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メンタルヘルス課題の解決を「生成AIとデザインの掛け算」で考えてみて、分かったこと
こんにちは、BIOTOPEの山田和雅です。
2024年10月4日、イリノイ工科大学デザインスクール、日建設計との共催企画イベント「社会課題 ×生成AI ×デザイン:メンタルヘルス課題を解決する生成AIソリューションを、どうすればデザインできるか?」が無事に開催されました。この記事では、そのイベントで僕が感じたことを要点を絞ってお伝えします。
いま社会実装が凄まじいスピードで進む「生成AI」を、いかにデザインの力で社会課題を生み出す存在ではなく、社会課題を解決する存在にすることができるか? をメンタルヘルスのテーマから考えるこのイベント。
当日は生成AI、デザイン、メンタルヘルス、それぞれのテーマ(あるいは全部!)に関心を持った50名ほどが日建設計のPYNTに集い、メンタルヘルスの課題文脈にじっくりとディープダイブしながら、解決策を生成AIを使ってアイデアソンする、あっという間の4時間半でした。
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さて、この記事ではできるだけその日の臨場感を伝えるべく、(独断と偏見ながら)僕の心に深く印象に残ったシーンごとに、「4つのマジカルモーメント(僕の心に刻まれた/ハッとさせられた瞬間)」としてまとめてみましたので、そちらをシェアしていきたいと思います。
こちらのイベントがどのようにして始まったのかは、過去のこちらの記事に書かせていただきましたので、もしご興味ある方はご参照ください!
マジカルモーメント①:トラウマが引き起こす計り知れない影響
今回のイベントは「生成AI 」「デザイン 」「メンタルヘルス」、3つの要素を統合して議論する場だったこともあり、参加者の皆さんの関心はさまざまでした。当然メンタルヘルスの課題に関する皆さんの理解もまちまちだったこともあり、イベントでは前半パートの2時間をおおまかにインプットの時間として、課題文脈にしっかりと浸る時間に設計しました。
最初の2時間のインプットの起点は内科医・心療内科医の鈴木裕介先生の講演でした。
鈴木先生は、臨床現場に立たれる傍ら、『心療内科医が教える本当の休み方』『メンタル・クエスト 心のHPが0になりそうな自分をラクにする本』といった執筆・啓蒙活動をされている、このテーマのフロントラインにおられる方。
そんな鈴木先生の議論は、メンタルヘルス課題の広大なる全体像を捉えつつ、「トラウマ」を理解の切り口に据えたものです。
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僕としてのハイライトは
社会全体としてのメンタルヘルスの問題をどうすれば解決したり・緩和したりできるのだろうか…と考えはじめるために、まずはそのメンタルヘルスの不調を引き起こす原因・要素である「トラウマ」の存在を捉えなければならない
なかでも、「小児期のトラウマ体験=ACEs」に注意をことさら向ける必要がある。ACEsを負った子供(ヒト)は、その後の人生で、メンタルヘルスの不調を引き起こす可能性が高くなることはもちろん、がんのリスクが上がったり(2.4倍)、慢性気管支炎/気腫のリスクが上がったり(3.9倍)、アルコール依存症(7.4倍)、50人以上との性的関係(3.2倍)など、身体疾患やその他の社会的な問題を引き起こす要因となるとの研究(Felliti et.al.(1998)、Hughes et. al.(2016))があるというから、その影響の裾野の広さと深さを考えると少し恐ろしいものがある……
したがって、ACEsを最小限にすること、一度植え付けられてしまったトラウマを緩めるACEsの反力としての「解毒剤になりうる体験(PACEs)」の機会をいかに支えるか・増やすかが大切
そして、もっと言えば、こうしたトラウマそのものの理解を社会全体として高め、このめぐり続ける「痛みの記憶」を社会として癒す機能をいかに具備できるか。平に言えば「トラウマインフォームドケア」をいかに社会に根付かせることができるかが大切だ
という点でした(鈴木先生の講演資料はこちらからDLできます)。
そして鈴木先生の語りで特に印象的だったのが「平成は発達障害の時代。令和はトラウマの時代」という杉山登志郎氏のお言葉の引用です。その課題の根深さ、広さ、再生産する性質に対し、社会(私たちがいるシステム)の側があまりにも不準備だというまとめも含め、この記事を書いている今も僕自身胸に刺さり続けているメッセージです。
このマジカルモーメントは決して前向きなものではありません。が、当日のことを振り返ると、こうして鈴木先生の語りによって、課題の震源地にぐっと引き寄せられ、その深さに浸ることができた、問いが波紋状に自分のなかで広がり始めた、という意味でひとつ目のマジカルモーメントはこの瞬間だったと思います。
マジカルモーメント②:生成AIのフィジカリティー(身体性)を考えることが、メンタルヘルス課題を解く鍵になるかもしれない
鈴木先生の語りの余韻が残るなか、いよいよ視点を今回のもう一つの主題でもある「生成AI ×デザイン」へと開き、さらには「都市」や「まち」の視点へと昇華していく、コラボレーションの時間(パネルディスカッション)に続いていきました。
パネリストは以下の皆さん
モデレーター:佐宗邦威氏(BIOTOPE代表)
生成AI専門家:倉嶌洋輔氏(株式会社Focus on代表)
都市・まちづくり専門家:光山茜氏(株式会社日建設計 都市部門 プランナー)
メンタルヘルス専門家:鈴木裕介氏(内科・心療内科医)
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話題は
メンタルヘルス課題は10-20年で増えているか?
ChatGPTでヒトの感情面は活性化できるか?
人とAIの役割分担は?
人と人がつながりやすい・安心感を得やすいまちづくりに大事なことは?
都市xAIでの可能性は?
など多岐に渡りました(詳細は下図ご参照)。
なかでも特に僕自身印象に残ったのは、AI専門家の倉嶌氏とデザイナーの佐宗氏が提起していた「生成AIとフィジカリティー(身体性)」の議論です。
生成AIはヒトのように考えアウトプットを出すことができる反面、フィジカリティーがないことが弱みであると倉嶌氏は言います。
一方で、トラウマを抱え、思うように他者とのコミュニケーションが取れないメンタルヘルスに悩む人からすると、フィジカリティーがないことの方が気楽だったりするのでは(強みになるのでは)との議論に思わずはっとしました。
これに鈴木先生が「たしかに本来ならば自分を助ける存在のはずの心療内科医とのコミュニケーションも勇気がいる・緊張する、と言われることがあるんだよね」と応答。
さらには都市計画の専門家である光山氏からも、「まちづくりでも同じような話がある。トップダウンでまちの姿を当てはめていくのではなく、どうすればボトムアップで声を集めてまちの姿を作れるかを考えてきた。AIはそれを可能にする意味で大きな可能性がある」と応答があり。
この論点は、メンタルヘルスの悩みを抱える人のミクロの課題を解決しうる部分もありますが、本質としては「ヒトにとって生成AIとはどんな存在であるべきか?」という根源的な問いであり、生成AIをどのようにまちのようなマクロなシステムに織り込んでいくのか、メンタルヘルスのみならず様々な社会課題にどのように望ましい変化を起こしうるのかを考える深みのある論点だと感じました。
この「生成AIの存在性」、言い換えると「生成AIとヒトの関係性」のあるべき方向性を(ぼんやりとですが)思い描くことができた瞬間、それが僕としての第2のマジカルモーメントでした。
詳しい議論の流れは以下システムマッピング型のパネルディスカッションメモをご参照ください。
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マジカルモーメント③:生成AIの生み出すものと生み出せないものとは?
こうして生成AIとメンタルヘルスの文脈にどっぷりと浸かったあと、参加者の皆さんは下の「都市・東京におけるメンタルヘルス課題のシステム図」を眺めながら、アイデアを深掘りするテーマを決めていきました。
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詳細は割愛しますが、結果として、「社会の間の仕組み・コミュニティづくり」と「職場のメンタルヘルス」の2テーマが選ばれ、それぞれのチームが生成AIを活用したソリューションのアイディエーションをしていくことになりました。
ただしひとつルールがあって、それは「アイデア出しのプロセスで必ず生成AIを使うこと」です。
生成AIを実際に使ってのアイディエーションということで、初心者歓迎のイベントだったこともあり、ここでAIコンサルタントである倉嶌氏から15分間のミニ生成AI活用講座(本来は2日かけて学ぶ内容のエッセンス!)&今回のイベント用にテーラーメイドしてくださったアイディエーション用のプロンプトを共有いただきました。
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メンタルヘルスの課題文脈を鈴木先生から、生成AIによる課題解決の可能性のヒントをパネルディスカッションから、アイデアだしの武器を倉嶌氏から、それぞれGetした各テーブルの皆さんは、いよいよ生成AIによる・生成AIのソリューションを考えるためのアイデアソンの準備ができた状態に。
アイデア準備時間は1時間(短っ!)。各チーム1時間後にアイデアをプレゼンする約束です。
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1時間後、6つのチームは思い思いのチーム議論を経て、それぞれの生成AIソリューションのアイデアをシェアしていきました。全てをシェアすることはできませんが、主なアイデアの概要は以下の通りです。
社会の「間」の仕組み・コミュニティづくり
AIモニタリングによる「静寂ゾーン」の最適化
「静寂の休憩スポット」を公園や公共施設内に設置し、AIカメラやセンサーデバイスで利用状況や騒音レベルをリアルタイムでモニタリング。静けさが保たれているかチェックしつつ、混雑時には他の静寂スポットへ案内する通知を行うなど、最適な環境を維持。
AI主導の「コミュニティ・リフレッシュデー」のプランニング
地域全体で、月に一度「コミュニティ・リフレッシュデー」を設定。AIが住民からのアンケートや地域のイベント状況、天気データなどを分析し、当日のリラックス活動プランを作成します。
「心のコンパス」アプリ
子供向けに開発された、心の状態を毎日チェックできるアプリ。AIがつくる簡単な質問やイラスト、ゲーム要素を通じて、子供たちが自分の気持ちやストレスの度合いに気づけるようにサポート。
「心のマップ」学校での可視化ワークショップ
学校内で定期的に開催されるワークショップで、子供たちが自分の感情を色や形で表現する「心のマップ」を描く。表現を生成AIがサポートする。
職場のメンタルヘルス
AI Culture Shift
AIを活用して職場文化をモニタリング、分析、改善することで、メンタルヘルスのリスク要因を排除し、従業員が心地よく働ける文化を育成する。
主な機能と特徴
AIベースの職場文化診断ツール
AIによる個別文化改善プランの生成
AIサポートによる即時フィードバック
AIで促進する「逆転フィードバック文化」
バーチャルAIファシリテーター
ピアサポートプログラム
上司だけではなく同僚同士でサポートしあえる体制をつくる。ピアサポートを通じて悩みを持つ従業員が孤立しないようにする。AIがピアサポートの結果を分析し、組織全体のメンタルヘルスを分析する。
多くの案が人間の代替としてアバターを生み出したりするのではなく、まちのインフラの一部に機能が溶け込んでいたり、表現ツールとして使われていたり、職場のイントラネットに隠れていたりフィジカリティー(身体性)のなさをうまく活かした設計になっていると感じました。
さて、ここからはメンタルヘルス自体の課題や解決策、個別のアイデアの中身を議論するのではなく、ファシリテーター目線 & 広義のデザイナー目線でのプロセス面での学び・気づきをフォーカスを当てていこうと思います。
というのも、中身の議論は1時間のアイデアソンでは到底足りず、これから継続議論をしながら、具体的な活動としてじっくり深めていきたいと考えているためです。たった1時間の議論の中身のクオリティだけで何かを判断されてしまうのは残念ですので。
さて、僕の感想です。
皆さんの発表を聞いての第一印象は「1時間でここまでできるんだ」という素直な驚きでした。
というのも、このイベントをオーガナイズした張本人として言うのは憚られるのですが、僕自身生成AIはほぼビギナー、かつ、技術全般にそれほど強くない僕は、どこか生成AIのアイデア生成力に懐疑的な目を持っていました(技術トレンドが来ているのでフォローしなければ……と生成AIを使っていました)。
しかも、僕自身商社のスマートシティ営業を経て、もっとヒトに寄り添ったソリューションを考えないと、という問題意識から、「人間中心デザイン」を学ぶためにイリノイ工科大学デザインスクールに留学した経緯もあり、どこか「ヒト中心で考えるべき」という変な信仰?バイアス?に囚われていたように思います。
良い意味で、今回のアイデアソンの1時間はそんな僕の期待を裏切ります。
1時間といえば、ちょっとした定例会議、Netflixのドラマ一本分です。その時間に出てきたアイデアの質量としては、これは凄まじいものです。
以下がアイデアソンの発表用ボードのOverviewです。その質量が少し伝わるでしょうか?
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特にアイデアが生み出されるテコになっていた瞬間として強く印象に残ったのが「ロール設定」の部分です。
同じ目的設定と問いのINPUTでも、生成AIのロールを、「超優秀なある自治体の都市計画を担当する自治体職員」とするのか、「超優秀なコミュニティデザイナー」とするのか、はたまた「投資ファンドマネージャー」「登山家」「詩人」のような一見して文脈と関わりのないロールとするのか、ここの前提設定によってOUTPUTが大きく広がっていました。
それこそワンクリック、このロールを入れ替えるだけで10個のアイデアが違う方向性で出てくる。筋が悪ければ、またロールを入れ替えると、また10個出てくる。面白ければその方向性で角度の違うロールを出してみる、するとまた10個…といった具合。これはポストイットを使った強制発想型のアイディエーションをファシリテーションしてきた僕のような人間が真っ青になる瞬間でした。
一方で、限界も同時にあったのかなと思いました。
さまざまなアイデアがすごい速さで出力される「幅だし力」の効率の良さの反面で、一つ一つのアイデア自体の「深み」が揃っていないことや(すごく深そうなものもあれば、すごく浅いものもあり、玉石混交)、そのアイデアが出てきたコンテクストがわかりづらいので、そのアイデアを「信じるだけの根拠・体験が不足してしまうこと」などがあるのでは、と。
無論、万能のツールなどがこの世に存在しないことは百も承知です。
ですので、だから生成AIはまだダメだ、と短絡的に考えるのではなく、この強み弱みを踏まえてデザイナーらしく「どうすればデザイナーが広義のデザイン活動において生成AIを活用しながら創造力を最大化できるか」と問うべきです。
というわけで考えてみたのが以下のデザインプロセス。デザイナーと生成AIがチームメートのようにコラボレーションする感じが、アイディエーションの理想の姿なのかな、と感じました。
【生成AIを活用したデザインプロセス】
デザイナーが、課題のアジェンダセッティングをする(それをプロンプトに入れる)
生成AIに、解決のためのアイデアの幅だしをさせる
デザイナーが、その幅だししたアイデアを目利きして選び、ときには幾つかのアイデアを統合し、オリジナルのコンセプトにする(アイデアをヒューマナイズする)
生成AIに、そのコンセプトを多面的にクリティックさせる(ここでもロール機能が活きる)
デザイナーが、そのコンセプトをセンスメイクする(そのコンセプトがなぜ重要なのか、ヒトにとってどんな意味を持つのか、を考える)
生成AIに、ワイヤフレームやストーリーボード、実装計画をプロトタイピングさせる
と書いたものの、上の僕の気づきはあくまで2024年10月時点でのものです。おそらく向こう数年で、生成AIができることが増えていきます。その結果、上の「デザイナーが……」の書き出しで始まる箇所はだんだんと置換されていく気がしています。でも一方で、デザイナー(ヒト)が……の書き出しで始まる要素は最後までいくつか残る直感もあります。
最後まで残る部分ってなんなのだろう?
なぜ残るんだろう?
なぜ残したいんだろう?
という問いが今僕の頭の中にエコーしています。この辺にヒトの営みの本質があるような気がして、考え始めると夜眠れなくなります(笑)。でもこの問いを持ち帰れたことが僕自身にとってはこのイベントの最高のギフトだったのかも、と感じています。
そんな学びをくれたアイデアソンの時間、それがマジカルモーメント③でした。
マジカルモーメント④:3色の学び資産
最後のマジカルモーメントは、僕自身がそうであったように、参加者の皆さんもまた何か持ち帰りがあるといいなと思い、感想を白板に貼って帰ってもらった瞬間です(もっといえば、片付けをしながらその白板を僕自身が眺めていた瞬間かもです)。
感想は以下の3つの質問への答えを3色のポストイットに書きわけてもらう形で行いました。
黄:生成AIを使っての驚き(WAO)
赤:社会課題解決デザインのために生成AIを使うとき:私たちは生成AIをどのような存在と捉えるとその可能性を最大限に引き出すことができるか?
青:社会課題解決デザインのために生成AIを使うとき:その可能性を最大限に引き出すために私たちはどんな「NG原則」を決して忘れてはならないか?
その結果がこちらです。これは貴重な資産だと感じたのでデジタル化もしましたのでぜひDLください。
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結び:イベントを基盤として、この先へ
参加者の皆さんにとって生成AIとデザインの掛け算の可能性を考える、またメンタルヘルス課題に取り組む方向性を考えるきっかけにこのイベントが繋がっていたら、これ以上嬉しいことはありませんし、この記事で少しその学びの一端がシェアできていたら嬉しいです。
このShapeshiftシリーズは教育機関であるイリノイ工科大学デザインスクール、日建設計の共創スペースPYNTとともに開催したコモンズ型企画ですので、こちらの知を社会善のために活用していただくことは大歓迎ですし、記事拡散もお問い合わせも言わずもがなです。
また、この活動は継続していきます。
PYNTでは今回のイベントで生まれたつながりや視点を引き継ぎ、「働くとウェルビーイング」Future Collectivesの活動のひとつとして、個別ソリューション、オフィスのデザイン、まちのデザイン、制度仕組みのデザインなど、様々な切り口で検討をしていきたいと思います。こちらもMeet up大歓迎ですし、活動報告を継続していきたいなと思います。
Shapeshiftは来年5月に世界各地(日本・東京、インド・プネ、ニュージーランド・オークランド、米国・ニューヨーク)で行われた同種のイベントの結果報告と知見の統合を行う「サミット」イベントでクライマックスを迎える予定です。こちらのイベントに参加した際、再度報告をしたいと思いますので、乞うご期待ください。
P.S.
実はマジカルモーメントがもう一つあるのです… と言ったらしつこいな!となりそうですが、最後に一言だけ。
実は今回50名の参加者の皆さんを6つのテーブルに分けて議論をしたのですが、このテーブルごとにBIOTOPEのプロジェクトリードメンバーの仲間たちがテーブルファシリに入ってくれていました。さらに全体の進行をサポートするためにバックオフィスのメンバーが動き回ってくれていました。そんな同僚たちの後ろ姿をアレンジャーの僕はただただ眺めているしかない時間がアイデアソンの途中にぽっかりと5分ぐらいあり、何か僕もしないと…とそわそわとしながらも、その贅沢な眺めをいつまでも見ていたいと思いつつ、感謝の気持ちで包み込まれていました。
コアメンバーとして企画を引っ張ってくれた、一般社団法人COMHCaの真嶋さん、松本さん、図解総研の沖山さん、医師でありプロノイアのコンサルタントでもある松本さん。
PYNTの吉備さん、岩谷さん、福山さん、そして当日対応してくれたPYNTコミュニティチームの石橋さん、塩川さん、井上さん。
深く深く御礼申し上げます。
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text by Kazumasa Yamada