呂布カルマ「ブレん人」の感想
注目したのは去年だったか?度重なる爆弾発言で炎上してるにも関わらず反省の色は無い。女風呂を覗いて停学か何かになった高校生を、「男子高校生なら当たり前だろ!」のようなセリフで擁護して炎上していたのが印象に残った。
それから間もなく怖いものみたさで彼の自叙伝「ブレん人」を手に取った。帯の煽り文を見ると「ありのままで成功する人生哲学・自由に自分らしく」「MCバトル最強」「炎上・新論破王」「勝手にやってるだけ」「根拠のない自信は揺るがない」「現時点で楽しくないのならこの先も楽しくはならない」などとイヤでも興味を掻き立てられる名文が並んでおり期待が高まった。
ただ読んでみての率直な感想は「思ってたのとはちょっと違うな」というものだった。私が期待していたのは、もっとアンチヒーロー、ダークヒーロー的な人物像。スターウォーズのアナキン・スカイウォーカーや、バットマンでいえばジョーカー的なキャラというか何というか。なおジョーカーの映画は観たことはない。イメージだけで語っている。
運動神経が抜群でケンカが強くその上頭が良くて、学校で受けた知能指数の検査ではスコア140を叩き出し周囲を驚かせて、若い頃はケンカに明け暮れヤクザの親分からスカウトされたとか、そんなアウトロー的なエピソードを期待してたのだが全くなし。むしろ学校では劣等生で勉強もスポーツも出来ず、テストでは前代未聞のマイナス点を取ったとか。
就職してからも最初の会社をすぐクビになり塾で働く。そこでグレートティーチャー鬼塚のような破天荒な活躍を期待したが、それも無し。「自尊心を踏みにじられることも多い」と書いていたから真面目なサラリーマンだったのだろう。
わざわざ覗きをした高校生を擁護するくらいだから、それに類するエピソードなども出てくるのかと思ったら、スカート捲りのような話もゼロ。グラビア好きだから成功者となった今は、周囲に女性を侍らせてハーレムみたいな生活をしているんじゃないかと予想したものの、「SNSで発信する場合のOKとNGの分水嶺は妻の目」「もしこれを妻が見たらどう思うか」「妻の目に止まったときに大丈夫か」と気にする程の愛妻家で「子供の成長が楽しみ」「一番大切なのは家族」とも言っているから浮気などしてないだろう。
拍子抜けはしたが家族を大切にする好青年(中年?)といった感じで好感をもった。それに期待通りのセリフも多々あった。
自信に根拠と説得力はいらない
練習なんかしなくていい
戦争の英雄は大犯罪者
0点三昧、クビ?気にすんな
ひとりを恐れるな
トレンドなんて追わない
てか、勝手にやってるだけ
将来の夢は全身サイボーグ
面白過ぎてこれからも呂布カルマから目を離せそうもない。
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