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【シカゴでバードウォッチング!】Merlin

冬になって戻ってきた鳥をもう一種類見つけました!

Merlin (コチョウゲンボウ、小長元坊) です。

カメラを見つめるMerlin     ©Dan Lory
横を向きつつカメラを意識しているMerlin     ©Dan Lory

Merlinという言葉を聞くと、私はアーサー王伝説の魔術師Merlinか、Cornell LabのBird IDアプリのMerlinをまず考えてしまいます。Merlinという名前が付けられている鳥がいるのを、バーディングを始めてから知りました。一年中中西部に生息しているAmerican Kestrel (アメリカチョウゲンボウ)に似ていますが、やや大きめのハヤブサ類です。

American Kestrelは、目から黒っぽい線が下がっていて、まるで泣いて涙の跡が残っているかのように見えます。それが日本語では「ひげ状班」と呼ばれていることを最近知りました。私はKestrelのこのひげ状班が可愛くて好きなんですが、Merlinの顔にはありません。体色もかなり違いますし、なんといっても両者の飛び方が全然違うんです。

American Kestrelは、空中で止まるホバリングをして獲物を探しますが、Merlinはホバリングをせず、飛翔中の小鳥を追い回して捕食したり、低空で飛んで草原に潜む小鳥を飛び立たせて空中で捕まえたりします。そして、飛ぶ速度の速いこと!ある鳥類学者たちは、Kestrelが自転車なら、MerilinはHarley-Davidsonのバイクだと言ったそうです。本当にかっこよくて、しびれてしまいます。

飛び姿が鳩に似ているでしょうか?     ©Dan Lory

Merlinは、北米では以前、飛翔姿が鳩に似ているということでpegion hawkと呼ばれていたことがあったらしいです。古いフランス語のfalcom (ハヤブサ) という意味の"esmerillon"という言葉からMerlinという名が付けられたそうで、魔術師のMerlinとは関係ないみたいです。そして、スコットランドのメアリー女王やロシアのエカチェリーナ二世らがMerlinを小動物の狩りに使っていたことから、中世の人々は、Merlinのことを"Lady's Hawk" と呼んでいたということです。鷹狩りというと男性を想像してしまいますが、ヨーロッパでは女性もしていたんですね。

ねえ、ねえ、私の翼を見て!     ©Dan Lory

私たちがよく行く公園は、Red-tailed Hawk (アカノスリ)、Red-shouldered Hawk (カタアカノスリ)、Northern Harrier (アメリカチュウヒ)、American Kestrel (チョウゲンボウ)、Merlin(コチョウゲンボウ)と、次から次に猛禽類が現れるので、楽しみは尽きません。あとは、私が楽しみにしている、アノ鳥が姿を現してくれると最高なんですが・・・。いつになるでしょうか。


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