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【シカゴでバードウォッチング!】派手に着飾るオスたち
シカゴで春の訪れを感じるのはどんな時でしょうか。
私の場合は、冬の間アメリカの南部に移動していたRed-winged Blackbird (ハゴロモガラス、日本にはいません) がシカゴに帰ってきて独特の声で鳴き始めたのを聞いた時です。
カラスみたいに黒い体にはっきりと赤と黄色の部分があり目立つ鳥です。日本語名にカラスとありますが、カラスの仲間ではなく、ムクドリモドキ科だそうです。
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下の写真は、何の鳥だと思いますか。
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私は全く別の種類の鳥だと思いましたが、これは同じRed-winged Blackbirdのメスなんです。
一番初めの写真に写っている黒い体に赤と黄がある鳥は、オスなんです。
え〜〜〜〜っ?!同じ種類の鳥なの???と思いますよね。
みなさんご存知のように、一般的に、鳥のメスはオスに比べて地味なんですよね。オスが派手で綺麗なのに、メスがメチャクチャに地味なのを見ていると、人間界の女性の不公平だと呟く声が聞こえてくるような気がしますが、自然界にはちゃんと理由があるようです。
通説では、鳥の世界では圧倒的にメスに繁殖相手を選ぶ権利があるとか。
オスは、繁殖期にメスの気を引くためにライバルより立派に見える派手な色を示してアピールし、メスは選り取り見取りで自分の好みの相手を選ぶらしいです。それは、立派で派手な、そして適応性が高いオスの卵を産んで強い種を存続させていくためです。そして、メスは産卵後に自分自身と生まれた雛を守るために地味な色になっているそうですが、真相は鳥に聞かないとわかりません。それにしても色の違いが大きすぎますよね!
でも、私がこれからバーディング道を歩いていこうと思うなら、この違いを覚えないといけません。というわけで、この場を借りて、派手なオスたちの陰に隠れている計算高い(?!)メスたちをご紹介しましょう。
Wood duck
(アメリカオシまたはアメリカオシドリ、日本にはいません)
日本のオシドリに似ているカラフルな鳥です。どうやったらこんなに色彩豊かな羽を持つことができるのか不思議ですね。
それに引き換え、メスは顔に隈取りみたいな模様もなく、全身茶色っぽく保護色で、控えめな感じです。
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Common Yellowthroat
(カオグロアメリカムシクイ、日本にはいません)
オスは、黄色い体に怪傑ゾロみたいな黒いアイマスク(?)をしていて悪者のようですが、メスは黄色い部分も少なくアイマスクの黒も全くなしで楚々としていると思います。これも、同じ種類の鳥には思えませんよね?メスだけ見たら、なんの鳥だろうと考えてしまいますね。
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American Redstart
(ハゴロモムシクイ、日本にはいません)
新世界(アメリカ)のウグイスだそうですが、黒とオレンジの派手なオスはどうみても日本のウグイスみたいではありませんね。一方、鶯色と少しの黄色で品がいいメスはウグイスに似ていると言えるでしょう。
この鳥は、一夫二妻だそうで、最初の繁殖相手のメスが産卵した後、2番目の相手を見つけるらしいです。二つの巣は少し離れたところに作るということで、メスに多少配慮をしているのかもしれません。
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Scarlet Tanager
(アカフウキンチョウ、日本にはいません)
私はこの鳥を初めて見た時、自分の目が何を見ているのかわかりませんでした。森の中を赤くて丸いものが飛んでいったんです。同じ赤でも、怖い顔をして大きいNorthern Cardinalとは全然違って、とてもかわいい鳥です。赤い体に黒の翼。斬新なデザインですが、これはオスだけです。
メスは、どこにも赤色がありません!翼も黒くありません!全体的に鶯色っぽくて、この鳥だけ見たら、またまた誰なんだろうと首を傾げてしまいますよね。
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Hooded Merganser
(オウギアイサ、日本にはいません)
下の写真のどちらがオスで、どちらがメスか見当つけられますか。
目の後方に白い部分があり、体も黒、白、茶色とバリエーションがある手前の鳥がオスです。メスは、色合いは地味ですが、頭の羽(冠羽)が風に吹かれているようで華やかですね。そして、心なしか嘴がオスより長いような。
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でも、猛禽類の中のある鳥 、例えばNorthern Harrier(アメリカハイイロチュウヒ)は、メスの方が大きくて綺麗なんですよ。オスは、白と灰色で小ぶりですが、メスは赤茶色で翼が長いですから、遠くからでも雌雄の区別はしやすいです。
数羽のこの鳥が草原をス〜〜〜〜っと飛んでいるのを今年の冬は数えきれないほど見ました。Northern Harrierが軽々と一直線に飛んでいるのを見ている時は、心を奪われて、鳥と一緒にその瞬間だけを生きているという気持ちになります。
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私はバーディングの初心者なので、鳥を見るとまず羽の色で見分けようとしますが、オスとメスの羽の色の違い、季節による羽の色の違い(これについては他の記事で書こうと思っています)があるので、それを全部覚えるまでにはこれから気が遠くなるほど長い道のりをいかなければなりません。
でも、だから楽しいんですよね、バーディングは!