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ノリで乗っかるアメリカ横断テント旅

特に目的もなくトロントに留学していた時の事である。

とりあえず語学学校に3ヶ月程行き、その後はバイトでも探そうかと思っていた。
しかし英語で履歴書を書くのがめんどくさくて重い腰がなかなか上がらない。

そんなある日、バーで1人の男と出会った。
最近トロントに来た日本人の青年だ。

1ヶ月後、友人とレンタカーでアメリカを横断するらしい。
すぐに意気投合し、一緒に来ないかと誘われた。
私は二つ返事で行くと言った。
まさかこんなに簡単に誘いに乗ると思っていなかったのか、誘っておきながら彼は若干困惑した。
男2人のテント生活を想定しているらしく、かなり過酷な旅になると思うが本当に来るか?と念を押された。
私はその辺のへなへな男子よりは強い自信があったので、平気だと答えた。

そして1ヶ月後日本からやって来るとゆうもう1人の友人の同意も得て、3人で旅することが決定した。

彼とはその後、2回程飲みに行っただけでほとんど会うことはなかった。
とゆうのも、彼は出発までの間、住み込みのバイトでモントリオールに行ってしまったからだ。

そして出発の日。
ニューヨークのタイムズスクエアで待ち合わせ。
よくもまあ、あんなに人が多いところで数回しか会ったことない人と待ち合わせができたものだ。
しかも1人は初対面。
タイムズスクエアではじめまして。

彼らは大学の同級生。
そこにバーで知り合って数回飲みに行っただけの女が1人。
異色のメンバーでの旅が始まった。

もう8年も前の話なので記憶が薄れつつあるが、思い出せる限りをこれから少しずつ書いていければと思う。

ちなみにネットで手に入れた7ドルのテントで、キャンプ場にも行かずに3週間空き地や公園を点々とした。
ウォールマートで買った子供用の安い寝袋はめちゃめちゃ寒かったが、寝る前に焚き火で暖をとるひと時は最高だった。
旅の間、お酒を全然飲めなかったのは確かに過酷だったが、一生の思い出だ。

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