【シカゴでバードウォッチング!】 Chestnut-sided Warbler ワキチャアメリカムシクイ
先日ある方が「日本にいるムシクイの仲間は全体的に地味ですが、アメリカのムシクイ (warbler) は彩り様々ですね。」と仰っていましたが、確かにいろいろな色の組み合わせがあり、見ていて楽しいです。
鳥を見つけた時にまず目に入ってくるのは、私の場合、顔や頭の色です。顔や頭が黄色いwarblerは20種類ぐらいいて、その内、頭頂だけが黄色いとなるとグッと少なくなり、三種類に絞れます。そして、下の写真の左のBrewster's Warblerはシカゴではあまり見かけないらしいです(こういう知識がないと種が絞れませんが、私にはできない技。)から、二種類になりました。
そして、体全体に目を向けた時に、脇に栗色の筋があったら、Chestnut-sided Warblerです。和名は文字通りの翻訳で、ワキチャアメリカムシクイ。
繁殖期には雌雄ともにこの栗色がはっきりとしています。雄は顔に黒いマスクがあり、頬は白く、首はグレーで、翼は黒い縦縞にクリームがかっていて、腹部は白いです。
多くの鳥は、雄が繁殖期の派手な色から秋の地味な色に衣替えしますが、Chestnut-sided Warblerは雌が劇的に変身します。雌は、秋に識別の手がかりとなる栗色がなくなり、白いアイリングがくっきり出ますので、Chestnut-sided Warblerだと特定するのは難しくなります。
この鳥の鳴き声には二種類あるそうですが、私にはあまりわかりません。一種類の聞きなしは、"Pleased, pleased, pleased to meetcha (meet you)!"とか "I wish to meet Miss Beecher!" で、囀りの終わりがエクスクラメーションマーク (!) で終わっているように聞こえ、繁殖期に雌を引き寄せるためによく使われるそうです。もう一つの種類は静かに終わり、営巣期の終わり頃に歌うそうです。もしご興味がおありでしたら、このページからどうぞ。
北米東部やカナダ南部で繁殖し、越冬のために暖かいコスタリカなどの中央アメリカへ渡ります。秋の渡りの始めの頃にこの鳥について原稿を書き始めたんですが、他の鳥について書いているうちに仕上げるのが後回しになってしまいました。きっともう渡り終わって、今頃は南米でのんびり過ごしているかもしれません。
いつも行く公園の今日の朝焼けの写真をおまけに。