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映画みたいだ
花束は花火に変わり、あなたはライターにあぶらをやるのがじょうず
ああすべて時代のせいさと言うかおで飛ぶとりの群 綺麗。とおもう
流れた星はもう二度とかえらなかった 名前を預けて死ぬさかなたち
飽きるまで暮らしましょうね鳥たちをレンズにとらえてすぐに忘れて
たわいないこころのささえ なし狩りの梨がとってもぬるかったこと
フイルムのきれはしを陽に透かしつつサウンドトラックだよこの帯が
栄光をふたりは語り、映画ならここで降るゆきだろうか。 さあね
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2015年の『NHK短歌』5月号の「ジセダイタンカ」に載った連作です。
1首だけ折句があります。