【全文無料】Sailing Before The Windのヨーロッパツアー記
全4ヶ国7公演、Sailing Before The Wind初のヨーロッパツアーが無事終了。ツアーを組んでくれた、フランスのRAGETOURに究極の感謝。
日本からは、メンバー5名のみで渡欧。フランスで合流した現地のRAGETOURクルー2名と合わせて、合計7名でツアーを回りました。
僕ら、レーベルや事務所に所属していません。マネージャーもいません。裏で実は誰か6人目が動いているわけでもない。今回のツアーに関する各種メール/やり取りは、最初から最後まで全て自分が行いました。
とはいえ、それを"売り"にするつもりはなくて。プレイングマネジャーの限界には直面したし、もう1人でもスタッフがいたら楽だったのは、間違いないです。
しかしとにかく、自分/自分達はやり切ったので。本人の目線から、ツアーの記録を残しておきます。
4/4:フランス到着(移動日)
時差的に日本は7時間進んでいるから、4/4朝に日本を出発して、同日4/4夜にフランス到着。
フライトは計15時間くらいかかったのかな。(座席を少し倒せたとはいえ)直角定規スタイル、この時点ですでに腰が真顔。
でも、ついに来たぜ、まずはフランス。個人的には、当時サポートで弾いていたCrystal LakeのUK & ヨーロッパツアー以来、7年ぶりの上陸。
入国手続きは一瞬で終わり。空港で、迎えに来てくれた現地クルーと合流。今回のツアーバン(↑の赤い車)と対面。テンション上がる。
この日はそのままクルー2人と一緒に過ごす。食事など、さっそく色々と面倒を見てもらう。ありがとうございます😢。
今回のツアーでは、クルー2人が、機材車の運転/物販販売/宿泊~移動工程の管理などを担当してくれます。
ちなみに、たしかこの辺で過ごしたと思うんだけど▼、世界に音が無さすぎてビビった。マジで無音。
「日本って騒がしいんだなぁ…」が初日の感想。等身大。なんだろう、別に都会とだけ比べたわけじゃなくて。僕が知っている日本の静かな地域よりも、さらに無音だった。
無事到着したことに安堵しつつ、ライブを1本やるまでは最低限安心できないわけで、気を張ったまま就寝😴。
4/5:フランス(Ampli Billère)
初日は南フランスのAmpli Billère! あらためて地図で見たら、初日から結構な移動をしております。
着いて驚き、箱がデカいしキレイ。ステージ袖にモニターマンもいる。キャパ300~400人くらい。雰囲気でいうなら、O系列が近いかな。
(後に判明するのだが)到着時に案内してくれた会場スタッフは元々SBTWを知っていたらしく。おかげで意思疎通がスムーズ。たしかに、なんかデスコア系のマーチ着てた。ありがとうジュリエット。
サウンドチェックの前に、ツアー用のレンタル機材(キャビ、ドラムセット、etc)を一式確認。
僕が今回のヨーロッパツアーで使用したベースはこちら▼。
上から
BTB625EX-BKF
BTB1605
625は初めて触ったのですが、カッコよすぎませんかね😮💨。瞬きするのも忘れてしまう、完全ドライアイ超越のカッコよさ。
なお先に結論からいうと、ツアーはノー機材トラブルでした。Ibanezの皆様のおかげです。いつもありがとうございます!!
そして今回のツアーで大活躍したベースアンプ!!!
Markbassの『Little Mark 58R』▼。
現在日本でも同じ機種を使っていますが、やはり海外電圧で鳴らすベースアンプは躍動感がさらに最高でスーパージューシー🤤。最新機種は音のスピードも速いし、弾いてて楽しい。
サウンドチェックは問題なく終了。PAさんは毎回現地の人でしたが、もともと竿隊は全員ライン出しなので、音が劇変する理由はないかなと。
ちなみにSBTWギター隊はQuad Cortexに乗り換えました🤘。こちらもノートラブルで安心安定!
初日のサポートバンドは、現地のCold HopeとBuford JR。今回のツアー、サポートしてくれたバンドは全て現地のバンドでした。
この日の2バンドは事前にメッセージを送ってくれて、機材周りの相談にも応じてくれた。そんなトッパーのCold Hope時点で、結構人が入っていて驚く▼。
そのままライブは進行し、SBTWの出番へ。初日からお客さんに恵まれ、1時間+アンコールの大盛況で終了。
終演後に、会場の会長Pascalさんと📸。わざわざ丁寧に挨拶しに来てくれて、しかもライブ始まったら最前でノリノリになってて胸が熱くなりました。会長また必ず会いましょう!!
4/6:フランス(移動日)
ライブ1本目の翌日は移動日。「次の会場近くまで行きます」とのこと。たしかに。7時間、決して近くない。
翌日のライブ情報、地元紙に掲載されたらしい。(記事の?)担当の方からメッセージをもらった。残念ながら現物を見ることはできず。でも嬉しい!
7~8時間移動してたら、なんやかんや1日終わるわけで。俺は就寝。明日に備えましょう。他のメンバーはもう1軒?行ったらしい。めちゃ元気だ👍。
4/7:フランス(Brin De Zinc)
会場近くに着いているため、入りまで昼間は散策。ここで初のランチ外食タイム。
サラダとポテトが食べ放題という∞スタイル。ポテトのレゾナンスかなり異常系で上がった。現地系チーズ🧀とバーガーの握手もナイスでした。握った手、決して離さない系。パン生活も3日目、このへんで「あ、もしかして太る説🤔」が浮上し出す。
そして2公演目の会場へin。まさに我々が思い描く「ザ・ライブハウス」で謎の安心感。謎の犬も登場したベニュー。
実はこの日の情報、前日まで全てが未知で。フライヤーはあったけど、「サポートバンドは誰?」と疑問だった。
蓋を開けてみたら、「今日はワンマンですよ」ということで一同仰天。天を仰いだ。晴れてました。今回のツアー、天候に恵まれた。運が良い。
SBTW史上2回目のワンマン、まさかのフランスで開催。狂いすぎてます。しかし高まる。
メンバーの頭に様々な懸念が走る中、いざオープン~スタートしてみたら、灼熱の盛り上がり。この日も1時間+アンコール。
左の彼は、スイスから遥々来てくれたお客さん。スイス公演の日は都合がつかないらしく、逆にフランスまでドライブして来たという。勇者すぎる。ありがとう。
右端に映っているサウンドガイも最高すぎたし、ライブ中一生踊り狂ってる謎の御姉様方(?)もいて最高でした。
またライブにはDenis Charmot氏なるカメラマンが登場し、写真を撮ってくれました▼。
TerrorやNastyの他、Status Quo(!)のライブ写真とか撮っている方で、どうやら幸運にも出会えたようです。ありがとうございます🙏
4/8:イタリア(移動日)
フランス2公演を終えて、翌日は移動日。次の会場、オーストリアの方へ接近。
というわけでなぜかこの位置へ。詳しい事情は分かりませんが、地中海(アドリア海)到着! うおー!
アドリア海のストリートは、カモメ(?)が普通にテーブルを練り歩くなど、完全にネクストレベルすぎました。
この町も、音が無さすぎてヤバかった。海ですら静か。
ヒーリングとかアンビエント系の音楽は、この感覚を味わうとまた聴こえ方変わるかもしれない。それくらい個人的にはこの「無音感」は衝撃。
その後はウルトラ現地系のパスタを堪能。美味すぎました。これまで人生で食べた、スープに浸かってない黄色い麺の中でもだいぶトップクラスの味。
待ち切れなくて写真撮りながら左手で食べようとしちゃってるからね。令和の二刀流。
というわけでしばし休息、明日はオーストリア!
4/9:オーストリア(CLUB 1019)
なんか移動してご飯食べてるだけにも見えますが、ここから怒涛の5連チャンです。ツアー3本目、オーストリアはウィーン!
この日の会場ステージにはピアノが置いてあり、どうやら普段はジャズとか中心っぽい。メタル系のイベントはやらないみたいですね。でも、そんなことは気にせずフルテン。
一応ウィーンにいた証拠写真も上げときます(何のため?)。
ライブにはAll Faces DownのベースFlorian▼とカメラマンのBerniや、SHOWYOURTEETHのメンバーが来てくれました😍。
Floとはクリスタルでのヨーロッパツアーぶりに会ったけど、相変わらず落ち着いてて優しい、ベーシストの模範的存在ですな。謎のオーラがあって、フロアにいるのすぐ気づいたわ。ライブずっと見てくれてありがとう😊。
てか、背が高すぎる。。。
……というかFlo、身長伸びてね?
7年前▼の方が若干近いような……。かがんでくれてるだけか……。
か、シンプルに俺が縮んだっぽい。フライトで背中直角にしてたんだけどな~。
ちなみに唐突ですがボードの中身も若干アップグレードしておりまして、電源を『KIP-V.A.C.9』に変えました。ポート多いし18Vも出せるのがグッド。SansAmpに並び、キクタニミュージックさんいつもお世話になっております!ありがとうございます!
4/10:スイス(Café Bar Treppenhaus)
オーストリアの翌日は、スイスでDrillと2マン! オーストリアから移動8時間くらい。あんまり記憶ないけど、やはりロングドライブですね。
会場に着いた瞬間、フライヤーのロゴの意味を理解。なるほど屋根のシェイプ!
会場は1階の左側半分にあり(右側はバー)、ローカルスタイルでかなり良い感じ。
この日のPAさん(左端▼)は積極的に会話してくれる方で、面白いし嬉しかった。
彼いわく、この会場に来た日本人は、SBTWが3バンド目らしい。
1つは、つしまみれ▼。リハのセッティング中、終始つしまみれを流してた🔊。もう1バンドは聞きそびれました、、!
この日はケータリングスタッフで奇跡的に日本人の方がおり、まさかの「カレー+味噌汁」が登場。リアル。全メンバーが涙を流して歓喜し、カレーを100杯おかわりしました。
サポートバンドのDrillもめちゃくちゃ良かった。チェック推奨▼。
いわゆる「会場で打ち上げ」的なことをできたのは、この日だけ。宿が激近ゆえ、ライブ後の移動がなかったので。
現地のカメラマンが面白すぎて、一生笑えた。撮ってくれた写真も良かった。仕事ができて面白い、パーフェクトだ。恐るべしスイス。最高です。
4/11:イタリア(Barrio's Live)
ここからラストスパート、イタリア3連チャン! まずはミラノから。ちなみにスイスから距離は4時間くらいだったかと。
サポートで出ていたハードコアバンドRainswept、カッコ良かった。ドラマーは一時期First Bloodでも叩いてたとの情報も。
調べたらボーカルがStrength Approachらしく、さすがに気絶。昔このアルバム持ってた▼。まだ実家にあるかな、、。
Melting SkiesとNEKOMATA▼もすごい良くしてくれて、助かりました。
あと、SBTWのサウンドチェック中にノリノリだったやつが、出演者でも何でもなくて笑った。ちなみにめっちゃ良いやつだった😉。
ライブはしゃかりき、(もはや自分でいうが)ありえない量のムーブしてきました。スイスで見たDrillの腰折れステージングにだいぶ触発された。
DEFAMEDのメンバーが来てくれてて、たくさんストーリー載せてくれてたのは非常に嬉しかった。
'Vanishing Figure'のブレイクダウンは分かりやすいので、レスポンスが得やすかった印象。イントロのジャンプパートも。
4/12:イタリア(Arci Post)
イタリア2日目はパルマ!
オールナイトイベントという、狂気の沙汰仕様(もちろん良い意味)。
真昼間に会場着!デカ!広!
ジャンプしただけでステージが揺れすぎて、野外フェスのステージ感を思い出す。野外フェス、久しく出てないぞ…。
で、はたしてどれくらい人が来るのか謎でしたが、結果的に今回のツアー最大の観客数▼。200人くらいいたのかな? 100人は確実に超えてました。
サポートバンドのDedalus ProjectとFracture Zeroはイベント発表時から随分と良くしてくれたし、DJ陣も同様。Danieleはイベント後に丁寧なDMくれたりして、胸が熱くなりました。
ライブ前にProspectiveのベースGiuseppeやAdam (Stain The Canvasマネージャー) と話してたら、Within DestructionプロデューサーのFedericoが現れてビビった。彼らとは、なぜか花冷え。の話をした。Adamは結構早い段階でチェックしてたらしい。さすが! てか今ふと冷静に考えたらあれはAdamだったのか若干不安だけど、たぶん合ってるはず…。
そしてそして、ライブ直後に1枚📸。
彼は誰かというと、'Breath of Air'のリミックス▼をしてくれたEYEWIREのErikです。彼が個人的に作ってるビートがヤバすぎて、見つけたときから絶対リミックス頼みたいと思ってた。からの、まさかイタリアで実際に会えるとはね。世界は狭い!
でもって、俺が着ている謎の業者Tシャツは何かというと。ツアー初日にほぼ売り切れたSBTWのマーチを、爆速で現地生産してミラノ公演に間に合わせてくれた、イタリアのプリント会社Sericraftのシャツです。
異常なユニフォーム感が出ますが、俺はもう従業員ばりの気概でこのシャツをレップしていくつもりですので…。いやほんと助かりました。
追加生産を経て、ほんの少しだけ残ったマーチは、次のライブで出す予定です。早い者勝ちで。
というわけで、ミラノとパルマ場所を組んでくれた、Versus Music ProjectのMattiaに超絶感謝をして、最終日へ。
※イベント自体はオールナイトでしたが、行程の都合、途中で引き上げました。
4/13:イタリア(Traffic Live Club)
ツアー最終日はローマ!
この日だけ、The Avalanche Diariesがバンド主催としてイベントを巻き取ってくれました。BECKO (Hopes Die Last) との3マン。
ケータリングにて現地ピザ登場。この2週間で、もう一生分のチーズ摂取しました。ただ、「腹が減っては戦はできぬ」教の信者として、とりあえず爆食い🍕。チーズの摂取量が足りないのか、まだネズミの気持ちは分かりません。
会場はステージ位置が高くて、フロアが縦に長い。独特な感じ。
Avalancheのメンバーいわく、この会場でBlessthefall / Motionless In White / Pierce the Veilがやった日があるしい(同じ日に)。マジ?
人気が出る直前のArchitectsと、ここで一緒にやったこともあるとか。Avalancheは2011年結成でSBTWと似たような境遇のため、親近感。というか、だからこそこうやって一緒にやって、曲のコラボもしてくれてる。
そもそもは、去年のFRONTLINE FESTIVALにメンバーが遊びに来てくれて、そこからつながってるんだよね。
あの日チッタで実際にライブを見てくれたことが、今回に確実に影響してると思う。じゃなきゃ、わざわざローマでイベントを巻き取ってくれないだろう。
そんなわけでライブをしっかりかまして、無事終了。
トリのAvalanche▼も大にぎわい。
この日はトリ前だったけど1時間枠でプレイ!
全公演終了!!!!
打ち上げはないので、宿に着いてからメンバーとクルーで乾杯。心底お疲れ様でした。
他のメンバーはもう1ターン飲んだようですが(なんかこのくだり最初にもあったな)、筆者は一足先にベッドダイブ。疲労がえぐすぎます。
クルーは機材車と共にフランスへ戻るため、ここでお別れ。本当に何から何まで、ありがとうございました。永遠に感謝。また必ず会いましょう。また会うことが、バンド活動においての、最大の恩返しかと。
4/14:イタリア(移動日)
起床。もはや身体が痛いのか何なのかも分からない。身体の全箇所が均等にダメージを負っているので、もはや逆に元気なのかもしれない。平等主義。
夜のフライトまで余裕があるから、ローマでのランチタイムをAvalancheメンバー達がセッティングしてくれました、涙。
パスタ3種のトリプルコンボ~怒涛のローマランチ祭りで、放心状態の筆者▼
ツアーの疲れなのか食べ疲れなのかもう分かりません😂。
が、とにかくこのランチは全てが美味すぎました。Avalancheメンバーが本当によくケアしてくれて泣いたね😢、この恩は必ず返します!!!
彼らに別れを告げ、空港着。なんか若干混んでる気がしつつも、無事離陸。
4/15:日本帰国(移動日)
いつ日付が変わったかも分かりませんが、機内で気絶している間に日本上空出没。直角定規スタイルで身長伸びたかな。
ってことで無事に羽田へと到着。しかし預け荷物がなかなか現れず真顔に。帰路便はもう少し前倒しても良かったな。まぁイタリア発に乗り遅れるのに比べれば、全然グッドですね。
ギターやベースを回収して税関を出れたのは、なんと23時すぎ。そもそもフライトが少し遅れていたような気も。余韻に浸る間もなく、みな足早に帰路へ。ギリ終電というか、自分はもはや若干オーバーしてました。笑。
家帰って、ラーメン食べに行って、ひと口目で失神して、気がついたら翌日の夕方になってました。
自分、一気に寝る(目覚めないまま)のは8時間くらいが限界だったんですが、今回は10数時間ほど寝てたっぽい。人生初。
帰国後メンバーがどう過ごしたかは知りませんが、とにかく皆お疲れ様でした。忙しい中、人生色々ある中、2週間近く日程を作ってくれたこと、ありがとう。メンバーを迎えに来てくれていた人もありがとう。
4人の素晴らしいミュージシャンを初めて海外ツアーに送り出せたのは、このバンドです。それを何よりも嬉しく誇りに思います。
自分はサポート業でもう何年も前に、海外ツアー経験させてもらっていたので…。その分(?)、今度は自分が、誰かにその機会を作ることができて、安堵できました。
僕は機会をもらってばかりだったので、バランスが偏っていたというか…。ずーーーっと、なぜかそれが重荷だったんですよ。理由は分からないけど。主観的に過与(造語)はともかく、過受(同造語)は自分の価値観的にしっくり来ないので…。
もちろんまだまだ周りに還元したいですけど、まず今回実現できたこと、安堵でしかない。
今回最初ツアーの話を進めるにあたって、当然2回目以降も想定した話をした。だからこれは始まりで、また必ずヨーロッパにツアー行きます。
SEE YOU SOON! ✌
帰国後1発目のライブは、無料ワンマン!
5月9日(木)渋谷GARRET
OPEN/START 19:00/19:30
要2ドリンクオーダー¥1,200
🎫チケット→https://t.livepocket.jp/e/sbtwfree
確定ではないですが、終演は21時くらいになるかと。
ヨーロッパを経てネクストレベルに到達したSBTWを体感してほしい!
チケットもう3桁出ているので、迷っている方はいったん確保を!
🎫チケット:https://t.livepocket.jp/e/sbtwfree
待ってるよ👍