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並製本と表紙のお話

レッスンをしていると、表紙の作り方についてご質問いただくことがあります。
表紙まわりは装飾的なデザインになることが多いため、InDesignよりも形を作りやすいIllustratorを使うのが一般的なようです。
実際、私も仕事でカバーや表紙を作る時はIllustratorを使っています。

また、最近の冊子は中綴じ、無線綴じ等の「並製本」で印刷されることが多いと思いますが、製本方法によって表紙の作り方も変わってきます。

というわけで今回は、並製本と表紙について、簡単な動画にまとめてみました。ご興味がありましたら下記よりご覧ください。


動画は本文を直接包む「本表紙」の作例ですが、商業出版ですと表紙の他に、カバーや帯、飾り扉等の付き物が加わることが多いかと思います。
さらに無線・アジロ綴じの書籍では、カバーや表紙デザインにあわせて見返しの紙も指定します。

版元からの依頼ですと「カバー」「帯」「本表紙」「飾り扉」の一式をセットで「表紙まわり」として制作するケースが一般的かなと思います。

私のようなフリーランスの場合、表紙まわりのみのデザインだったり、本文も含めた書籍全体の設計をご相談いただいたりと、依頼内容によって関わる範囲も変わってきます。

一冊丸々担当するのは考えることも多く、すこし大変だったりもしますが、その本を目にとめていただいて、手に取っていただいて、本を開いてめくってくださるまで……といった時間を想像しながら全体を検討できるのは、大変ながらも楽しかったりします。
できればそういうふうに進められると良いなと思っています。

そういえば先日、今年の造本装幀コンクールの応募要項が届きました。

応募締切は4月30日まで、対象作品は2021年に制作された出版物になりますが、興味のある方は造本装幀コンクールのホームページより応募されると面白いかもしれません


というわけで今回は、並製本と表紙についてのお話でした。
お楽しみいただけましたら幸いです。

(「教室のお知らせ」2022年2月より一部編集して掲載)


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