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当日を迎える私へ【表現者:まこと】
Dear BDR当日を迎えるまことへ
まずは1年間、BDR表現者としての活動お疲れ様でした。
反応が怖くて最終面談で言うか迷った毒親という言葉
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応募を決めたのは表現者の募集締め切りの確か2日前くらい?だったかな?自分が表現者として取り扱うテーマが「毒親」とか「機能不全家族」とか「うつ病」とか、そんな暗くて、理解されないものばっかりで、最終面接はスタッフさんにどんな反応をされるか本当に怖かったね。
いつもは学校での発表とか、たくさん準備をして、言葉を綺麗にまとめて、すらすらと原稿を読むように発表をするのに、その時は何度も言葉に詰まったし、自分が喋る番になって、起立して、そこでも「毒親」という言葉を言うか、一瞬迷ったよね。
その言葉を言った瞬間は面接官だった優花さんとゆうさんの目は見られなかった。でも後ろのほうでちひろさんだけが大きくうなずいてくれて、初めて自分の境遇を肯定してもらえたって、嬉しかったね。
そこから、まさかの合格のメールが来て、受かった喜び以上に、やっぱり自分のことをさらしていく事がとても怖かった。
ハッとさせられたヒアリングの時間。今の私が昔の私を責めていた
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実際にバースデイランウェイの序盤は、過去のことを考えるたびに、理由が分からない苦痛があったよね。転換点になったのは未来コンセプトを決めるときのヒアリング。
優花さんから「今のまことさんが過去のまことさんを責めてるんですよ」って言われて、本当に衝撃だったね。ハッとさせられたね。いつも思ってたもんね、「あれをしなければ」「こうすれば」家族の形を守れたし、わたしも病気にならなかったんじゃないかって。でも、この1年そのことについてずっと向き合っても、どう頑張っても無理だったよね。
うん。どう頑張っても無理なことをどうにかできたんじゃないかって10代の自分に思ってたんだね。本当にごめんねだよね。なんならあの状況でできるベストを尽くしたんじゃないかって。ベストを尽くして、それでもこうなったんなら、それはあの時の私が悪いんじゃないんだよね。
なんとなく自分の美学というか、日本人だからなのか(笑)謙遜しちゃって、「自分が悪い」っていう責任を感じておけば反感を買われないし、秩序を乱さないから、自分の欠陥を探すようにしていたなぁ。まぁ、「自分は悪くないんだ!」ってはっきり言うのも違うと思うし、まだ何かできたかもって思うのは自分が真剣に問題に向き合っている証拠だから、真剣に悩み続けるのが私のいいところだから、無理に変えなくていいと思うよ。私は白黒はっきりつけるのが嫌いだもんね。
ずっと大事にしていきたい縁が見つかったバースデーランウェイでの1年間
そうそう、バースデーランウェイに参加してから、友達がたくさんできたよね。スタッフさんや表現者さんにもはじめは心を開けなくて、緊張していたけど、皆さんやさしくて、年上、年下関係なくかわいい人たちで、バイトと学業で余裕のない生活の中の癒しだったね。
来月からはもうなくなっちゃうんだね、悲しいなぁ。そうそう、今日着るその衣装を作ってくれた子が実はタメで、初めての衣装合わせの時「夜ごはん行きませんか?」って誘ってもらえて、ホントは夜ごはん食べてたのに、仲良くなりたいがために、「行きましょう!」って言って、いろんなこと打ち明けて、たくさん喋って、楽しくなっちゃって。その縁はずっと大事にしていこうね。
これからはたくさん人に頼っていこう。来年はいよいよ一人で生きていくための準備期間
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バースデーランウェイが終わったら、来年はいよいよ一人で生きていくための準備に入っていくね。バースデーランウェイで決めた大学院に行くって目標のために、遊ぶことも我慢して、生活費も切り詰めて、貯金頑張ってるもんね。
バイトも今以上にやっていくし、勉強もやらなきゃだし、ここでは書かないけど、きっと自分の人生で一番辛い決断を実行に移していかなきゃいけない。でもそれは自分が前に進むために必要な事。
自分でも分かってるね。これからはたくさん人に頼っていこう。たくさん「辛いんです」って主張していこう。辛かったら逃げよう。もし本当にまた戦わなきゃいけないならわたしはその場所に戻れる人間だから。
大丈夫。うつ病の人に「頑張れ」って言っちゃいけないんだけどさ、過去から生きてきてバースデーランウェイを歩くわたし。たくさんの感情が入り混じった「頑張れ」を言いたくなるよ。いってらっしゃい。
From まこと
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(編集:響あづ妙)
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