アナザーストーリー。
「来年が二十歳だよ」と連絡があった。春の風に吹かれて花びらが舞うような気分になった。実際に季節は春、寂しいような嬉しいような憂を含む。花を見て本当に美しいと思えるようになったのは最近のこと。年を重ねる度に自分ではどうにもらならない、神の領域、自然の景色に胸が穏やかに癒されることを知る。
母親らしいことは、ちっとも出来なかったけれど立派に育ってくれて良かった。
どうか幸せな人生を。
最近、物事の全てを『祈り』で埋め尽くしたい瞬間が増えた。無宗教だけど関係ない。どうしようもならないことでも、じっとしていられなくて、せめて心を込めて『祈る』その先の人達が救われますように。どのような形であろうとも。
「自分の人生をちゃんと生きてる?」
そう聞かれて驚いた。
でも、直ぐに取り直して、
「うん、生きて来たし、これからは、もっとそうするね。あなたもそうしてね」
今日は思い切り泣く日。
こんなに嬉しい涙は経験したことがない。
またね、ありがとう。