会社の仕事を作り直す方法(Chapter6-3)
3 ズレを“プロセス”から直す
今までの作業で、3つのズレを見つけました。
① 今やっているけど、やる必要のない仕事
② やらなければならないのに、やっていない仕事
③ “重み”の相違
そのズレは、仕事の流れ、つまり“プロセス”で直していきます。
“プロセス”の直し方の詳細は、それだけで小冊子になってしまうくらいのボリュームなので、また別の機会にお話しさせていただくとして、方向性だけを説明します。
①の「やる必要のない仕事」は、仕事の流れを考えると、いきなりやめるというわけには行きません。そこで、プロセス(前後の仕事のつながり)を見ながら、その仕事をやらなくてもいいやり方を考えていきます。
②の「やらなければならないのに、やっていない仕事」は、プロセス全体の中の位置づけを見ながら、新たな仕事の流れを作り、つなげていきます。
③の「“重み”の相違」については、“重み”を軽くするところと、重くするところがあります。つまり、ある仕事にかけている時間を減らして、別の仕事に時間をかけるように変えなければなりません。仕事にかける時間を減らすということは、そこの仕事を効率化したり、システムに置き換えたり、外部に委託したりする必要があります。そのような取り組みをする一方で、かける時間を減らして出来た時間を、今度は時間をかけるべき仕事に充てるようにするのです。(図24)
ほとんどの企業では、今、社員を増やす余力はないと思います。
今の社員で『“重み”の相違』のズレを直すには、一度、軽くするところを軽くして余力を作り、その余力を重くするところに充てる、という手順で進める必要があるのです。
このように、仕事と“本質”のズレを直して「仕事の質」を向上するには、今やっている仕事とあるべき仕事、今の“重み”とあるべき“重み”を、具体的な図・表や数値で見えるようにする必要があるのです。
つづく
このブログは、弊社発行の小冊子『社員力を100%活かすための 会社の仕事を作り直す方法』を再構成しています。