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『細美研ぎ』もどきを作った

 自粛期間中に外に出ることは、必需品の買い物を除けばほとんどしなかったのだが、ずっと万年筆調整の練習をしたいと思っていた。今日、ちょうどダイソーに寄って100円の万年筆を5本手に入れたので、早速研いでみることにした。テーマに選んだのは幻の一品『細美研ぎ』である。私が万年筆にハマったちょうどその頃に生産が中止され、残念ながら現在も復活するに至っていない。そりゃ、あの長原幸夫氏が顕微鏡を覗きながら汗水垂らしてやっと完成する一品である。幸夫チルドレンの皆さんが技を習得するにはもう少し時間がかかるのだろう。我々は気長に待つことしかできない。私の場合、自分以外の人が使うわけではないので、出来上がりの美しさにはこだわらない。自分の知識はネット上にあった写真だけであるから、試行錯誤しながらの作業となった。1本目は完全に失敗。2本目をこねくり回しているうちにそれらしきものができたので、画像とともに共有したいと思う。なお、どのような作業を施したかは書くことができない。完全に私独自のやり方なのだが、もしセーラー万年筆のやり方とたまたま一致して、それが機密情報だなんて言われたら私は責任を取ることなどできないからである。作ってみたい方は自己責任で、ペンポイントの形状からどのように削ればいいか推察して臨んでみて頂きたい。下のリンクは、私が参考にしたペン先拡大像が乗っているページである。

 ペン先拡大図や筆跡、撮影機材ををひとまとめにした写真がこちら。見づらいと思うが、右上写真の紙はライフノーブルの5ミリ方眼である。

いろいろ

 ペン先の拡大像を撮るのがなかなか大変で、私が普段覗いている安物のルーペを両面テープでもってパソコンのカメラに貼り付け、パソコンの画面を見ながらピントを合わせて撮るのである。このやり方自体は非常に簡単なのだが、これを編み出す前は携帯を固定して右手にルーペ、左手にペンを持ってそれこそ針穴を通すような精度で撮らざるを得なかったため、変数が1つペンのみになった今は気が抜けるほど楽に撮れる。要するに、頭を使えばデジタルスコープを持っていなくても何とかなるさ。それにしても、こんな雑なペン先を見たら長原氏はどう思うのだろうか。一度彼のペンクリで、ご本人様から直接作り方を聞いてみたいものだ。

 この記事は、本当はつぶやきにする予定だったのが、つぶやきだと画像を1枚しか載せられないようなので、急遽文章に少し肉付けをして放出した。そのため、私にしてはだいぶ短めだが、ここで終わりにする。また次の記事もお楽しみに。

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