精神病院入院生活11日目
0時過ぎに一度目が覚めるが、すぐに二度寝できた。
5時過ぎに尿意で目が覚めたので仕方なくトイレへ。
それにしても本当に眠れるようになった。ここ4年間、眠るという事がどういう事か忘れてた。横になって目を瞑って息をしているだけじゃ、体と脳は休まらないんだってことを身をもって知った。
6:30の起床時間になるまで、ベッドにあぐらをかいてYouTubeを聴きながらマインドフルネス。「今ここに存在していることを意識しながら呼吸に集中してください」とかなんとか言われるけど、今ここに存在していることを考えたくない人はどうしたらいいんだろう。
とりあえず静かに呼吸を整えることで精一杯だ。
6:30になりやっと点灯したので、一番乗りで洗面所へ。歯磨き洗顔、フェイスパックを済まして、着替え。
脱いだパジャマを洗濯ネットに入れて洗濯を回す。
上着を着てテラスに出て塀に囲まれた狭い空を見上げる。今日の外出はどこへ行こうかな。30分の外出しか許可されてないから、かなり限られるけど…。
もうすぐ朝食の時間だ。また謎ごはんなんだろうな…。
朝食後、外出までの間に写経をしようとデイルームにいたら、初めての女性患者に話しかけられる。自分の症状や何やらを語ってくれた。短編小説を書くのが趣味とのことなので、読ませてもらうことにした。一作目はカフカの『変身』を思い出させるような内容だった。
30分の外出許可を利用して、今日はブックオフへ。
勢い余って院内用のサンダルで飛び出してしまった。すぐに気付いて良かった。
Googleマップでは片道11分となっていたのて、急ぎ足で歩かなくてはならない。靴の履き替えで2〜3分時間をロスしたものの行きはすんなり。さっさと本を選び退店。ここで気が抜けたせいで道に迷った。住宅街のせいか、行き止まりが多い。途方に暮れながらも競歩みたいな勢いで歩き、なんとか病院へ到着。1分遅刻してしまった。
残念。
外出から戻り、看護師に呼ばれる。
便秘がひどいので、看護師に座薬をすすめられ、挿れられることに。
私がお尻を出している時に看護師は「さっき話してた女性なんだけど、おしゃべりが大好きで話が止まらなくなっちゃう時があるから気を付けて」と忠告された。「うまくあしらうから大丈夫ですよ」と返したものの、看護師が言う通りでその後の付きまといがすごかった。
就寝時間まで付きまとわれたが、他の患者さんの協力もあって、なんとか逃れることができた。
どうやらその彼女の元カレがこの同じ病棟で入院しているらしい。誰かは知らないし、嘘かもしれないが、本当たとしたらたまけたもんだ。2人揃って同じ病院に同じ時期に入院なんて、言葉にならない状況だなぁと感じた。
そういえば、何故か写経ブームが密かに始まっている。
私もやってみたいですという方か2人現れたので、お裾分けした。近くの100均には売っていなかったらしい。
写経ブームもっと広がるといいな。集中出来るし、話しかけてほしくない時は話しかけられないし、いいことたらけた。たいしてお金もかからないし。
午後は作業療法に参加。
ヨガマットに寝っ転がって軽いストレッチ。
重度の患者さんもいるので、全体てみれば半分くらいの参加者はぼんやり座ってたまに手足を動かしている程度。出来るか出来ないかではなく、参加することに意義があるのかなぁとも感じたので、身体を動かす系の作業療法は積極的に参加してみようかなと思った。
明日はどこに外出しようかな。
30分しかないので、きちんと計画して、迷わないようにしないと…。
あと、院内用サンダルで飛び出さないように気を付けないと。これ大事。