Aoooを聴いて止まっていた時計の針が動き出した

2023年に結成されたのは知っていたが、曲を聴いたのはついこの前だ。ずっとドルオタだった私はアイドルの曲以外はあまり興味が無かったのだが、元アイドルネッサンスの石野理子がガールズバンド「赤い公園」の二代目ボーカルになったのを機に曲を聴くようになり「赤い公園」のファンになった。

ライブにも何度か行き、天才作曲家・津野米咲がつくりだす複雑で何とも形容しがたい魅力に溢れた楽曲と稀代の歌手・石野理子の歌に圧倒された。だから津野が去り赤い公園が解散したのはトンデモなくショックだった。

石野がソロで活動を再開したのは想定内だったが、バンドで活動するのは意外だった。あれから何年経ったのか?私的にはもう10数年の月日が流れたような感覚だが、4年しか経っておらず石野理子もまだ23歳という若さに驚かされる。そういえば赤い公園に加入したのは10代の時だったなと懐かしい気持ちになった。

Aoooの曲を聴いてみる気になったのはAoooのファーストアルバム発売を記念した新宿歌舞伎町でのフリーライブがキッカケだ。そんな公園ファンは多いだろう。フリーライブの日が10月18日というのがなにやら意味深だ。あえてこの日を選んだのだろうか?そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。

偏狭なドルオタだった私は石野以外のバンドメンバーの経歴を全く知らず、曲には大して期待していなかったのだが、そんな愚かな予想はあっさり裏切られた。どの曲も瑞々しく、多彩で素敵な名曲揃いで演奏も素晴らしかったため、一瞬で団長のやまもとひかるを始めとしたバンドメンバー全員が好きになった。

もう何年も聴いていなかった石野の歌声は最後に観たときから変わらぬ凄みを湛えて胸に迫ってきた。石野に強くフィーチャーしたと思われる曲が私のお気に入りだ。赤い公園へのリスペクトも感じさせる、何とも粋な計らいに胸が熱くなる。

そして歌っている石野の楽しそうな顔。Aoooでの活動が本当に楽しいのだろう。こっちまで嬉しくなる。有難う、団長、すりぃ、ツミキ。

ライブを観て私の中の止まっていた時間が動き出したような感覚がした。津野米咲の旅立ち、激推ししていたアイドルの卒業といったショックによって音楽への関心をほぼ無くしていたが、感情が蘇ってきた。

今後また石野理子とAooo、やまもとひかる、すりぃ、ツミキを中心に音楽を聴いていきたいと思った。願わくば今後もずっと楽しく音楽を続けて欲しい。

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