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やってみなくちゃ わかんねぇ!
こんにちは。
今日は心の赴くままに書きました。
・・・・・・・
今日のphotoはパン。
ひっさしぶりに焼きました…パン。
だ・か・ら?…思いっきり弾けてます😆
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久しぶりというのは、嘘かも知れません。
つい先日まで、ここら辺にお住まいの方が愛してやまない甘くて柔らか〜なパンを焼くこともありました。
ここは菓子パン消費量日本一の地域ですって!
このへそ曲がりな私だって甘くて柔らか〜いパン、好きですよ〜!
例え歯槽膿漏で歯を失っても、こんなヤワヤワだったら食べられそうだな!
大丈夫だ!!
な〜んて思いながら食べてますもん!
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私はBitteという店で焼仕事をしている人です。
bitteとはドイツ語で〝どうぞ〟とか〝どうも〟とか、
お店では〝何にしますか?〟とか、何とも使い勝手の良い言葉。
だから?ドイツものがあるとスッカリ思い込む方があとを絶たない。
ドイツもので菓子?いったいナニあるん??ってな具合で…
売上が低空飛行で苦しんでいた時、経営相談した診断士からも「bitteとはドイツ語だからライ麦パンを焼け!」の指令(命令)が…。
ここら辺でライ麦パンがどれほど食されているか?のデータも何も無いままに、ただ診断士に言われるがままに始まったのでした。
そんなこんなの経緯から、約5年ほどの間、ライ麦パンを焼き続けました。
しかし、所詮、無理があるってものです。
おくちに合わないのですから。
その名の通り、ライ麦の風味を感じてこそだと思う。
でも10%でも入った途端、日頃から甘くてソフトなパンを日常食にする方から
「ライ麦パンなんて美味くでもネェもんだな」との声。
ほほぉ〜敏感!
一方、ライ麦大好きな方からは30%程度では物足りない。
50%以上を焼いて欲しいとのご要望。
私は多くの方に日常食にして欲しい思いから、50%ベースでMischbrot(ミッシュブロート)をメインに焼いていました。
しかもライ麦の持ち味であるクセを消すように工夫したレシピで、先ずは食べやすさファーストで。
ライ麦って50%を超えた配合で ガラッと化けるんです。
するとクセが強く出る。
が、それはそれで美味しい。
しかしビギナーさんにはかなり無理があると思う。
とは言え、ライ麦の高配合を要望される方は、だいたい要望を言うだけ言ってご来店は数年に1度だったりします。
需要と供給のアンバランスたるや、見事なもの!
こう言った現実、やってみたから見えたこと。
やってみなくちゃ解らなかった。
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長年と言っても5年程度ですが、やってみたから解ったこと。
ライ麦パンの需要なんて無いに等しい。
食べる機会があったとしても多くてネンイチ。
数年に1回食べるか食べないか。
そろそろ潮時かな…で、2023年7月「パン焼きやめました」宣言をしたのです。
それから、自分も好きということもあり、柔らかいの…甘いの…地域柄に合ったパンを焼いてみました。
やめたのなら、やらなきゃ良いのにねぇ。
ドコにでも、例えばコンビニでも売ってるような柔らかい甘いパンを焼いてみました。
何が違う?
当店のコンセプトなど誰も関心が無い。
やればやるほど、コンセプトが怪しいものになってしまう。
わざわざ何処にでも売ってるようなものを作って、価格でイロイロ言われるなんて…。
コンビニの方が安くて美味しい。
そうか…。
〝/ゼロ〟(スラッシュゼロ)は、
価格でも、添加物の力にも、勝てないんだ。
コンビニさんと似た商品を〝/ゼロ〟(スラッシュゼロ:添加物を使わない)で作るなんてナンセンスだ。
これらだって、やってみたから解ったこと。
やってみなくちゃ解らなかったこと。
バカだねぇ。
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最近、ライ麦パンを焼いていたことなど忘れた頃になって「ライ麦パン焼いてないんですか?」…の声。
えっ?ライ麦パンを焼かなくなって1年半くらい経つんですけど。
って言うことは、当店へのご来店は1年半近くぶりってこと?
「ずっと前からライ麦パンを焼き始めたと聞いてはいましたが、今日、初めて来ました」って、ずいぶん長い間 情報を温めておられて…「昨年、やめました」とは言い難かったなぁ。
まっ!この程度の会話は 普通かな…。
ここら辺では、こんなものです。
つい最近も、パン屋だと信じて疑わない方が来られましたから…。
少々の時間差は、もう驚かないことにしましょう。
それにしても情報って伝わらないものね。
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このライ麦パンを焼いている時、
「パン屋というものは上から下まで、右から左までパンに埋め尽くされているものだ」と思い込んでいる人の多いことに気付かされました。
パン屋だって聞いたから来たのに、こんなものしか無いんか?
こんなもの…?
「すぐ食べられる柔らかいの無いんか?」
そういう意味でも、来る日も来る日もライ麦のパンだけを焼いていた当店はパン屋ではありませんでした。
甘い菓子パンこそパンだと信じて疑わない人から、口の中がキレそうなパリッパリのバゲットこそがパンだと思い込んでいる人まで、全ての人の思い込みを全肯定して、あらゆる全世界のパンというパンを提供する。
こんなフトコロの深さあってこそ、パン屋と言えるのかも知れません。
当店はパン屋ではありません。
これだって、やってみたから解ったこと。
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今もパン屋じゃないけどね…
今日から1種類「番外」のテイでパンを焼くことにしたんです。
これまた続くか?否か? やってみなくちゃ解らないし。
手間ひま掛けて1種類焼いたところで、誰の購買意欲を掻き立てるだろうか?
何をやっているのだろう?私。
冷静に、客観視する自分も居る。
でも、やってみなくちゃ解らないし。
菓子焼いたり、パン焼いたり、自分の力量を発揮して人様から喜んで頂ければ良いじゃん!
誰からも喜んで頂けなかったら、パン焼きやめて菓子に専念すれば良いじゃん!
そのための1種類なんだから、やってみれば良いじゃん!
大きな失敗も小さな成功も、あれこれやってみて、自分なりのデータ収集して、学ぶってことよ!
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ひっさしぶりに焼いたパンは、どなた様でも食べやすいように、ライ麦は控え目の30%配合「田舎パン」。
田舎で田舎パンを焼く。
来週は何を焼こうかなぁ〜!
何でも、やってみなくちゃわかんねぇよ!