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「エルピス」これまで、こんなに攻めたドラマがあっただろうか

信用を裏切るってことはさ、その人から希望を奪うって事なんだよ

2022年10月24日から12月26日までカンテレ制作・フジテレビ系列の「月曜夜10時枠の連続ドラマ」枠にて放送されたテレビドラマ『エルピス-希望、あるいは災い-』

先日、Amazon Prime Videoで全10話を鑑賞しました。

とてつもなく面白かったです。

私は普段テレビドラマは観ないのですが、こちらの作品は夢中になってしまいました。

今回の記事では、ドラマを観ない私が『エルピス-希望、あるいは災い-』を観始めたきっかけと、その見どころについて解説します!

作品概要:
―エルピス(Elpis)とは?
古代ギリシャ神話で、中からさまざまな災厄が飛び出したと伝えられる「パンドラの箱(壺)」に唯一残されていたものとされ、良きことの予測として【希望】、悪しきことや災いの予測として【予兆・予見】とも訳される言葉。
スキャンダルによってエースの座から転落したアナウンサー・浅川恵那(長澤まさみ)と彼女に共鳴した仲間たちが、犯人とされた男の死刑が確定した、10代の女性が連続して殺害された事件の冤罪疑惑を追う中で、一度は失った“自分の価値”を取り戻していく姿を描いていく。
実在する事件に着想を得た“冤罪”という重厚な題材を扱いながらも、リアリティーに富んだコミカルな会話劇、スリリングな展開と演出で見る者の感情を大きく揺さぶる、全く新しい社会派エンターテインメント!
真相に迫っていく過程で登場人物たちはさまざまな「希望」を見出すが、自身やその周囲、所属する組織に対し、痛みや破綻といった「災い」も降りかかる。はたして、彼らがパンドラの箱を開けたことでもたらされる混沌の先に残されているのは、希望か、それとも災いか――

キャスト:
長澤まさみ 眞栄田郷敦 三浦透子 三浦貴大 鈴木亮平 岡部たかし
スタッフ:
【脚本】渡辺あや【演出】大根 仁【音楽】大友良英【製作】佐野亜裕美

番組公式ページより引用

『エルピス』を観たきっかけ

私はもうここ数年、テレビドラマを鑑賞していません。

もっぱら関心が映画に向いてしまったからです。

2時間完結の映画に慣れてしまうと、ドラマを毎週1時間観るのって、中々根気がいりますよね…。

だから途中で挫折してしまう経験を繰り返すうちに、ドラマを観ないようになってしまいました。

では、『エルピス』をなぜ観るようになったのか。

それは、『SHE SAID』という映画を観たことがきっかけでした。

『SHE SAID』はハリウッドの大物”ハーヴェイ・ワインスタイン”の悪事を暴く女性記者の奮闘を描いたノンフィクション系作品です。

この映画、登場人物のほとんどを実名で公開してるんですよ。

もの凄いですよね。

でも、アメリカではこれって割と多くあることらしいです。

それに比べて日本の映画やドラマは、スポンサーの印象を気にするあまり、攻めた内容のものがないよなぁ。

と思っていた矢先、『エルピス』のことを知ったのです。

Twitterより引用

『エルピス』は、実名こそ使っていないものの、実際に起こった事件をベースにしており、それに伴う政府関係者の汚職や悪事などをかなり生々しく扱っています。

こんなことが実際に日本ではびこっているなんて…。

と、ゾクゾクとワクワクが入り混じった感情が込み上げるとともに、これを放送した制作陣の勇気に感動すら覚える作品なのです。

実際の事件とは?

『エルピス』は実際に起こった事件をもとにして脚本が書かれたそうです。

実在の数件の冤罪事件から着想を得たフィクションであることがドラマの冒頭で告知され、エンディングでは冤罪事件に関する9冊の書籍が「参考文献」としてクレジット表記されています。

それらの著書に多くフックするのが、〇〇事件です。

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