【シカゴでバードウォッチング!】 Northern Flicker ハシボソキツツキ
私にとっての運命の鳥。英語では、Spark Bird。その出会いの瞬間まで、私の人生がこんなに変わるなんて思ってもいませんでした!
それは2017年に遡ります。夫の新しく手に入れた双眼鏡を興味本位で覗いてみると、私の目に飛び込んできたのは、生まれて初めて見る鳥、Northern Flicker (ハシボソキツツキ) でした。火花 (spark) が飛び散るほどの衝撃の一瞬で、あっという間に鳥の世界に引き込まれてしまいました。
そして、リタイアして時間的に余裕ができた私は、2023年3月に生まれて初めてブログなるものをnoteに投稿 (前出記事参照)し、そこに下の Northern Flicker の写真を載せました。
鮮やかな赤の帽子(?)と黒い半月状の首飾り。オレンジっぽい目の周り。濃茶の背中と翼には線状の黒い模様。そして胸から腹部にかけて黒い水玉模様!草間彌生がデザインしたの?!(笑)鳥と水玉模様なんて結びつけて考えられませんよね?
上の写真の鳥は、雌です。雄には嘴の付け根から斜め下に口髭のようなものがあります。アメリカの西部にいるNorthern Flickerは、Red-shaftedと呼ばれていて赤い口髭で、翼の内側がオレンジ色。中西部から東部にかけて生息しているNorthern Flickerは、Yellow-shaftedと呼ばれていて黒い口髭で、翼の内側が黄色です。地域によって口髭と翼の内側の色が違うって、不思議ですね。
さて、Northern Flickerは、Woodpeckerの一種ですが英語名にはwoodpeckerという言葉は入っていません。でも、和名は「ハシボソキツツキ」です。文字通り嘴が細長いです。キツツキの記事 (前出記事参照)にも書きましたが、日本ではキツツキという言葉は使わず、普通「〜ゲラ」と呼んでいますが、このNorthern Flickerは日本にいないためか、キツツキという言葉を使ったようです。いろいろな鳥の和名を見ていくと、命名の仕方が様々で面白いですね。
他のキツツキと違って、Northern Flickerはその細長い嘴と、北米の鳥の中で一番長い舌を使って、地面に穴を掘って蟻やウジなどを見つけて食べます。ですから、人間が森の中を歩いていて、鳩ぐらいの大きさの鳥で、翼と尻尾の下面が黄味がかっていてお尻の部分が白い鳥が突然飛び立ったら、それはほとんど間違いなくNorthern Flickerです。
Northern Flickerは、一夫一妻で生涯同じつがいです。自分達の縄張りに侵入者があると、その侵入者と対峙して、嘴を空に向け体をクネクネくねらせて追い払います。この動画 (メス同士)をご覧になると、まるで求愛行動のダンスのように見えますが、実は縄張りを主張しているんです。長い嘴を交えずに穏やかに・・・
「ここは私の所。あなたは、あちらへ行ってくださいませ〜。」
「あら、そうなの?私がいてもお邪魔じゃなくてよ。」
「いえ、いえ。どうぞあちらの方へ。」
「もう少し、いさせてくれてもいいのでは?」とか・・・。
Northern Flickerの鳴き声はとても大きく、よく通ります。そして、キツツキらしく木をつつきますが、その音(七番目にあるDrumを聞いてください)もとてもよく響きますから、結構見つけやすい鳥です。
Northern Flickerに出会わなかったら、私は自然の中での「宝探し」をするようにはならなかったでしょう。人生を豊かにしてくれたNorthern Flickerに感謝、感謝です。
いつか皆さんにもNorthern Flickerと出会う機会が訪れますように。
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