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【RX&Co川内一史】関西シクロクロス 二色の浜グランプリ 2024.2.11~12 ME3

関空に近い大阪湾岸の二色浜海水浴場は中学生の頃に投げ釣りをしていた浜で、ここでCXレースをするとは夢にも思っていませんでしたが、ある意味馴染み深い場所です。3連休の日曜はJCX戦、月曜(祝)は関西シクロクロスの2連戦です、どーなることやら。

準備

大洗の砂、千葉ポートパークの砂に続き、砂、砂と練習も砂練ばかりとなっていますが、チェーンやギア類へのダメージが激しく、チェーンは細かな砂が抜けそうにないので交換しました。ベアリング類はグリス大盛でなんとか凌げたようです(このあたりのテクニックはRXBikeの整備を見ていて勉強しました)。年間を通じて多くのレースに出るために整備は必要ですが、故障個所を減らすには事前の仕様変更も必要で、慣れ親しんだショップがあれば、皆まで言わずとも調整してくれます(転倒を前提にワイヤを引いたり、泥を前提にグリスアップしたり・・)、結果的に年間のコストダウンになり、シーズンを通して快適な運用が出来ています(メカトラリタイヤも確実に減ります)。(最新パーツも魅力的ですが、しっかり整備されたパーツは未整備の最新パーツを遥かに凌ぐと思います)
 砂練で気が付いた事:タイヤが滑ってめり込まない砂は後輪を滑らせて曲がる方が速い事も多い。空気圧が高いと上半身をヒョコヒョコさせても轍をトレース出来ない傾向にある。タイヤが転がっていればリマウントがしやすいのでケンケン乗り(左ペダルに左足を乗せて右足で地面をケンケンして跨がずに転がす)しながらリマウントすると失敗しにくい。リマウントが苦にならなければ転がってる間に降りる気になれる。

前日試走で砂の確認中

前日試走(金曜日)

東京を21時出発し、新東名のトンネル火災を避け東名で大阪入りが7時頃(仮眠2時間 香芝P)早朝の朝食は、中学校時代の同級生のパン屋さん(大阪松屋町 まごころが美味しく定番で、補給食も調達して二色の浜へ移動しました。午前10時前に到着したのは、甥の航がビンディングペダルのデビューで試走前にCXでのビンディングの使い方を練習するためです。

ロードバイクでは靴の土踏まずの部分はペダルを踏むように出来ていない事が多いですが、CXで使用するMTB用のシューズの多くは土踏まずでペダルを踏むことが出来ます。(美並さん(CUORE)に教えて頂いたテクニック)これを癖に出来ればペダルキャッチに困らないので、多少の登り勾配でもリマウント出来るし、クリートが泥で詰まっても前に進めます。一通り練習を済ませて いざ海岸の砂浜へ。
 二色浜の砂の感想は、波打ち際は「乗れない」、松林側は「乗れる」。ということで砂でのリマウントの練習をしてからコース試走を行いました。

E3は砂浜が短い設定だけれど

コースを大きく分けると①公園エリア②砂浜の松林③乗れる砂エリア④海に近い乗れない砂⑤浜から上がる階段と陸橋階段となっていて、
①公園エリアは細かなアップダウンとタイトコーナーの組み合わせでコンクリートの切り替えでリムを打ちそうなイメージで、追い抜くには脚力差が無いと直線が短めです。
②砂浜の松林に降りるスロープ手前に舗装路が有りますが直角コーナー+砂利(試走中に砂利を掃除されていた)でビビりながら曲がる感じです。松林はコーナーが掘れて砂の轍になりそうです。
③乗れる砂エリアは体力もあまり奪われず乗車出来ますが、耕されると厳しい気がします。
④乗れない砂はリマウントもタイヤが沈んで出来ないレベルなので初めからRUNの一択です。

写真:ウインナー夫さん 砂埃が立つほど乾燥した路面

レースDAY1 

外気温は5→11℃くらいに上昇していくので痺れるような寒さは有りませんが、観戦者は風もあり真冬のダウンコートが必要な天気です。朝の試走は前日との差が有るのかを確認するために遅めに1周しました(変化を感じず)

機材:CRUX2020 Di2 タイヤIRCシラク チューブレスレディ タイヤ空気圧:前後1.5bar インサート(前輪:ビットリア、後輪:IRC)(後輪:進行方向逆付け)
ピットエリア:予備車 BH RXteam R8000 タイヤIRCシラク チューブレスレディ 前後1.5bar インサート(後輪:ビットリア)

 54番ゼッケン(51番始まり/E3)は実質4番なので空いていた中央に並びました。スタート位置から1コーナーまでは緩く左に弧を描いているのですが、1コーナーがタイトな180度ターンなので渋滞必至なイン側よりは安全なイメージです。
 関西シクロクロスの号砲はピストル型の パーン!というやつで始まりました(関東は ブザーっぽい ファ~ンとかピィーとかのイメージ)。
クリートキャッチを少しミスして順位を下げつつターン1ですが突っ込みは皆積極的です、次の渋滞箇所小山のキャンバーっぽいタイトコーナーは入口に複数ラインがあり、出口は根でラインが減ってしまう(後でE1を見ると根っ子は抜重することで無視されラインが減ってなかった)ので他の選手と横並びに立ち上がったのですが、下りで杉の枯葉に乗ってしまいズリーっと高速落車。周囲に謝りながらそそくさと復帰しダメージを確認します。ブラケットとレバーには杉の枯葉が沢山挟まっていますが体もメカも大丈夫そうなので、気を取り直して砂エリアに入っていきます。②砂浜の松林では前との差を詰められるものの、抜くだけの距離がありません。出来るだけ無駄な体力を使わないようにペダリングを止めて後輪荷重で転がる距離を延ばす事に専念します。(轍の深いコーナーで有利だったように思います)
しかし、砂をRUNするのが致命的に遅く次々に抜かれていきます、乗れないと解っている砂は最初から担いでRUNしましたが、押し均された車輪跡を踏みながら進むと少し楽な気がしますが、右に曲がったコースなので右肩に自転車を担ぐと杭がタイヤに僅かに当たってしまう事が度々あり、上手く杭だけ交わせる体力も無く(そこに体力を使いたくないだけですが)後で考えてみるとロスが有ったと思います。
 全4周の3周目に入ったところで、急に変速が動かなくなり、走りながらDI2のリセットを試みましたが(以前に城野さん(Roppongi Express)がDI2が動かなくなった対策を話してくれたのを思い出して)駄目で、砂エリアに出る前のピットで予備車に乗り換えようかと思いましたが、適正ギアで固定されていたので、「どうせ砂は担ぐし」と思い軽いCRUXのままゴールしました。

写真:野妻さん 乗車も息絶え絶え・・

結果DAY1

31位/35人出走(88%)AjoccPt:29pt/ME3
ラップタイム:①9:02 ②8:45 ③8:50 ④8:54 (+3:52)

考察

 落車とメカトラブルが順位を下げた主な要因に見えますが、そうではありません、最も大きな要因は「砂のRUN」区間での遅さです。
落車については、ラインを外すと枯葉で滑る事が解っていながら失敗しているので、ラインを競い負けた時の対処が雑な事が要因だと思います。順位を1~2番手落とす事と落車して10人に置いて行かれるリスクを考えると、このタイミングで危険を冒すより少し減速しても安全なラインを選ぶべきだと思います。レースではその場の雰囲気に呑まれ、ついつい行ってしまいがちですが、コーチ的立場から言うと適切な判断では無いと思います。
 問題の「砂のRUN」ですが、一夜漬けで改善される問題では無いですが、長期的な改善と明日のレースのための改善(短期的改善)が必要です。
長期的には脚力・ランニングフォームなどの効率良く走る方法を練習する必要が有ると思います(それ以上は思いつかないだけで他に有るのかも?ランナーに聞いてみようと思います)。
明日のレースのための改善点としては、担ぐのは思っていたほど楽では無く(自転車を押すより担ぐ方が足の接地時間が短く出来るイメージだったのですが、そんな事が気になるレベルではありませんでした)押して走るほうが速い気がします。朝の試走で試してみたいと思いました。

写真:y.katoさん 砂の後階段つづきで疲労度MAXな場所


 Di2のメカトラブルについては、Di2のRDプロテクション機能だと思っていましたがジャンクションA(CRUXはバーエンドに設置)のボタンを長押し(5秒以上)しても解除しないばかりか、LEDランプも点灯しないので、RXbikeに電話してチェックするポイントを聞きました。
こんな時は、まず自分で修理出来るか否かを判断する必要があります、そのための手段は正しく最短で行う必要があるので自分の技量を概ね把握しているショップは頼りになります。症状を伝えて、確認するべき場所を教えて貰い解決しなければ自分では手に負えないと判断します。今回は自分では解決しない症状(コネクター類の接続場所と抜き差しの方法を教えて貰った)だったので、大会本部にメカトラを見てくれるショップを聞きに行ったら出店しているというので早速会場内で見て貰いました(ネクストステージさん)再度コネクター類を確認し、可能性は2つ①コネクター以外の断線②バッテリーとなりました。Di2バッテリーまでは販売していなくて会場内の持ってそうな方に聞いて廻って頂き、充電済みの新品を探して検査確認用に借りてきてくれました(有難うございます)バッテリーを差し替えると、何事も無く作動し、犯人はバッテリーという事になりました。自分で修理を初めてからここまで約40~50分でした。これで明日もお気に入りのバイクで出場できるようになりました。

レースDAY2

夜の間に雨が降ったようで、0.5~1mm/hの量が3時間降る天気予報が出ていました。コースの状況は全くわからないので、雨で変化が有るのかを確認するために1周しました。結果は変化を感じず、砂も同じにしか思えませんでした。昨日より風は強めですがレースに影響が出る程ではありません。

機材(前日との違い):CRUX2020 タイヤ空気圧:前後1.5→1.55bar (砂をコントロールしやすい低圧より、リム打ち防止のため抜重でペダルを止めていた場所を漕いだまま走りたい設定)

写真:ウインナー夫さん ペダルキャッチに悩み中

昨日はJCX戦(スタート35名)で今日は関西シクロクロスのレギュラー大会(スタート59名)との事ですが、出走人数は関クロの大会のほうが多かったです。エントリーも79名(DNSが多いのは年間申込があるから?)と多くゼッケンは9番でした。
7人列なので2列目とおもいきや2名DNSで最前列に残った左端からのスタートとなりました(舗装が左下がりで少し足つきが悪いポジションです)。
号砲と共にペダルキャッチが良くなく置いて行かれる感じですが、後ろから数人ロケットのように飛んで行ったと思うと、ターン1手前でタイヤロックする選手(若干テール流れ気味に見えた)、そこへ前走車が突っ込む形で急ブレーキ、避けられない判断だったのでブラッケットを握ったグーパンチを前走車のお尻にめがけて突っ込みながら降車し、落車せずクリアしました。(前走者のお尻さんごめんなさい)

写真:野妻さん ターン1の わちゃわちゃ中


前日の反省(落車)から①公園エリアは周囲に同調する走りで安全に走り、砂エリアの降車切り替えをスムーズに(止まってから降りるのではなく、動いてる間にRUNの速度を維持したまま降りる)出来るように注意しました。RUNは朝の試走で担ぎと、転がしを試してブラケットを持って転がしを選択しました(出来るだけ前かがみにならないように 疲れてハンドルで支えがちですが、前輪が砂に埋まるので余計に疲れます)。前日の担ぎと比較すると前走者をRUNで追い抜ける場面が有ったので良い選択だったと思います。

写真:y.katoさん DAY2は担がない

大阪開催で普段自転車レースを見た事のない 親戚や知り合いがコースのあちらこちらから声援をしてくれて、苦しくても休めないレースとなりました(呼吸や筋力が限界でも声援は良く認識できるんですよね)。

結果DAY2

48位/59人出走(81%)AjoccPt:3pt/ME3
ラップタイム:①9:08 ②8:58 ③9:02 ④8:54 (+3:43)

考察

速く丁寧に走る事が出来ていないと思います。速く雑でミスが多いか、遅く丁寧になってしまいます。遅く丁寧を練習で速くしていく必要が有ると思いますが、基準を見つけないと同じ事を繰り返し練習することになっていると思います。「過負荷の原則」を意識して練習しないと駄目なのだと思います。今回のレースでは逆バンクや砂が浮いた路面を安定して走るための技術があればタイムを短縮出来そうなので、重心位置やタイヤ設定、速度変化やペダリングのトルク変化の要素を一度分解して見直す事から始めたいと思います。(首位置の姿勢もまだまだ足りない)

写真:ウインナー夫さん
砂エリアの応援は 有難くも辛い


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