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安倍政権の数学的帰納法に立つ菅政権

「菅さんって苦労人なんだよな。」発足当時は、いわゆる成り上がりの政治家だったので、好きだった。ただ当初菅義偉は、安倍政権の女房役を終えたらとっとと隠居政治家になると思っていたので、自民党の総裁選出馬には驚いたが、国民の小さな幸福を考えてくれると期待はしていた。

だが、拙作の学術会議の任命で疑心暗鬼になった。これは安倍政権の正当性を証明する政権ではないかと。下にその論理を記した。

① 安倍政権のやった内閣人事局設置がある。

② 内閣人事局における政治的介入を一層強くしても、否定的な見解はでないとすれば。

③ 安倍政権のやったような人事政策は正しく認められるであろう。そして自分(菅総理)も認められるであろう。


内閣人事局のトップには菅総理が官房長官時代に介入したとされている。つまり菅総理は人事政策について、官房長官時代の時をコピペして今回の学術会議に応用したのではなかろうか。これがもし騒動になったとしても、安倍政権が行った経済や外交などの政策成功によって、払拭できると思っているのではないだろうか。前回は内輪で丸め込めたが、さてどうなるか。

どうも菅総理は安倍政権を踏襲しているというよりも、結果としてその綻びを公に晒す事態に陥る気がする。「前例にならって実行するが、よりコントラストをくっきりとした実行形態をとれば、形になって国民は満足するだろう。」その「コントラスト」が今は圧力となっている。その目的は中央集権国家か?

確かに圧力というか強引さは必要だろう。だがプログラムを実行するように機械的に圧力をかければ、国民は疲弊する。不満を持つ。コロナウィルスで物理的に人間が集まることは不可能だが、鬱積が募ってアラブの春のようなネットワークができれば政治は迷走する。となると考えたくはないが「テジタル庁」というのは各省庁情報の一元管理を目的としているという大義の元、この混乱に乗じて我々国民のプライバシーまでも監視をして、中国のような監視国家の礎を作っているのかと疑念を抱いてしまう。

そんな劇場型の政治にはまるほど、人間はアホではない。

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