#32　実際どうなの「のどチェック」　医師と薬局に感想ききました

いよいよ本日（６月１７日）から３日間ポートメッセ名古屋にて感染症対策総合展が行われます。同時開催のイベントもあり各日１万人程度、合計３万人の来場が見込まれています。

私も株仲間＆ツイッター仲間のしんりゅう神さんと最終日１９日に行く予定です。しんりゅう神さんはYOUTUBEチャンネルも持っていますので「スマホの画像撮影による上気道感染症診断「のどチェック」体験ブース」の模様なども動画で見ていただけるかと思います。

目的の「のどチェック」ですが気になることいっぱいありませんか？ワクチンを全員が打ったら不要になるのか？とか、ワクチン自体がどのくらいコロナを抑えるのか？とか数ヶ月たったら効果はあるのか？とか

さて今日は「のどチェック」について二人の医師と一人の薬局の方に話を聞きましたのでその内容をお伝えしたいと思います。

まずはツイッターと株仲間の医師（名前は伏せます）の方にDMで聞いてみました。これはプレスリリースが出た直後で、どのくらいの精度とか分かっていないときです。

さっくりとプレスリリースを見てこれについてどう思うか聞いてみました。

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・多分コロナ以外もひっかかってしまうんじゃないか？

・正直そこまでインパクトはない

・迅速キットとかの方が魅力的。喉の症状は、EBウイルス、麻疹、インフル、ただの風邪、なんでも陽性になります

・ワクチンを接種した人をタグ付けしてブロックチェーン使うワクチンパスポート的なことをやったほうがいい

・リミポはドクターを入れるべき、感染症に力入れるなら。

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とのことでした。このときは私も何を聞いていいのか分からなかったのですが、この方はコロナの最前線で治療をして頂いているのでもっといろいろ聞いておくべきだったなと後悔しています。

なので２人目は私も子供の頃、良く遊んだ近所の幼馴染ですが、コロナの治療はしていないのであくまで聞いた話や自分の考えと断った上でお話いただきました。こちらも質問事項を考えてＺＯＯＭで２時間ほどお話を伺いました。

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ビッポ：全く知識が無いので馬鹿な質問いっぱいすると思いますが宜しくお願いします。まず国民全員が２回ワクチンを打ったらコロナは収まるの？

ドクター：イギリスを見る限り効果は絶大やね。ファイザーで９５%（の発症予防効果）。６ヵ月後は９０%まで効果が落ちるらしい。それ以降はどんどん落ちていくと思う。まだマスクなし解禁をアメリカやイギリスが始めたばかりやから、その状態だとどうなるか分からない。ただ重症化を抑える効果もあるので今年は大丈夫と思うよ。ワクチンの効果がきれる頃、海外からまた感染が始まると思ってる。

ビッポ：打てばかなりの確率で発症を防げるのかな

ドクター：基本的にはね。あと気をつけないといけないのは打ってから抗体が出来るまで１、２週間かかる。ワクチン打ったからって２，３日で出歩いてたら余裕でかかる。２回目打って２週間でようやくほぼ効果が１００％でる。

ビッポ：ワクチンは今回打てば次の年はＯＫ？

ドクター：これからの感染状況による。ＳＡＲＳは駆逐されたが、インフルエンザは毎年形を変えて感染するため毎年打つ。変異のスピードが速かったのでまた来年も新種が出るのではないかと思う。だけど製薬会社も対応できるため今年ほど死者は出ないのではないだろうか？ワクチンが効かない新種が出たら同じようになるかもしれないが。

ビッポ：コロナはどっちになりそう？

ドクター：蝙蝠からコロナウィルスが発見されたり、動物感染があるようなので完全になくなりはしないと思う

ビッポ：事前に資料を送ったけど、リミックスポイントという会社がのどの状態をチェックして５秒で判定するというシステムを作りました。これについてどう思う？

ドクター：大量に何度も検査をするためスマホでもできるようにしたのか・・・順天堂大学も参加してるんやな。素人考えのしょーもないシステムなら思いっきりダメだししてやろうと思ったけどｗ。カメラも特殊なカメラで仕組み的にも出来なくはなさそう。５秒で結果が出るならイベントでも対応できて良いと思う。ただ現時点で精度がどのくらいなのか気になるね。ＰＣＲ検査でも１００％でないから１００％は望まないけど、２割３割じゃ話にならない。

ビッポ：精度は「今の段階で喉の炎症異常検出は可能。実証実験を経て１０月移行にはコロナ特定を自動診断できるようにしたい」といってる。たしか現行でＰＣＲと同じなんだと思った記憶があるので精度は６割くらいと思います。これがオリンピックまでに街中に置かれることがあると思う？

ドクター：オリンピックまでにかどうかは分からないけど、この機械の精度がある程度証明されて、これをおくメリットがあれば流行るかもしれない

ビッポ：飲食店の営業時間が延びるとか、旅行が出来るとか？そういえば飲食店やってる人が、「熱を測ったりするのは何の意味もない。外が暑いと体温も上がるし、寒いと熱があっても出ない」と言ってた

ドクター：高熱の人はそもそも出かけないからあまり意味は無いな。でもＡＩ診断をやるなら誤診が起きたとき誰が責任を取るのかというガバナンスも問題になってくるかもしれんぞ

ビッポ：それが決まるまでは使えないの？

ドクター：あくまで民間のＰＣＲ検査のような補助的なものとしては使えると思う。だけど保険は利かない。料金はいくらくらいを想定しているの？

ビッポ：それに関しては公式発表はないです

ドクター：毎日会社で出勤時にチェックするくらいの金額なら有用だろうね。なんせコロナは無症状でばら撒くのが怖いから。

ビッポ：無症状の人も口内に異常が発生するの？

ドクター：現段階ではする人もいるし、しない人もいるとしかいえない。異常ない段階の人がＰＣＲ検査する率が低すぎてデータが無い。ＰＣＲ検査受けた人の舌の状態を全部チェックできたらいいんだけど今の時点では分からないというのが正直なところ。ただ完全にコロナにかかった人でも口内に症状が出ない人はいるって聞いた。ほんとかどうかは調べてないんやけど

ビッポ：歯科医には口の中チェックしてねって政府のお達しが出てた

ドクター：口の中にはウィルスの入り込む受け皿があって一番最初に変化を起こしやすいね。俺はほぼコロナの感染源は口と目だと思っている。だから今回の機械はまあ理にかなってるわな

ビッポ：別の医師の方はコロナだけじゃなくて、喉の病気とか全部引っかかるるんじゃ無いかって言ってた

ドクター：まあ普通はそう考えるよな。ただそのレベルでも良いって利用者もいるんじゃないか？飲食店とかお店開けるなら欲しいと思う

ビッポ：この仕組みを国が保険で承認すると思いますか？

ドクター：さっきも言ったけど責任の所在がどうなるか。かなり時間がかかるんじゃないか？

ビッポ：自動運転で死者が出たときに誰のせいかって言うのに似ている？

ドクター：そっちはよく分からんけどトヨタは自動運転に反対してないと思う。こっちは生命倫理とかいろいろあって日本医師会が賛成してくれるかどうか・・・例えば教師を全部ロボットにしたらって案に教職員組合は全力で反対するやんな。あまり期待は出来ない。適度に人間の仕事も残してあげないとむしろ規制してくるんじゃないかな。この機械が病気を診断できるなら医者いらんもん。

ビッポ：ちょっと考えてきた質問していい？

ドクター：どうぞ

ビッポ：質問①もしこの検査システムが始まったら自分の病院で扱うことは考えますか？

ドクター：考えます。１回の金額が安ければ無料で開放しても良い。ただしうちで治療はしてないので、ＰＣＲ検査に回ってもらうしかできない。なんせコロナが終わってくれないとお年寄りの患者が全然こない。早く終わって欲しい。

ビッポ：皮肉だねｗ　続いて質問②導入される場合ワクチンを国民全員が打ち終わると需要が減ると思いますが、その後もこのシステムの需要は続くとお考えでしょうか？全く無くなるとお考えでしょうか？

ドクター：あるんじゃない？コロナは発生したときの経済的ダメージが大きすぎるし、来年以降に全員がワクチン打つ保障もない。いまは無料だから打ってるだけで、毎年無料にはならないと思う。

インフルエンザは「イチゴ舌」って赤いぶつぶつできたり、舌癌や性病は舌にできものができる。そのうち症例も集まってきてコロナ以外も見分けれるようになったら使い勝手のあるツールになる。

医療が届かない地域にもこのしくみは使える。海外はジカ熱とかデング熱とか蚊が媒介する風土病ってあるやん。データ集めたら実はその患者は前兆として舌に異常起こってるなんて新発見もあるかもしれない。喉で風土病の初期症状が分かるなら先進国よりも無医村や貧しい国のほうがはるかに需要あるわな。ＡＩよくわからんけど１００万人の舌の画像があったら、そのなかで１０の病気の患者が同じような舌だった、検査した結果その中の１つの病気だったとかこれから延々自動でやるわけでしょ？データの蓄積と症例の集計化を同時にやるんだから急激に医療が進化する可能性はあるよ

ビッポ：なるほど！それは全然想定してなかった。続いて質問③導入することでコロナは減らせると思いますか？

ドクター：精度によるとしかいえないけどＰＣＲと同じかそれ以上なら減るでしょうね。これ自宅でも出来るんやろ？一日に出来る回数は？

ビッポ：カメラをスマホにつければいいみたいですね。回数は多分お金さえ払えば制限無いのでは？

ドクター：それなら減るでしょうね。

ビッポ：質問④この仕組みは今後も末永く商売として成立するとお考えでしょうか？それとも一過性のものだと思いますか？

ドクター：画像とＡＩを組み合わせる診断はこれから初期診断の主流になっていくと思うよ。データが蓄積されたら何千万人の症状を見てきたドクターがいるのと同じだから。

ビッポ：家庭に一人、ＡＩによるマイドクターの時代になるのかな

ドクター：そうなっていくんじゃないかな

ビッポ：長い時間ありがとうございました。ワクチン打ったら飲みにいきましょう。

ドクター：興味あるから続報でたらまたおしえて。

ビッポ：はーい。

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最後にリミポホルダーでもある薬局のオーナーさんに聞いてみました

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質問１　薬局で扱うことは考えていますか？
→取り扱いたいと考えています。
実証実験に参加できないかリミックスに相談中です

質問２　コロナが発見された場合、現行法上でお店でＰＣＲ検査（鼻の粘膜や唾液で１５分で結果がでるものなど）は可能なのでしょうか
→市販のPCR検査キット（郵送して後日結果）や抗原検査キットの販売は可能ですが、PCR検査自体は薬局で行うことができません

質問３　導入される場合ワクチンを国民全員が打ち終わると需要が減ると思いますが、その後も需要は続くとお考えでしょうか？無くなるとお考えでしょうか？
→新型コロナウィルスは従来のコロナウィルス同様、変異することで継続的に発生する感染症になりえますし、ワクチンを打っても感染しないわけではないので必要と考えます。
また新型コロナウィルスが落ち着いた場合もその他の感染症のスクリーニングを薬局で行うことで感染症の有無に応じて医療機関の受診勧奨、市販薬で経過観察など不要な受診を減らすことが出来、医療費削減に繋がるため、需要は続くと考えます。

質問４　導入することでコロナは減らせると思いますか？
→自覚症状のない初期の状態でも陽性が判明するのではあれば大きく減らせられる可能性があると思います。

質問５　来年度コロナはまた猛威を振るうと考えでしょうか？ワクチン効果で小さくなるとお考えでしょうか
→小さくなると思います

質問６　この仕組みは今後も末永く商売として成立するとお考えでしょうか？それとも一過性のものだと思いますか？
→何十年と口の中の診察が人の手で行われてきました。
その診察の置き換えや前段階の検査として有用となれば末永く商売として成立すると思います
また臨床実績や検体が増えることで口腔内の他の疾患（口腔がんや舌癌）を早期発見することができるようになれば医師も口の中の診察に置き換わる可能性もあると思います。

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参加いただいた方ありがとうございました。

私なりに総括します。

まず２４時間３６５日稼動できるということ、またコロナの一番厄介な点である無症状患者が初期段階で抽出できるということ。この二つを持ってしても画期的な技術であると考えます。

例えばの話、歯医者に来る人にこの検査を義務付けてくれたら膨大なデータが集まるし、無症状の患者を減らせるのではと思っています。お客さんに負担はないですし、医者側の負担もなく歯が痛くなくても歯医者でコロナ検査が出来るとなれば歯医者の収益も上がります。

薬局のオーナーさんが言われるとおり人が営々つむぎあげてきた医療の知識や技術は共有され、少しの違いはあれど医師はほぼ同じフローチャートで病気を判断しているのだと思います。その仕組みがわかればＡＩに出来ないことは無いといってもいいでしょう。むしろ何億例という症例を見ているスーパードクターができる可能性があります。

リミポだけなら不安もいっぱいですが今回はチーム戦です

精密カメラでは日本トップクラスのスカラ社

システム部門でも高い技術を持つ大日本印刷

ＡＩの世界で知らないものはいない東大　松尾研究所

早くから新型コロナウイルス感染症に関わってきた順天堂大学大学院医学研究科公衆衛生学 谷川武主任教授

どなたも超一流のメンバーですので恐れる必要はありません。私らの心配してることなんてこの人たちは全部理解してうごいていますよ。その人たちが実用化は可能といってるんですからね

まずは１９日の名古屋ポートメッセで体験してきたいと思います

その模様は次回のnoteにて行います