本社スタッフ部門の役割りは何ですか?
製造会社の製造部門や購買部門の方とお話しするときに、話題に上るのが本社スタッフ部門の話。
本社スタッフ部門とは主に、財務・経理、人事、経営企画・管理の部門のことを言うのですが、現場が忙しいのに
「状況を報告してください」
「あの書類はまだですか」
「情報を提供してください」
「もっと管理を強化してください」
などの指示がじゃんじゃん飛んできて、現場のじゃまをしてくるというのです。
そんな企業ほど現場に大きな問題を抱えていて、それどころではないほど現場は忙しいのに、スタッフ部門は管理することが仕事なので、現場で起きている問題を管理するために現場にさまざまな要求をだしてくる。
という悪循環に陥っているのです。
「本社スタッフ部門って、現場の部門にとって有益なのか、有害なのか」
と言えば、間違いなく「有害」だという答えが帰ってくるでしょう。
では、なぜ、スタッフ部門は現場の部門に「有害」と言われる存在になるのでしょうか?
製造会社ですから、現場の部門は部品を調達して、製造して売って利益を出して、会社に直接貢献しているのがすぐに分かるけど、”サポート”では存在意義を見つけにくい。
だから、スタッフ部門の人たちが真面目であればあるほど、自分たちで存在意義を作りだそうとします。
「我々は、何かやっている」
と言うために新しい管理方法や最新の情報システムを取り入れて、現場をしっかり管理しようと次々に新しい仕事を作り出す。
これが悪循環の始まりです。
そもそも、スタッフ部門とは存在意義を他部門に示す必要のない部門で、しいて言うなら、現業に関わる人たちを製造や調達の業務や作業に専念できるようにし、陰で支えてあげることが存在意義なのでしょうね。
「本社スタッフ部門の役割りは何ですか?」
誰かが教えてあげないと、どんどんと存在感を増して悪循環から抜け出せなくなりますよ。
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