく、雰囲気つたわってきましたでしょうか?ここから、モデルの見方について紹介していきます。
パーパスモデルはどうやってみる?
このモデルがどんな構造になっているか、みていきます。
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前提として、パーパスモデルは、事業やプロジェクトなど特定の取り組みを可視化するものです。なので、タイトルと書かれているところは、事業やプロジェクトの名称ということになります。
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パーパスモデルのいちばん外側には、誰がその取り組みに関わっているのか?を書きます。関わる人を「ステークホルダー」と言います。
ステークホルダーは利害関係者と訳されることが多いですが、直接的に金銭のやりとりがなくとも、ここではより広い意味で影響を与える・与えられるひとたちをふくめています。
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パーパスモデルでは、ステークホルダーを4つの色に分けています。色を分けることで、どんな色があるか視認しやすく、自分たちの取り組みに足りない色を見つけることが容易になります。
しかし本来はここまで単純にくっきりと色分けできるものではなく、ふたつの属性をもつことやグラデーションのような色になることもあるでしょう。現状では便宜的に、あえてどれか1つ、強い属性を示す色を選択して、色分けをするようにしています。
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そしてそれぞれのステークホルダーの内側に「役割」を書きます。誰がどんな役割で参加してるのか?を書くということですね。
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さらに、目的を書いていきます。ここでの目的は、「〜〜したい」と語尾をそろえて書くとよりわかりやすいです。つまり、参加している人たちの「したい!」と思う動機・本音・気持ち、そういったものが目的として入ります。
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中央には共通目的が書かれます。みんなが共感しうる、共通の目的です。ここが、パーパスモデルにおける「パーパス」になります。
パーパスという言葉はかなり一般的に使われるようになってきましたが、いまは組織全体の存在意義のような意味合いで使われることが多いかと思います。
パーパスモデルにおけるパーパスは、この取り組みにおけるパーパスなので、組織全体の、というよりも、事業単位、プロジェクト単位でみているものです。
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パーパスモデルは、事業・プロジェクトくらいのものを対象にするとかきやすいです。たまに、組織全体のパーパスモデルを書こうとする方にも出くわすのですが、難易度があがります。
なぜなら、ステークホルダーがふえる分、抽象度をあげて書かないといけないからです。円を分割したような図になっているので、分割数にはある程度、限界があります。なので、分割数をおさえるために抽象度をあげて書くのですが、あまりに抽象度をあげて書くと、あまり意味のないものになってきてしまうので、むずかしいところです。
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また、お気づきになった方もいるかもしれませんが、パーパスモデルは上下にわかれています。ここ、意外と重要です。
上:共創に関与するステークホルダー
下:主体的な共創パートナー
と書かれています。これだけ見ても何のことかわからないかもしれませんが、どんな取り組みを行うにせよ、誰か主体的に取り組みを推進する人が必要です。
そしてみんながみんな、推進する人になるかというと、そうではなく、中核を担う人というのが必ず存在します。ステークホルダーが増えれば増えるほど、その差は顕著です。
みんなが推進する人になったらいい、という話ではなく、参加する度合いにはグラデーションがあるよね、ということで、本でも3章でその話に触れています。
上と下をどのように分けるのか?という線引きはとてもむずかしいのですが、下のフローチャートのような見方をいまはしています。
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共通目的に賛同してる?
資金出したり、人が稼働したりしている?
誰かに何か言われなくても主体的に動けてる?
の3つの問いです。すべてにYESと答えられるような人が、主体的に推進する人だろうというチェック項目になっています。想いを共有し、リソースを提供し、主体性を発揮する、そんな要素が揃うことで、主体的な共創パートナーとして参加しているとみなしている形になります。
反対に、1つでもNOだと、パーパスモデルでは上半分に配置することになります。なぜこうした分け方をしているかというと、たとえば共通目的には賛同せず、むしろ推進に反対する人もいれば、リソースは提供してるけど、共通目的への共感は薄く、惰性で参画しているという人もいれば、さまざまな人が参加することがあるからです。
ちょっとネガティブ寄りな例を出しましたが、たとえば商業施設の事例で、単にその場所の近くに住んでいて、たまたま買い物に立ち寄った人などは、とくにその施設の共通目的に共感しているわけではないですが、金銭的なやりとりを通してプロジェクトに貢献しています。こうした人も、ステークホルダーなわけです。
この上下にわけることでの効能はたくさんあるのですが、紹介していると長くなってしまうので気になる方は本をみてみてくださいね!
なぜパーパスモデルが必要なのか?
パーパスモデルは、「共創」を可視化するツールです。つまり、なぜパーパスモデルが必要なのか?という問いは、なぜ共創が必要なのか?とほぼ同義かなと思います。
共創という言葉、あまり聞き慣れない方もいるかもしれませんが、共に創るという文字のとおりの意味ではあります。より平たくみると、
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共創とは「いろんな人が視点を掛け合わせて、新しい価値をつくっていくこと」だと考えています。
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この現代では、さまざまな社会課題が同時多発的にあらわれ、複雑に絡み合い、だれかひとりの力で解決することがどんどん難しくなってきているように感じます。
そんな時代に、企業・行政・市民・専門家など、違う属性のひとたちがお互いの持ち味をいかしながら、ともに活動していくことが必要です。単一的な視点ではなく、複層的な視点がますます求められています。
その共通言語の1つとして、共創を可視化するフレームワークとしてのパーパスモデルをつくりました。
2018年に出版した「ビジネスモデル2.0図鑑」にはじまり、ある概念をひもといていき、情報を構造化することで、共通の型としてのモデルをつくっていく。図解総研がこれまでずっと取り組んできたことです。
書籍の中では、共創を8つのタイプに分けて(ここ重要!)事例を紹介していたり、
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関わり方のグラデーションをつくるという話があったり、
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参加する上でどうインセンティブを考えるか?といった話もあれば、
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共創プロジェクトの初期段階で、ビジネスモデルが確立する前の"プレ"ビジネスモデルを考えようという話があったりと、
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どうやってさまざまなひとたちと共創していくか?について、より実践的で、いろんな観点を盛り込んだ話をいれています。
パーパスモデルは、あくまで器です。現場でつかわれてこそだと思うので、もし、実際につかってみたよという方がいたら、ぜひご連絡いただけると嬉しいです。図解総研のお問い合わせフォームからでも、コメントでも、何でも構いません。
また、パーパスモデルを自分でもつくってみたい、という方のために、パーパスモデルをどうつくるか紹介した記事は別途公開しています。もしご関心あれば、ぜひみてみてください!
発売後、さっそくすてきなレビューをいただきました。レビューをいただくととても励みになりますので、読んでいただいた方は感想をレビューに投稿いただけると、とても嬉しいです。Amazonレビューを貼っていますが、どのサイトでも構いません。
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さいごに、もう一度本のリンクを貼っておきます!たくさんひろめていただけるとうれしいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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