爆音が鳴る。時間が経つのを待っている。 時間を浪費することへの恐怖が薄れるほどにはこの場に滞在した。酒も充分に飲んだ。 今は、アルコールが切れるのが怖い。 まるで、自分以外の全員が楽しんでいるように見える。だから、同じ人間だとは思えない。 何が楽しいのだろうか。 私がこのように文章を綴るのもやつらからしたおもしろくなく謎めいているのかもしれない。 そうあって欲しいと、願う。 いや、私は恐怖している。 みな手を上げてクラップし、知り合いに会えば挨拶、頭を下げ握手し、これ
明けない。明けない夜。 眠れないのか、眠らないのか。 この時期の朝日は早いはずだが、まだ、暗い。 ありがたい。安心できるのも今のうちだと思うと怖い。怖くない。 嘘ばかりついてしまう。これを嘘と知ってるのは自分だけかもしれない。だから、成立する。 電気を消すのは、少し怖い。これはどちらだろうか。誰にもわからないことさ、強気であるのは自己防衛の類か、情けない。いや、情けない。 趣味ではいけないのだろうか。好きなことで、生きてゆく。馬鹿にできるようで、自分はそれをまっとうしよ
時間がない。30分、いや15分かもしれない。添削なしでゆく。 日常に潜む魔物よ、顔を出しておくれ。さもなくば、私は死んでしまう。部屋の光が刺す心こそ偽りなく笑みを浮かべるものだ。適当をこくものではないが、私のありのみとは指先に従って進むのだ。多大なる失礼が心地よい。予測変換が全くアテにならない。煙草は一瞬にして消え、嗚咽がする。直ちに横になって、足を組み、どうにか生きようとしている。 助けてくれ!拳を握ることしかできない自分が、背筋を伸ばして垂直にソファにもたれるのは恥ず
私とは、ベッドに籠って泣いて居る幼き少年のことではない。 今日は、実に別れの日であった。 それは唐突に告げられた。私は大人だから、それを受け入れた。 ギン太は捨てられるのだ。捨てられる子なのだ。周りを見れば私だけでなく、子供たちでさえも、それも五歳児を含み、皆、同じ顔をして、まるで私と同じように受け入れていた。烏滸がましくもあり、立派なことにもし彼らが私と同等であるならば、その感情は全員共通して、理解に近いものでもあった。我々は賢いのである。 ギン太をゴミ箱から取り出し
何周目かの第五話目を見た。 怒り、苦しい。僕は、このままではいけない。
2016年9月5日 この間、久しぶりに発狂したい気持ちに駆られまして、 アンディモリというバンドの、ベンガルトラとウイスキー。という歌を聞いた時、そうなってしまったわけです。 有名で、素晴らしい評価を受けている曲ですから、今更何を、いや、そんな冷たいお人はいないか。実はですね、この歌、以前にも聴いていたことがあるんです。当時十九歳。いい曲だなと思っていて、あとはあまり覚えてないです。数年後、なんだか石ころを思い出すみたいに聴いてみたら、それはもう、家の中で、一人の男がばっ
心が乱れている時、句読点を多用してしまう。例えば、「その時、悔しくて、僕は、泣いた」この様である。すると文章に、本当はあるはずのない、嘘の意味が込められてしまって嫌になる。無意識だから、仕様がない。抗ったって、嘘。遊びにもならない。今もこうして悩ましい。句読点、というタイトルを先につけてしまったのは、失敗だったのかもしれないと後悔している。思いついた時に、書かねばならない!と思ったから、僕は駄目であって、一丁前に悔しがるなんて馬鹿のすることだとも思うが、しかし、記録としていつ
まずは、部屋を出よう。 あらかた決めていた。次は、コンビニに向かおう。そこで、一番安いアイスを買う。スーパーではいけない。コンビニでなくてはならないのだ。 コンビニでは、その、一番がすぐにわかった。きっとそうであると最初から思っていた。 一つ手に取る。僕にとっては、今、君が一番、美しい。当然である。そして、尊いものにしてみせよう。これは決心なのだろうか。ああ、そうさ。醜いが、しかし、決め事は守る。 僕は、とっておきを思いついたのだ。 そして、家に連れ、シェルターに閉じ込め
子供の頃、パンが大好きだった。 朝食の食パンに、洋風で素敵ね、と胸をときめかせていた。米味噌汁の日は、嫌だった。 思い出は美化され、幻想化され、パンの日はいつも青く晴れていた。本当に、米味噌汁の日は澱んだ雲のイメージが浮かぶ。暗い部屋で、家族と味噌汁を啜った。 パンの日。ミルクを口に含めば、それは幼い僕に若葉を思わせた。チーズを乗せてトーストにしたり、コーンスープに浸したりして食べた。様々なジャムを乗せたりもした。僕は、マーマレードが一番好きだった。 数年後、僕はだいぶ
日が跨いで、僕は歩き出す。 跨いだことが決心に変わった。当然の様に、意気地がなかったのだ。 三月の夜は鉄の如く冷たく、僕の血は上に昇るみたいだった。すぐに足が痛くなった。 行くあてはない。北西の方向に、ひたすら歩こうと思った。楽を選べば、大通りばかり。細道には、しょっちゅう裏切られた。 車がスピードを落とさずにそのまま消えてゆく。たまに通行人。ゆらりゆらりとしていて、いつまでも居やがる。 僕は、何を求めているのだろう。 金になるわけではない。疲労感が増し、そのうえ孤独であ
串カツ食べたい。 そんなことを言う。昨日はそうではなかった。 小説家になりたい。僕は。文章を書き始めたのは、二週間前。僕は、今二十三歳である。 学歴はない。知識がない自負もある。熱量は、人並み。初期衝動だと知っている。 少々、お笑い芸人をやっていた。才能は無かった。 ところで、一昨日の話。婚約者の彼女が好きな占い師さんを尋ねて吉祥寺に行ったそう。それは、それは、とても楽しかった様で、夜にうきうきの顔で僕に出来事を教えてくれた。 自分のこと。結婚のこと。そして、僕のこ