ビワシュ

ビワシュはだいたい水たまりの底とかに沈んでいます。

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しまかぜの扉

子供と暮らすようになるまで 電車に種類があることも知らなかった 形も 車両の数も違う そんなことも知らなかった バスが線路の上を走れば電車と呼ばれる、くらいに思っていた 子供と暮らすようになって トミカを知りプラレールを知り トレインビューという部屋を知り しまかぜという青い特急を知り 自分ひとりでは生涯アクセスしなかったであろう、 近鉄のホームページで特急券を買う 私の口角は上がっている 子供と暮らすということは こういうことだと感じている 知らずに終えるはずだった数多

    • 至るところのあらゆる子を思い、短歌。

      君は育ち私は老いるおそろいのコーデは徐々に散逸していく 育むのは喜び離れるのは悲しみその一方で穏やかな海 誰が子の苦しむところを見たいだろう察するに余りある理不尽よ 琉璃厰の傘立てほどの兵士俑 作り手の童心を羨む 一晩中走ってやっと着く距離を近いと言う君は"大丈夫" ヘイトやら差別にまみれてる荒地で君と目指そう安息の地を

      • 世界から喧嘩を売るお店が消えてお花畑になればいいのに #短歌

        • 低気圧のせいで頭が痛いよ短歌。

          もうおせちとかカレンダーとか売ってるね じきに地球も終わるんだろうね 「おいしい」と「おかわり」 私が聞きたくて でも叶わないフレーズふたつ 「赤ちゃんの頃歯車好きだったよね」「今も好きだよ、夢で回すよ」 サンタへの手紙に「ドローン、きょねんよりちゃんとしたやつ」と書かれリベンジ 働くのも定年後も40年ずつか 100歳までも生きてしまうと どうにでもなれ何だって起こり得る この世は地獄 基本が悪夢

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        しまかぜの扉

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        記事

          フラッシュバックで目を覚ます日々の短歌。

          迂闊にも眠れば頸を絞められて内なる命の奔流を聞く そうか死ねば助かるのかと気が付いた小2の冬から続くモノクロ 校舎から飛んだ子の言った「愛されてない」への所感がわからずじまい 宇宙船に攫われたとの証言は被虐待児に響くお話 正中線上に一本真っ白の体毛光り老いらくの夜 眠ってはいけない牢で十数年 生まれてこなければ楽だった 「虐待じゃない、愛情」と言い切って私の髪を引きちぎる母 ボロボロの土塊のような人生に光が差すとただ砂になる 図書館へ行こう 地獄が蓋を開け癒し

          フラッシュバックで目を覚ます日々の短歌。

          連休最終日、いよいよ何もしなかった短歌。

          敬老の日です私の首を絞め殴った祖母を敬う日です 虐殺に怒り抗議の声を上げ家の中では子を叩く親 あんたなんかあんたなんかと繰り返されとうとう真名は呼ばれずじまい 虐待がないイエなんて空想上の絵空事だった 子を持つまでは 何食べたい?に対するアンサーを持たない 私にとっての食事は恐怖 肉という字の中にいる人ふたりどちらかは助かったのだろうか 家族愛について書けとの宿題が出た日 鋏で尻を切られた 殺伐としたイエで生き延びたことを育ったと言っていいのだろうか 母が死に

          連休最終日、いよいよ何もしなかった短歌。

          連休2日目も無策に過ごしてしまった短歌。

          世界中の人がスマホを見始めて安堵してるであろうUFO 適切な部屋で優しくされたならアイスのように私も不死身 ハイドイと真名を呼ばれず「雨どいの出口」と呼ばれるような人生 むかしむかしあるところから遠い遠い未来のどこかまでのお話 現代史はおろか記憶に新しい事件も「ない」と言い張る猿ら お母さん世代ですよと美容師に言われバカ息子だねと答え 自分から食べたいものを考える苦労がなくて入院はラク 麦わらを買った 顎紐がなかった チャリで走ってもう飛ばされた いつまでも

          連休2日目も無策に過ごしてしまった短歌。

          【24首】連休初日、無為に暮らした短歌。

          面白きこともなき世をおもしろくって言ってる人が軒並みつまらん 日常で女の発話しない女言葉の創造主はほぼおっさん クイックルワイパーの乾いてるシートを額に添えて前髪を切る スーパーで集める意味のないシールをもらう 子供は貼りたがるから ままごとの買い物シーンで年少の子が高らかに放つ「PayPay」 それどこで買ったのとても似合ってると近所の女児に言われてビビる 富士山の噴火と南海トラフ地震に備えて買ったのはバヤリース 疲れ果てコンビニ飯で済ませたい私VSゆるさない

          【24首】連休初日、無為に暮らした短歌。

          子育て中間地点のふりかえり短歌。

          プラレールやトミカを床に整列させ色分けして三、四年が過ぎて かくれんぼが大好きなのにあの日からずっと1K暮らしでごめん 小さな子を見かけるともっとあの時、と悔やむ気持ちになるのは事実 一生分だっこしたのもまた事実 あれ以上だっこしようがなかった もうお風呂も自分でできる できないのは予測 危険の回避くらいか かわいいね 深い眠りにある時も起きてる時もかわいい赤ちゃん

          子育て中間地点のふりかえり短歌。

          虐待フラッシュバックしんどいね短歌。

          サンドバッグという語を知って気がついた 親にとっての私がそれだ 密室でSOSの術もない その確信に地獄が生じる あんたには親の気持ちはわからないとの罪状により殴られた日々 親はまだ若く私は助からないであろう未来に愕然とした 十二、三の頃から白髪が多かった 苦界の時は進みが速い 逃げろとか簡単に言ってくれた人は家に悪魔がいると知らない いつだったかタスケテと書いた紙を窓からばら撒いた それだけだった 親を殺さずに私は生き延びた 誰も褒めてはくれない偉業 だれひと

          虐待フラッシュバックしんどいね短歌。

          虐待っていうと、おおげさだねっていう。加害者ほど。短歌

          認知症 統合失調症 原因 理由はどうでもいい 害はあった 弁当箱にゴミを入れられ持たされた経験∴ 我 人の子にあらず 老人を敬えと祖母が怒鳴ってる わたしの髪を引っ張りながら どす黒い悪意蔑み敵意叫び恨みつらみが満ちていたイエ 憶測で恐縮ですがお子様との疎遠は自業自得でしょうね ファブリーズを浴びたら誤魔化せるでしょうか ヒトになりきれない至らなさ 日本人の多くは家で炊飯器を見たことがある(ただし伝聞) 家族とか親とかに特に条件もなく愛されたならよかったね 同

          虐待っていうと、おおげさだねっていう。加害者ほど。短歌

          胃がとても痛いお…

          胃がとても痛いお…

          子が食べない短歌。

          残すとか食べきるとかの次元ではなく一口目が延々と続く 咀嚼して、飲み込んで、という説明をかれこれ十年近くしている 「無理だった」その一言の詠唱で手付かず廃棄物と化すすべて くちびるに触れるか触れないかで終わる わかっている それでも料理する 生ゴミをお金を出して買っている 保管と料理のひと手間をかけて 空っぽのお弁当箱を洗うという経験はついぞし得なかったし たまにヒットする食品を飽きるまで半年でも食べ続けるんだね 「給食は?」「食べれなかった」「また?」「今日も

          子が食べない短歌。

          胃が痛いな

          胃が痛いな

          子供との暮らし、ふらっと映画に行けないのがいちばんキツいけど、心底キツいことそれくらいだから幸せではある

          子供との暮らし、ふらっと映画に行けないのがいちばんキツいけど、心底キツいことそれくらいだから幸せではある

          『ベイマックス』初めて観たんだけど想像と違いすぎた

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