『生産性』って何ですか?
皆さんの会社でも、『生産性』という言葉を使っていませんか。
最近の流行りで言えば「働き方改革」の中で『生産性』が語られることもあるので、身近な言葉なのではないかと思います。
製造業の『生産性』と言えば、一定時間あたり(例えば1時間あたり)に何台の製品や部品ができるかを示すことが多く、できる製品や部品の数が増えれば、『生産性』が上がったと評価される。
そう言った意味では、定義が明確になっていると思います。
ところが、「労働生産性」とか「業務生産性」というような、ものづくりではない働きについては、定義を決めるの難しく、あいまいになっているようです。
なぜ、そうなってしまうのか。
一般的な定義を言うと、
「 生産性 = 生み出した付加価値 ÷ かけた時間 」
が数式なのですが、いまいち分からないのが“付加価値”という言葉です。
例えば、
8時間をかけて24ページの資料を作ったけど、その資料に付加価値があれば、生産性は「1時間あたり4ページの資料作り」となります。
ところが、もしその資料自体に付加価値がなければ、生産性は“ゼロ”ということです。
皆さんは、働いてアウトプットを出せば生産活動(事業活動)をしていて、それが短い時間でやれるようになれば、『生産性』が上がったと思うかもしれません。
でも、そのアウトプットに付加価値がなければ『生産性』はゼロで、いくら短い時間でやれるようになったとしても『生産性』はゼロのままなのです。
『生産性』をちゃんと語るためには、必ず、皆さんの“付加価値”を定義しなければなりません。
(これが難しいのですけどね)
さらに、“付加価値”を定義するためには、皆さんの部門に課せられたミッションや組織として何が求められているのかを決めなければなりません。
(これは、もっと難しい話ですね)
どうしても、難しい話を避けて、言葉の表面的な意味だけで決めて、社員の皆さんの評価をされることがよく見受けられますが、なかなか結果に結びつかないと本当に多くの企業からお聞きします。
難しい話を避けずに、ちゃんと語ることで、ようやく結果が出せる『生産性』を語ることができるのです。
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