会社の仕事を作り直す方法(Chapter6-2)
2 あるべき仕事と今やっている仕事を比較する
仕事と“本質”のズレを見るために、ファンクションを展開してできあがったあるべき仕事と、今やっている仕事を比較します。
比較をするために、今やっている仕事をリストアップします。そして、それぞれの仕事にかけている時間をアンケート調査します。(下図)
時間を調査する対象範囲は、会社全体や部門など、組織単位で設定してください。
それから、比較の準備をします。比較する時には、違いを分かり易くするために、対応表を使います。縦軸にあるべき仕事を、横軸に今やっている仕事を並べます。そして、今やっている仕事とあるべき仕事の対応する欄に“○”を付けます。(図18)
この段階で、2つのズレを見つけることができます。
対応表を縦に一列ずつ見たときに、一つも“○”がついていない列がありませんか。それは、目的のない仕事、つまり、『やる必要のない仕事』です。今やっている仕事ではあるけれど、やらなくてもいいのにやっている仕事ということです。(図19)
【ズレを見つける(その1)】
『やる必要のない仕事』を見つける。
次に、対応表を横に一行ずつ見たときに、一つも“○”がついていない行がありませんか。それは、目的があるのに『やっていない仕事』です。実はやらなければならない仕事なのに、今はやっていないということです。(図20)
【ズレを見つける(その2)】
『やらなければならないのに、やっていない仕事』を見つける。
2つのズレを見つけたら、次の作業に入ります。
次は、どの仕事にどれだけの時間を費やしているのか、を知ります。対応表を使い、事前に調査した今やっている仕事の時間を、それぞれの“○”のついたあるべき仕事の欄に集計して行きます。そうすると、今、あるべき業務のそれぞれにかけている時間が分かります。つまり、あるべき業務についての、今の“重み”が分かります。(図21)
そして、ファンクションの体系図から、今後、どこに“重み”を置くべきかを決め、数値を設定します。設定する数値は、厳密な数値である必要はありません。あくまでも、「こうあるべき」という数値を決めていただくだけで良いです。そうすることで、あるべき業務についての、あるべき“重み”が分かります。(図22)
これで、今の“重み”と、あるべき“重み”を比較することができ、3つめのズレを見つけることができるのです。(図23)
【ズレを見つける(その3)】
今の“重み”と、あるべき“重み”の相違を見つける。
つづく
このブログは、弊社発行の小冊子『社員力を100%活かすための 会社の仕事を作り直す方法』を再構成しています。