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カスタマーサクセスの概念から学んだ、ユーザー目線で在り続けるセールス。〜High Standard Interview #8〜

ビットキーnote編集部です。
2021年7月より、社内の新しい取り組みとして「マイ・ハイスタンダード」が始まりました。これは、困難な状況下でも高いクオリティやマインドセットを保ちながら、リーダーシップを発揮したメンバーとその事例を全社に紹介する取り組みです。四半期ごとに各事業部のマネージャーからの推薦を集め、CEOを交えた会議を通じて数名が選出されます。

第2回目(2021年10月-12月選出)となる「マイ・ハイスタンダード」は、セールスの藤本さんとファームウェアエンジニアの藤廣さんの2名が選ばれました。本note記事では、High Standard Interview企画 第8弾として藤本さん、続く第9弾で藤廣さんにご登場いただきます。
おふたりがどのようなマインドで日々業務に取り組んでいるのか。「ハイスタンダード=高い基準」の源流にあるものを深掘りしていきます。

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藤本 昌也(Mid Sales/SMB & Agent Sales)

大手企業向けERPパッケージソフトの開発・販売・サポートを行う企業に新卒で入社。グローバル営業に配属後、AIを活用した新システムの導入やサポートを経験し、2019年8月ビットキー入社。宮崎拠点の立ち上げメンバーとしてインサイドセールスなどに従事し、2021年8月に東京拠点のMid Salesに配属となる。新規案件において新たなビジネスモデルを創出および牽引したことから、全社表彰の「マイ・ハイスタンダード」に選出となった。

── まずは、ビットキーに入社した理由を教えてください。

ビットキーは前職のよきロールモデルとなっていた先輩方がたくさん在籍していたこともあり、もとから興味を持っていました。ビットキーのビジョンは自分にとって、とてつもなく大きく感じる反面、不思議と実現不可能とは思えなかったんです。創業段階で30年、40年先を見据えている会社はそう多くないなかで、共感できる部分が多くあったことが印象的でした。特に「カスタマーサクセス」の本質的なところを捉えたビジネスモデルを意識していたところは非常に刺さるものがありましたね。

また、就職活動を行っていた頃からエンターテイメントの分野に興味があり、ビットキーの事業のひとつであるExperience領域が大きく広がっていく際に関わることができれば、自分の描きたいビジョンにも添うことができるといったイメージも併せ持っていました。最終的にはお声がけ下さった先輩の熱い思いに感化され、転職を決意し、今日に至ります。

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── 現在、Mid Salesチームに配属されていますが、そもそも「Mid Sales」とはどういった領域を担当しているのでしょうか。藤本さんの主な業務について教えてください。

実際には明確な区分はありませんが、規模感でたとえるならばオフィスにある1つの扉を「Small」、コワーキングスペースが30拠点あったとして、そこにビットキー製品を2000台導入する事例を「Enterprise」だと仮に定義したとすると「Mid Sales」は、そのあいだの「中規模」案件を担当する形です。
たとえば、今回担当した案件はコワーキング施設で、業界的に見ても売上や1拠点の大きさなどの視点においても大規模です。しかし、拠点数は1カ所だけで拠点内に存在する扉は20カ所程度なので、こういった場合は「Small」でも「Enterprise」でもない「Midieum」な領域として区分したイメージです。こういった案件は特にサードプレイス領域との相性が良く、今後も増えていくことを見越した体制になっています。

私が所属するMid Salesは、新型コロナ感染症の流行前から先進的にWEBでのインサイドセールスという手法を取り入れており、ノウハウがあるチームです。一般的なインサイドセールスとは違って、アポ取りのみならず受注にまでコミットしているのが特徴で、尚且つ一連を遠隔(WEB)で行っています。また、ソフトフェアだけでなくハードウェアも一緒にご提案しているのですが、ハードウェアに関しては実際にお客様のもとにお届けするまでは実機やシステムについて一度も触れていないにも関わらず、お客様に「ほしい」と思ってもらえる価値を提供しなければなりません。これ自体は難易度が高いことですが、その分受注できると本当に嬉しいです。

── 藤本さんはもともとMid Salesチーム配属前、インサイドセールスの立ち上げで宮崎拠点にいらっしゃったそうですね。拠点という物理的な変化に伴う、ご自身の働き方やマインドにどんな変化がありましたか。

やはり、とりまく環境の変化は大きいですね。東京拠点での勤務はまだ4カ月ほどですが、それもあっという間で、全然違う会社で働いているみたいです(笑)。会社の成長速度もプロダクトの変化も早く、東京にいるほどそれを身近に感じます。宮崎拠点はもちろんですが、ビットキーはプロフェッショナルな人が多く、東京拠点においては人数が多いことから、それに比例してか学びの機会が圧倒的に多いです。
また、自分が任される領域も大きくなったので、それに伴って責任感も増しました。そうやって感じられるのは宮崎生活があったからこそ。支えてくれた宮崎拠点のメンバーたちには、本当に感謝しています。

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宮崎拠点はbitlock PROをインサイドセールスのみで受注まで担当する部門の立ち上げといった明確なミッションがあり、結果的に約2年ほど滞在しました。2年の間でセールスを1年半、カスタマーサクセスを半年ほど経験しました。セールスでは新規営業を1年、残りの半年はリセールの営業担当として契約管理などですね。この間に、マーケティング部門でLPや広告作成のお手伝いなども並行して実行していました。
宮崎拠点は、エンドユーザーに関わるコミュニケーションを担っていることもあり、お客様と向き合う時間が相対的に多いんです。WEB会議や電話、メールのみのやりとりなので、直接的に対面することはありません。そういった「会えない」状況下で、お客様の状況や属性なども含んだ背景を最大限に理解しようとした経験や対話のなかから学んだことが、いま東京拠点で活きている感覚がとてもあります。

東京拠点では純粋にセールスをメインミッションにして働いているといった感じで、Mid Salesという、ひとつの大きな領域を担当しています。商談規模は宮崎にいた時よりも大きいのですが、基本的には1対1の対話の積み重ねで構成されているので、Small担当からMid担当になった今も根本は変わらないと思っています。宮崎時代は、この対話の積み重ねを磨き上げてきた2年間だと自負しています。
ユーザー目線で考えることや普遍的に持っている感覚を大切にしたままで東京拠点に移ったので、案件規模が大きくなることに不安もありましたが、自信を持ってセールスをしていけるイメージはありました。

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── マイ・ハイスタンダード表彰式で「お客様の本質を捉えて体験ベースで提案した」とありましたが、具体的にどのようなセオリーで本質を捉え、提案内容を導き出しましたか。

まず、今回workhubを提案した場所はコワーキングオフィス施設です。これまでの私の提案先は自社オフィスに導入いただく案件だったので、基本的に「総務」の方が検討し、どれだけコストを下げられるか、という観点でご興味をお持ちの方が多くいらっしゃいました。しかし、今回はコワーキング施設を運営されている事業部の事業部長さんがご提案先だったため、コワーキングオフィスにどんな価値をプラスすると、コワーキング施設の利用者様が気持ちよく働けて、もっとその施設に来てくれるようになるか。それを考える必要がありました。
同じworkhubでも、総務の方にコスト削減目的でご提案する場合と、今回のコワーキング施設の事業部長様のように、最終的には売り上げや利益が向上する目的でとする場合では、内容が異なります。加えて、それをどのように伝えるのかといった点も異なります。これらは、宮崎拠点でのセールスやカスタマーサクセス時代に経験し、学んできたことです。お客様が考えていることをしっかり理解することが肝です。

たとえば、コワーキング施設を運営する事業部長さんにとっては、workhubの100個の機能を説明するよりも「エンドユーザーさんにこういう価値を提供できるものです」「施設の利用者さまが高頻度で来てくれることで、このような事業への貢献が見込めます」と伝える方が価値があります。逆に施設スタッフの方の細かい運用が気になるということであれば、100以上ある機能の中からいくつかの機能を組み合わせて運用の提案をしていくといった、お客様の属性や状況に合わせた柔軟な対応をしています。

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── 藤本さんが考える「カスタマーサクセス」とは一体どんなものですか。また、今回の案件においてのカスタマーサクセスな点はどんなところにありましたか。

営業って、新規で売ってどんどん新しいアカウントを増やしていくという新規営業と、既存のお客様に対して新製品やより良い機能を提案するアップセル/クロスセル営業があるのですが、過去に私がアップセル/クロスセル営業として自分なりに課題感を持っていたのは、実際に使ってくださる利用者の「声」と導入する側の「認識」にズレが生じてしまうことでした。そのズレを解決する手段がカスタマーサクセスの概念であったり、ビジネスモデルの絵を描くことだと考えています。

今回の案件は、ビットキーがお客様と一丸となって「より多くのエンドユーザーさんに利用してもらうための仕組み作りを構築していく」という、お客様とタッグを組んだ一大プロジェクトだと思っています。
これはカスタマーサクセスの概念にもかなっていて、検討する人と実際に利用する人を別々に捉えて、どの目線で「体験」を考えるか。つまり、「エンドユーザーさんにとって一番気持ちのいい体験」は何であるかに着目することで、結果的にお客様が入居するフロアのスマート化のみに留まらず、ビルのエントランスにあるフラッパーゲートなどとの連携も含めた立体的な提案へと繋がりました。

もちろん、workhubというプロダクトがそこまで対応できるポテンシャルの高さがあってこその提案ですが、もしかしたらビットキーの製品ではない製品を取り入れることで、実現したい体験性が再現されるのであればそういったご提案も有り得たのかもしれません。体験性を踏まえて練られたビジネスモデルは、施設の利用者つまりエンドユーザーさんが満足してくれるものになります。その結果、お客様の事業が成長するので、カスタマーサクセスにも繋がっているのです。

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── 最後にチームや個人の課題、今後の展望について教えてください。

チーム全体としては東京、大阪、宮崎、そして福岡拠点にどんどん仲間を増やしていけたらいいな、と個人的には思いますね。他拠点同士での円滑なコミュニケーションを育むことは、今後より必要不可欠になっていくだろうと思いますし、仮に今いるメンバーが私のように他拠点に移ったとしても変わらない働き方を実現できると思います。
また、働く場所や働き方がどんどん変わってきているなかで、新しい働き方を提案する私たちこそが各拠点同士での連携を深め、世の中や市場に対してスケールしていくような「解」を示し続けていきたいです。それが、workhubを通じた新しい働き方の提案にも繋がると思っています。

そして、私個人の展望として進めているのが、Bitkey work boothを広めていくこと。製品担当としてフロントに立っている自覚から、強い思い入れがあります。日常的に、また、商業施設やホテルといった非日常の場所でもビットキーのソリューションを体験してもらい、少しでも多くの方にビットキーのことを知ってもらいたいです。

◆編集部より

普段からしっかりと相手の話に耳を傾けている様子が印象的な藤本さん。宮崎から東京に移動してわずか3カ月ほどでマイハイスタンダードを受賞した背景に、相手の言葉や状況から「相手にとっての本当の価値は何か」をしっかり考え抜いたのだ、ということが伝わるインタビューでした。

次のHigh Standard Interviewは同じく「ユーザー目線を忘れない」ものづくりに向き合ってきた藤廣さんのご登場です。どうぞお楽しみに!

※このページの情報は掲載日時点のものです。

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