チャンスがあれば行動しよう。
こんにちは。
私は静岡県伊豆市湯ヶ島にあるわさび農家の嫁をしている浅田恵子です。
2024年の元旦に起きた能登半島地震。まさかの光景に言葉もなくなりました。
ただ、全国各地で地震や台風などによる被害が発生し、明日は我が身と思うと、今思うことは【今を全力に生きる】こと。チャンスが巡ってきたら、まず挑戦してみる(行動する)ことだと思います。
ちょうど、昨年の7月に、木下斉さんからお声かけをいただき石川県七尾市にある「一本杉川嶋」さんに行く機会をいただきました。
今回は、その時の思い出を振り返りながら、私が行って感じたこと、そして、私達が今できることを思えたいと思います。
1.遠かった七尾市。
石川県能登半島の付け根部分にあたる七尾市。
東京駅から金沢駅まで北陸新幹線で約3時間弱。さらに金沢駅から七尾駅まではいしかわ鉄道に乗って1時間17分。伊豆から七尾市までは約7時間弱かかりました。
(特急に乗れば1時間弱で七尾駅から金沢駅に行きます)
飛行機でも、のと里山空港からレンタカーを借りて1時間20分。
なかなかふらっと行ける場所ではありません。
この災害時に物資を運ぶ、またはボランティア活動をするために行くと行っても、道路が地震で崩れてしまっているなか行くことは、とても危険なことであると想像できます。
2.国内外からお客様が絶えないお店。
七尾市出身の大将・川嶋 亨氏が、なじみのある一本杉通りのにぎわいを食で取り戻そうと、故郷に戻り、2020年7月に『一本杉 川嶋』を開店。1年も経たずにミシュランガイド1つ星を獲得。予約が取れないお店となっています。
こうした予約が取れない一流店に行く機会は、なかなかありません。
ただ、以前から木下さんから、「10年ものワサビを提供している」と聞いて、いつかは行って確認してみたかった、気になっていたお店。
木下さんからお誘いいただいた時は、即答で返事をさせていただきました。
お店は、七尾駅から徒歩7分程の場所にありました。かつては北前船の寄港地として栄え、港からほど近い一本杉通りは賑わいがあったそうです。
その面影を残しつつも、通りは閑散としていて
、ペン先を模した窓枠と玄関前に作られた大きな茅の輪飾りが印象的でした。
川嶋さんが「ここでやって行こう」と覚悟を決めたことはすごい決意だったと思います。
3.ポテンシャルの高さを感じた「一本杉川嶋」さんの料理とおもてなし。
伺ったのは、2023年7月6日。
暑さを感じながら、雨が降る日だったので、少し肌寒さも感じる日でした。
入店すると良い香の香りとともに女将さんが出迎えてくださり、奥に進むと樹齢250年を超える国産タモの一枚板のカウンターと和蝋燭の灯火。硝子越しにしとしとと雨が降る情景が見えるのもまた風情があり、一気に、ドキドキと気持ちが高揚したことを今でも覚えています。
さらに一粒の青梅と新茶からスタートしたお食事。
一品一品の料理のポテンシャルの高さと美味しさに、脳みそに記憶を留めておきたいが情報処理に追いつかない。そんな経験をしたのは、人生初めてでした。
さらに、提供される器がどれも素晴らしく美しく、中には200年前に作られたスプーンもサーブされましたが、引けも劣らず使いやすく、感動しました。
どの食材も、なかなか市場では手に入らない超一級品の食材ばかり。
その食材の良さをシンプルかつ、自分の頭の中に描く想像を超えてやってくる驚きと美味しさ。
添えられているつまものまで細部にまで繊細に手を施した職人技。
これは、何度も足を運びたくなる気持ちがわかりました。
4.今私たちができること。
地震直後から、一本杉川嶋さんのInstagramなどで新着状況を見ておりますが、お店も周辺の建物も変わり果てた状況に、心境は計り知れません。
だからと言って、今私たちができることは、今の生活を精一杯生きることくらいしかありません。
今ある状況がずっと続く訳ではないこと、形あるものはいつかは壊れる儚さを併せ持っていることを自覚しなくてはならないこと。
だからこそ、今回のように、巡ってきたチャンスは逃さないこと。
そこで悩んでいたら、あっという間にチャンスは逃げてしまう。
逃してしまえば、二度と戻ってはきません。
一本杉川嶋さんのご夫婦の気さくさ、明るさがあれば、きっと何らかの形で、立ち直してくれることを信じて、私も今やるべきこと、経済活動を精一杯頑張りたいと思います。
そして、何らかのお力添えができるタイミングがきたら、精一杯応援したいと思います。
また七尾に伺えることを願って。