「雨は君を横から殴る」
雨が君を横から殴る、
春の夕刻、隠れた街路樹、天は雷伴って、
そのさま、まるで機関銃、撃たれた猫が萎びたように痩せ細り、
俯き二歩先くらいしか見えぬ、視線の先に逃げ場を探す、
雨はときに喚き散らして戸惑わせる、
夜明けに抱いた希望は午前の終わりにゃ向かい風に煽られて、
黄昏れ刻には琥珀で喉を焼きつつ紛いの夢を誰かに語る、
其れからいつものようにまた、錆びた鉄のにおいが残る、檸檬を齧り吸い出して、
雨の隙間を縫うよう駆けた、青いころを思い出す、
雨は僕を上から殴る、
途方に暮れて不誠実なる夢に逃げる、誰かを叩き落そうと、
その物悲しくも滑稽な、姿が僕には君に見え、君には僕をよぎるらしい、
数秒先しか思い描けぬ、不自由なる未知を持つ、
暗がりながらも盲目的に光には手を、
雨は今日も天地を繋ぐ鎖として、僕を君を這わせるように拘束する、
photograph and words by billy.
さて。歓喜の午後、歓喜の夕、歓喜の夜から一夜。興奮冷めやらず、しかし、それに水を差す、春先のしつこい雨。
雨の多いこの国は、菜種梅雨、穀雨、五月雨、春雨、俄雨など、季節やその降り方をあらわすたくさんの雨に関する言葉があります。
雨を意味する漢字、なんて検索してみると、五十以上の雨にまつわる漢字が見つかります。
僕は「翠雨(すいう)」という言葉が好きです。草木の青葉に降る雨、という意味だそう。
しつこい雨にはうんざりですが、侍ジャパンのメンバーを祝う、天からの恵みの雨だと思うことにしましょう。
#ありがとう日本代表
#おめでとう侍ジャパン
彼らは僕たちの誇りだ。
それでは、また。ビリーでした。
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