見出し画像

シャーロック・ホームズの冒険 上


シャーロック・ホームズの冒険

何となくシャーロック・ホームズシリーズを読み直してみたくなって図書館で借りてみた。上巻には次の六作品が収録されている。
・ボヘミア国王の醜聞
・赤毛連盟
・消えた花婿
・ボスコム渓谷の謎
・五つのオレンジの種
・唇のねじれた男
正直な所、この中で読んだ記憶があるのは赤毛連盟だけ。
その赤毛連盟でさえこんな話だったっけ?と思う始末。
そりゃそうか。読んだのは小学生の時だから50年近く前だもんな。
でも現代でもミステリーとして十分に通用する話で面白かった。
ただ、犯人(と言うか悪者)がすぐに分かったのは記憶のどこかに犯人が残っていたのか?それ以外の話は実は読んだことがあるけど、忘れているだけで読めば思い出すかなと思ったが、残念ながらそれは無かった。

しかし、子供の頃はホームズって完全無欠で失敗は無いと思っていたが「ボヘミア国王の醜聞」や「五つのオレンジの種」のようにホームズでもしてやられることはあるんだと思った。
特に「ボヘミア国王の醜聞」以降はホームズが女性の知的レベルを見下すことが無くなったというのは笑えた。
「五つのオレンジの種」は何でそこで依頼人を一人で帰す?と思った。そして案の定。これは著者であるドイルが無理やりホームズにミスを犯させたとしか思えないというかそうであって欲しい。
「消えた花婿」は残念ながら悪人(罪に問えないから犯人ではないが…)が
のうのうと生き延びるということでスッキリしない、珍しく後味の悪さが残った。ホームズシリーズでは珍しい部類に入る作品ではないかなあ?
(ホームズマニアではない私の印象なので悪しからず。)
「ボスコム渓谷の謎」は私のイメージ通りのホームズ作品。ホームズの謎解きと犯人の動機、人間模様が相まって楽しめた。ある意味本格ミステリーではないか。
「唇のねじれた男」はこんな話あるか?最初はどんなトリックが隠されているのかと思ったが実は…という突拍子もない話。
ホームズシリーズって上の「消えた花婿」やこの話のように事件性のない案件も扱うんだと驚いた。

ほとんどが(多分)初めて読む作品ばかりで、赤毛連盟もこんな話だったっけ?とある意味全作品初めて読んだようなものだが、現代でもミステリーとして十分に通用する作品ばかりだと思った。何となくドラマや映画が繰り返し制作されるのも分かるような気がした。(そう言えばうちの奥さんがNetflixか何かでBBC製作のシャーロックホームズにはまっていたことを思い出した。)

いいなと思ったら応援しよう!