飼育日記「めだかのきもち」㉔ボス♀のシュシュ
メダカの飼育を始めてから、沢山のサイトでお知恵を拝借した。先輩諸氏のアドバイスはどれも有り難く、どうにか厳しい夏を切り抜けることが出来た。
最近覗いたサイトで、短いながらガツンと響いた言葉があった。「針子の多くがいつのまにか消えてしまう。」という投稿者のお悩みに対して…
「針子は死にます。」
深いなぁ。生まれたての針子はすぐに死んでしまうほど弱い。上手く餌を食べられない。水質変化に耐えられない。容易に捕食もされる。
だから親は沢山の卵を産む。
相変わらず絶好調のボス♀は、18°Cに急下降した水温にも直ぐに順応し、毎日抱卵している。上から見ると、お腹の両サイドに卵がどっさりはみ出ており、女の子の髪止め、シュシュのようだ。
「針子は死にます。」
この一言はメダカの生態を言い当てている。
そして、飼育する者に"構え"を促す言葉だ。
卵の採取はもうやめるつもりだったが、時々ウィローモスをチェックすることにした。
卵を見つけるのが楽しいので。
朝、孵化した針子が泳いでいると嬉しいので。
針子は死んでしまうので。
雨も止み、涼しくなったので、針子にも太陽の光をいっぱい浴びてもらおう。厳しい冬の寒さを生き抜く、たくましいメダカに育つように。
ボス♀のDNAを受け継いだ針子は、やはりふてぶてしいメダカに育つのだろうか。そうだとしたら見分けがつく。楽しみである。 9. 8