高齢地区の自治会長を現役世帯がやることになった話 見えにくい価値編
高齢地区の自治会長になった現役世代の話。自治会の関連団体総会に出席していく中で地域の解像度がどんどん上がってきています。今回は何故自治会に価値がないように見えてしまうのかについて
昨今相次ぐ自治会消滅の記事を見ていると周辺に聞こえる声がある。
「自治会なんてあっても意味がない」だそうだ。
実際私も自治会長をやる前までは「こんな意味のないところに所属してて金まで取られて酷いな」と思っていました。
結論から言うと意味がないように見えてしまっているだけなんです。
自治会が存在する意味がないと思われる理由
活動の内容が「予防」「対策」であること
予防や対策は「起こさせない」を目的にしているので何もない状況で効果がでている「はず」なんですが、それはあくまで普通の状態なので予防や対策活動の恩恵の上に成り立っていることは「気が付きにくい」んですね。
例としては感染症流行期におけるマスクや手洗いうがいです。
それらの予防が効果があったのかどうかは評価が難しいんです。
マスクをつけてても病気にかかる人はかかるし対策してなくてもかからない人はかかりませんから。予防接種を打ったけどかからなかったから打つ意味なかったよな!なんてことを言う人もいる。
一方で予防対策活動よりも、病気にかかってしまった人を治療する人は評価がしやすいですよね。治療薬が効いて治ったという目に見えてわかる効果があるので。
話を戻しますが、実は自治会活動は予防や対策に力を入れています。
何も起こらず平穏な日々が遅れているのは自治会のおかげかも知れませんがそれは目に見えないし評価がしようがないことですよね。
活動の目的に防犯や防災の対策となっていることの説明であったり効果を実感してもらえるような事例を話すなど丁寧な説明が求められると思います
活動報告に経過がない
自治会としても実施した活動を報告してはいるのですが量の関係で見出しだけの報告となるケースも多いのです。
報告を受ける側としては結果だけを聞くので「へぇなるほど」程度で終わります。実際にはかなりのプロセスを通過してたどり着いた結果なんですがそこだけ聞くと簡単ですぐできることをやっただけの印象に見られてしまいます。
実例を挙げると
自治会活動の中でケガをして保険が適応されましたという内容。
へぇなるほど。
保険屋に連絡して対応してもらったんでしょ?
確かにそうなんですが
ケガが発生した時の目撃者がいないか、けが人の家族への連絡、救急搬送された病院の特定、どういう状況でケガをしたのかの聞き取り調査、それらを調べた上での保険屋への連絡、被害者と保険屋のパイプ役
これだけを会長である私一人でやりました。
結果報告だけだと「ケガ人が出て保険適応されました」なんですよ。
なんならケガした本人や家族が保険屋とやりとりしたんだろう。くらいに思う人もいるでしょうね。
そうなると、自治会は何もしてくれなかったの?と飛躍的な思考で勘違いをされる方が出てきても不思議ではないのです。
あまり好きではないのですが
恩着せがましく細かい報告を行うようにしなければなりません。
まとめ
2点ほど理由を挙げその締めくくりに共通して書いたのですが
結局のところ「伝え方」なんですよね。
せっかく良いことしてるんだからちゃんと伝わるように説明を心がけるべきと思いました。