【RX&Co川内一史】2024.9.29 稲城クロス ME3
写真:猫天さん
東京都稲城市 稲城北公園で行われる、河川敷の草むらをレースごとに開墾し突如現れるCXコースで、‟草刈クロス”と称する作業をスタッフさんが開拓して作って頂いている ギャラリーが多く熱気の有る初心者歓迎のシクロクロスレースです。
コースは①ストレート②クネクネのタイトコーナーの連続③バリア&階段(舗装下りスロープ)で構成され、階段とストレートが抜きどころとなります。距離が短めなので30分のレースでは6周回程度と思われます。(ME3:5周、ME4:4周でした)
準備
レイアウトより厄介なのは、路面が凸凹でサドルに座って休憩する場所が無い事で、座ると路面に跳ね飛ばされます。
凸凹のストレートを柔軟に吸収しながら加速するために、上体を安定させる(意識を忘れない)練習をしました。特に頭が揺れないように。
草むらを切り開いているのでクネクネのコース幅は狭く、無理しないと2台並べないくらいなので走行ラインを外すと「草&蔓」にカサガサッと突っ込み減速します。右に膨らんだ場合、リアディレーラーに枝や蔓が絡まりディレーラーがモゲる可能性もあります。
そこで思い描いた走行ラインを外さずにターンする練習をしました。と言ってもパイロンの8の字くらいしか方法を思いつかず、漠然と練習していたところに天の声が、ME1の美並選手(Team CUORE)が通信教育的に練習を見てくれました、「タイトターンでサドルから尻が自由にならない」などの相談に、‟フラペでスケーティング”※を提案頂き練習しました。ガチガチの上半身が緩むのに数日かかり、自由にスラローム出来るくらいになると自転車の上でポジションを動かすのが楽になりました。そのままスケーティングの課題を継続していますが、奥深い事が理解でき楽しくなってきました。(こんなところにコーナーリングのヒントがあるとは)
※スケーティング:左ペダルに左足を載せて片足でバランスを取りながら転がる。バリア手前の飛び降りる直前の状態
レース
機材:CRUX2020 Di2 タイヤIRC SERAC CX EDGE TUBELESS READY X-Guard タイヤ空気圧:前1.65bar 後1.65bar インサート(後輪のみ:ビットリア)
ピットエリア:予備車 BH RXteam タイヤIRCシラク チューブレスレディ 前後1.7bar インサート(後輪のみ:ビットリア)
稲城CXはクネクネエリアで順位変動がほぼ無く、バリア手前のストレート立ち上がりから→バリア→階段までの中途半端なL字→階段と、計測テントからの長いストレートで順位を上げるのがセオリーということは皆が理解していて、スタートからターン1までの順位が速い程有利なので、先週の常陸大宮の反省を踏まえ「途中で垂れても」最初から行こうと考えていました。
ゼッケン12番は5人並びの3列目で芝の安定した最左側に並びました。3列目スタートは慌てる事無く周囲の落車を見ながら前に遅れないように走りましたがストレートの1/2くらいで縦に伸びて右が空いたので右側の荒れた芝から加速し2つ順位を上げ最初のターンに入りました。(ターン1直前にS字がありますが昨年の練習でRoppongi Expressの城野さんがほぼ減速せずターン1まで行っても曲がれるのを見せてくれたのを応用しました)
クネクネエリアはスケーティング効果が出て、ほぼ思ったラインに後輪を合わせられました、おかげで少し息を整える事が出来ました。
しかしME3の前のほうはバリアの速度が思ったより早く、ビビりながら周囲の速度に合わせる感じで、階段を登りきるまで順位を落とさないようにRUNすると予想以上に呼吸が上がってしまいました。1周目11位で計測テントを通過し、ストレートの立ち上がりでダンシングしますが、うまくスピードが乗らず順位を下げてしまいました。
次のストレートのためにクネクネエリアで息を整え走りましたが、前で落車が発生し回避で遅れ、前との距離を詰めると休めず、バリア→RUN→階段で順位を落としながら消耗→ストレートが伸びないの悪循環を以降繰り返し、毎周回4~5人に抜かれた気がします。全5周のうち4周をタレタレですが大きなミスなく走り切りました。
結果
30位/42人出走 (71%) AjoccPt:21pt/ME3(+2:06)
ラップタイム:①5:52 ②6:04 ③6:10 ④6:16 ⑤6:11
考察
タイトターンでラインを外さない事(凸凹を処理しながら)、スタートで遅れない事を課題としていた部分は良かったですが、見つかった課題も多く、先頭集団までは1周のラップタイムを25秒詰める必要があり、5~6分/周の25秒は根本的に対策が必要と思われます。
他にも
①タイトターンで目線が近すぎる(タイヤの接地面の心配を目視していても対応出来ないし、もっと前を見て走ったほうが速度を上げられました)
②RUNや階段が遅すぎる(RUNの助走速度が維持されずドタドタしてる感じがする)
③バリアで持ち上げた自転車が安定していないのでRUNがぶれて怖い(自転車との距離感や接点を見直す)
④立ち上がりの加速タイミングが遅い(ギアをミスする事も起因しているが立ち上がり動作を軽快に出来るよう練習が必要)(サドルに戻る時にペダルが止まる)
⑤練習で出来た事を意識しないと出来ない。(練習回数の不足、無意識に出来るくらいになるように繰り返し)
次戦1週間後のJCX 茨城CX土浦まで少しでも改善して走れるようにしたいと思います。
追考察
Xに@yuki_asatoさんが投稿された「稲城クロス観戦日誌個人的ダイジェスト 」 https://youtu.be/0aArCe9av0Q?si=J5sH9878dmUvi1xd
動画に 2位の豊田選手(シモーネ)の階段走りが撮影されていました。単独走の階段スピードが驚くほど速く、特徴的だったので繰り返し見ました。
他の選手と並走している階段では周囲を考慮してか、ハンドルを暴れないように左手で持っていますが、単独爆走では左手(本来はハンドルを持つ手)を振り子にして登っていました。
左手で どのくらいの違いがあるのか近所の階段で試してみたところ、左手(腕)を振ると足への負担が激減し速度が上がりました。
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