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男性のVIO脱毛は単なるトレンドではなくなっている

酒井形成外科の酒井倫明(さかいみちあき)です。

8月の茹だるような暑さも少し落ち着き、いつのまにか9月を迎えておりました。今年こそ平穏な夏を過ごせると思っていましたが、やっぱりコロナの影響を受け、やれやれとため息混じりの晩夏を過ごしました。

さて、本日のテーマーはずばり「男性のVIO脱毛」に関してです。懇意にしているシンクタンクの方から教えていただきましたが、先日アメトークで「脱毛しました芸人」が企画されていたそうです。

この記事をみると、ミドルエイジたちが脱毛に対するメリットを熱く語られているようです。若い男性が脱毛をするのはもはや当たり前のような風潮になりましたが、40歳以上の方達も積極的ですね。

以前に男性の美容クリニック利用が増えているというnote記事も動画も投稿させていただきましたが、実際に美容外科医をやっていると、これらは本当に実感させられます。

私の経験していることが全てに当てはまると強弁するつもりは全くないのですが、これはもはや単なるトレンド(流行)ではなく、スタンダードになってくる事象と確信しております。

さて、本日のテーマであるVIO脱毛について簡単に解説いたします。

VIO脱毛ってなに?

VIO脱毛とは、デリケートゾーンのムダ毛を脱毛することをいいます。
一般的には医療用脱毛を指すことが多いでしょう。

以下が名称が指す具体的な部位になります。

Vライン:
股の上部を指します。具体的には、正面から見える、三角形の部分のこと。下着や水着をつけたときにはみ出てしまう部分とも言われますが、実際にははみでていない部分もVラインとして処理されています。

Iライン:
足の付け根の部分に沿った部分で、お尻の手前までを指します。男性でいううと性器とお尻の間にあるラインになります。

Oライン:
肛門周囲のエリアを指します。自分自身で目視することができない部位のため、非常に自己処理しづらい部位でもありますVIO脱毛

なぜ男性のVIO脱毛が流行っているの?

こちらについては毛深い肌はトレンドではなくなってきた、スキンケアの観点から毛がない方が好まれている、など色々な意見があると思います。

しかし、医療の観点から、そして男性の観点からなぜVIO脱毛に注目があつまっているかを一言で表すと「介護に向けて」の一言につきるでしょう。

介護脱毛というワードまで生まれているほど、老介護をするうえでVIOゾーンの毛の有無は重要になっているのです。そして性差の特性上、男性の方が深刻に考えないといけないジャンルといえるでしょう。

見直される介護脱毛

介護脱毛とは、「自分の老後を想定し、将来介護される立場になった際に清拭や排せつ後のふき取りなど第三者の介護者に負担とならないように、あらかじめVIO脱毛をしておくこと」といわれております。

日本においてはどの先進国よりも先駆けて超々高齢化が進み、誰しもが介護される側・介護する側になる可能性があります。
その中で、排泄介助はプロのヘルパーの方でも大変な負担があります。排泄介助をする際にVIOゾーンの毛が排泄物に絡んでしまったりと、衛生面の悪化、肌トラブルの一因となるわけです。毎日のケアですので、結構な負担であることは容易に想像がつくでしょう。
実際に介護士の方にお話を聞くと、やはり毛の濃い男性の方が排泄介助の際は大変だそうです。
というわけで、自分が介護・排泄介助が必要になったとき、介護者の肉体的・精神的な負担を少しでも減らしたいと思うことは女性よりも「毛が濃く」「平均寿命が短い」男性が考える当然の流れといえるのではないでしょうか。

本日のまとめ

とあるTV番組の企画をきっかけに色々と記述をさせていただきましたが、いかがでしたでしょう。

少数派から多数派に変わる時、必ず文化的な背景があり、そこを紐解いていくとこのような見方もできます。
色々と先を見据えて動かないと、すぐに遅れをとってしまう時代です。VIO脱毛も白髪になっていまってはレーザー脱毛では反応してくれません。最終的には針脱毛という手段がありますが、それはとっても痛いのでかなりの覚悟が必要です。ですので、やるのであればできるだけ若いうちに処理をしておいた方がよいでしょう。

人類の進化の過程をみると、どんどん毛が薄くなっていますから、これもエボリューションの一つ??などとユニークな思考をもってみてはいかがでしょうか。

最終的にはみんなツルツル??

「身も心も美しい人生で」
引き続きよろしくお願いいたします。

酒井倫明(さかいみちあき)
医学博士


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