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無職日記 #9

大好きな友達がわたしのことを書いてくれてとても嬉しかったので、
今日はわたしも友達の紹介をしたいと思う。

高校に入学したての4月当初、1人も知り合いがいないクラスに放り込まれ極度の人見知りであったわたしは、なかなか馴染めなくて同じ中学から一緒に入学してきた友達によく心配されていた。
ありさちゃんは別のクラスだったのだけど、同じラジオ番組を聴いていたという縁からすぐに仲良くなった。
登下校中にラジオの感想を言い合って、CDの貸し借りをしたり、本の貸し借りをしたり。今思ったけどCDの貸し借りってもう死文化(死語ならぬ)かもと思うんだけど、今の高校生とかってどうやって友達とか好きな人との仲を深めてるんだろう。

以下、彼女の好きなところ、尊敬しているところをまとめる。

・育ちが良い
マナーやその場に即した適切なふるまい、言葉遣いが彼女の骨の髄にしっかり備わっている。それでいて目上の人に人懐っこいから、先輩や先生によく可愛がられていていいなあ、と高校時代から思っていた。

・知識量、語彙力がすごい
まずインプットの量がすごい。
わたしがミーハーにもケータイ小説とか読んでた頃に江戸川乱歩とか読んでいたそうな。渋いか。彼女の操る言葉にはそういう幼い頃から培ってきたであろう知性が根底に流れている。
エンタメの時事ネタ以外は基本的になんでも知ってる。特に音楽と美容に関して、気になることがあったら真っ先にいつも彼女に相談してる。

・人を見極める力がすごい
わたしと人間関係の構築の仕方がまるで違う。わたしはいつも好きと嫌いと苦手の間で右往左往してしまうのだけど、その点彼女ははっきりしている。もちろんそうできないときもあるんだろうけど、そうやってスパッと人との正しい距離感を迷わずとれるのは一種の優しさであると思う。
そして人見知りを全くしない。だからきっと新しい環境に飛び込んでも自分を見失わないでいられる。
性善説を信じてお人好しを演じるわたしが、本当はあんまり他人に興味がなくて自分が一番可愛いということを真っ先に見抜いたのは彼女である。

・物怖じしない
彼女の美しさの根源にある大きな目にそれがよく現れていると思う。
彼女のズバッと刺すようなひと言をわたしはどこか畏れている。
なにについても自分の意見があってはっきり言葉にすることができる。そこに好かれたい、嫌われたくない、などの下心は存在しないから、わたしは彼女を心から信頼することができる。
最近気づいたのだけど、わたしはなにか思うことがあったときに
「あの人ならどう考えるだろう?」がとても気になる。そしてその答えを知りたくなったらその人のことがとても好きだということである。友達関係においても恋愛においても、その考えが“好き”の根底にある。
だからわたしは自分の身に何かあるたびに彼女に相談してしまう。

・驚異的な努力家
好きなことにかける熱量がものすごい。
今でも覚えているのが、世界史の参考書。わたしを含む多くの生徒は見栄えを気にして参考書は重要単語にアンダーラインを引いたり緑のペン(赤シートで消えるやつ)で文字をなぞったりするくらいでいろいろ書き込んだりはしない。ノートに書く。でも彼女は、ゴリゴリ参考書にシャープペンシルで書きこみまくっていた。よく考えたら、そのほうが何冊も他のノートやら教科書やら開かなくていい分効率的である。というかそもそも勉強に見栄えとか人目を気にしてる時点できっと違うんだよね。彼女の効率重視だけど泥臭い勉強法は学生でなくなった今迄変わらず続き、ついに国家資格まで手にしてしまった。それは彼女の努力の方法が間違ってなかったことを裏付けるものであると思う。
そしてなにも努力したとはいえない人生を送ってきたわたしは、彼女のその努力家なところがとても好きで心から尊敬している。

・愛情深い
彼女からの愛情を感じたエピソードが2つある。
大学時代彼氏と喧嘩別れしたわたしは自信を喪失して、
「とりあえずわたしのいいところを教えてほしい」
と彼女にLINEした。とんだ迷惑である。にもかかわらず彼女は、きちんと書いて返してくれた。(しかもなかなかの長文)
どう感謝したらいいかもわからず真っ先にスクショして保存した。
もうひとつは、父の訃報を聞いた夜のこと。大きなショックを受けつつも平静を装って1日の仕事を終えたわたしは、帰宅して一人暮らしのアパートで放心状態だった。別に湧いてもこない悲しみを無理やり引き出されそうで、家族に連絡する気にもならなかった。そんなとき最初に電話をくれたのが彼女であった。肉親が亡くなったにも関わらず心から悲しむことができないわたしの複雑な心情を汲んでくれた。
「もしかしたらこれからの方がさきちゃんのこと見ててくれるのかもしれないよ」
という彼女の一言にこっそりはじめて泣いた。

とまあ何故こんなに長々と書き連ねたのかというと、
インスタライブで行っている毎晩のラジオで“あの頃”を思い出す機会が増えたことと、
在宅勤務が解除になって今朝から出勤が始まる彼女が朝読んで、「気持ち悪っ」ってちょっと笑ってもらえたらいいなという思いからである。
何かと気苦労が多くて大変な渦の中に巻き込まれがちな彼女へのささやかな(のつもりが2000字に)ラブレターです。

考え方も性格も正反対の我々が唯一一致しているのは、
「たったひとりの“あなた”と愛し愛されること」
を夢見、目指していることだ。
以上のことをありさちゃんの結婚式のスピーチではかいつまんで話そうと思うので、
そのときはどうぞよろしくお願いします。



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